9月15日をもちまして、クラウドファンディングの期間を無事終了いたしました!約2ヶ月間、多くの方々に企画の周知・ご支援にご協力いただきました。みなさまに、ご報告と御礼を申し上げます。総支援額は478,700円。第1目標を達成したのち、ネクストゴールとして設定した50万円に近い金額を達成することができました!ご支援のおかげで、3月の活動の目処も立てることができ、参加学生と運営スタッフ一同、感謝してもしきれません。各実施校の先生方、奄美市議会、奄美市教育委員会、龍郷町教育委員会、そして児童・生徒のみなさま及び保護者の皆さま。武蔵野美術大学の卒業生や教職員のみなさま。その他たくさんの方々のご協力のおかげをもちまして、プロジェクトを成功させることができました。なお、今後、ご支援いただいた方々へは、ご登録いただいたメールアドレスにて、リターン発送やオンライン報告会の詳細、各情報をお知らせしてまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします。さて、明後日には、夏の龍郷町の参加メンバーが大学にて活動の反省会を行います。そして3月に実施するプロジェクトの参加メンバーも決まりまして、次の活動に向けて着々と動き始めております。今後もより良い活動を目指して、頑張りますので、引き続き応援のほど、よろしくお願い申し上げます!旅するムサビ運営チーム担当:井下
奄美大島 の付いた活動報告
まだまだ暑い日が続きますが、みなさまお元気でお過ごしでしょうか。さて、夏の参加学生は、帰京後にリターン品として絵の制作をしていましたが、続々と出来上がってきております。ここで、ご支援者の方々にお届けできる作品の一部を宣伝 & ご紹介いたします!これらは一部の作品で、このあと6枚ほど追加で完成の予定です。●11,000円のご支援をいただいた方には、これらの作品のポストカードセットをプレゼント。そして●33,000円のご支援をいただいた方へは原画1枚をプレゼントいたします!( どの原画をお届けできるかは未定、基本的に抽選となりますが、出来うるかぎりご希望に近い作品が手元に渡るような体制を考えております。) こうして作品が出来上がってくると、やはり美大生とは、絵で語り、絵で返せる人々なのだなあ…と、運営スタッフも、改めて感動します。 これらは決して簡単に生み出されるわけではなく、ある学生からは、深夜に、「どうしても良い絵が描けないから、締め切りを伸ばして欲しい…」という連絡も、、、。一人一人の人生を経て、辿り着いた奄美の旅、それによって生まれた絵。 大切な作品たちを、みなさんの手元に良い形でお届けできるよう、運営スタッフもサポートしていきたいと思います。 クラウドファンディングは残り3日となりました。みなさま、最後まで応援のほど、何卒よろしくお願い申し上げます!旅するムサビ 運営スタッフより
本クラウドファンディングもいよいよ残り1週間となりました。ネクストゴールに向け、さらなるご支援をいただき誠にありがとうございます。 第1目標の30万円達成記念として、学生からのお礼の言葉をビデオメッセージにてお送りいたします。! みなさま、クラウドファンディング終了日まで、引き続き何卒よろしくお願い申し上げます!
クラファンも残り1週間となりました。インタビューの最終回は、片岡真菜(かたおか まな)さんです! 現在、彫刻学科4年の片岡さん。明るく元気な雰囲気で、カラフルな色を身にまとい、ダイナミックな彫刻を制作されています。作品はこちら↓ 材料は、木彫だけでなく、布なども使用したミクストメディア。野外の大きな彫刻は迫力があります。 初日、素敵な服装で表れた片岡さん。赤やピンク系の服がお好きだそうです。そんな色へのこだわりも、作品に表れていますね。Q. 片岡さんは、なぜ旅ムサに参加されているのでしょうか。A.(片岡) 授業以外で、美術に関する活動がしたかったからです。黒板ジャックや対話鑑賞、地域の人々との交流など、個人では出来ない体験が旅ムサではできると思いました。Q.以前は北海道の企画にも参加されていましたよね。奄美でのプロジェクトはいかがでしたか?A.(片岡) 奄美の自然や文化を身を持って体験できました。滞在期間が長かったため、地域性や食文化、気候、街ごとの雰囲気などの観点でも奄美らしさにも目を向けることができましたし、そのことについて奄美の人々と会話をし、考えを深めることができました。 また、学生、美大生という立場だからこそ、奄美の人が心を開いてさまざまな事を話してくれるように感じました。(訪れた際は、「第61回奄美まつり」の期間中でした。)Q. 旅ムサを通して社会と関わることで、美大生という、自分自身の立場を考えるきっかけにもなりますよね。 活動をするなかで何か気づいたことはありますか?A.(片岡) 奄美に住む人々にとって、自然や文化は生活と密接に関わっており、それに対する詳しい知識があることが当たり前であるように感じました。そのため、モチーフに起用するものはかなり入念に調べたほうが良いと思いました。 例えば、私は黒板ジャックで奄美の動物をモチーフに絵を描きましたが、動物の名前や見た目はあらかじめ調べていても、奄美の人々は、その動物がどんなふうに鳴くか、どんな風に飛ぶか、鈍臭いのかすばしっこいのか、人懐っこいのか臆病なのか、光に当たると目の色が金色になる……など、写真だけではわからない外見的特徴などを知り尽くしていました。 奄美の地での美術は、奄美に住む人全員が奄美を誰よりも知り尽くしているという意識を持たなければならないと感じました。(自然観察センターにて。ルリカケスの資料を見ました。)Q. 鋭い意見ですね!東京から奄美にきて1〜2日で見たものを絵にしても、現地の方々の目はごまかせない。絵には良くも悪くも、全部表れてしまいますよね…。 コミュニケーションのきっかけとして有効な黒板ジャックを、どのように活かしていけるか。旅ムサの課題でもありますし、まだまだ様々な可能性があると思います。片岡さんは、北海道訓子府の旅ムサで知り合った森さんとは仲良し。一緒にいると、より一層エネルギーも倍増しています。普段は元気いっぱいな片岡さんですが、制作になると……表情が一変。吸い込まれるような集中力で慎重に作業しています。完成です!夏祭りの屋台の絵。よく見ると、奄美の生き物たちが……これには子どもたちも大喜びです!対話鑑賞にて。「触っても良いの?!」と驚く声がきこえました。Q. この作品について教えてください。タイトル:《いにゅ》サイズ:60×60×60 cm素材:プードルボア、綿 感情の受け皿のような作品にしたいと思いました。鑑賞者が求める存在に変化して欲しいと願い、素材やフォルム、表情、色を選び、どれも柔らかい印象になるよう心がけました。Q. ふわふわの手触りに児童の皆さんも大喜びでしたね。対話鑑賞で出た意見のなかで印象的だったことはありますか?A.(片岡)「この作品はぬいぐるみに見えるか、彫刻に見えるか?」という質問をした時に、意見が分かれたことが印象的でした。「可愛いからぬいぐるみ」という意見もあれば、「世界に一つだから彫刻」「こんなぬいぐるみは見たことないから彫刻」などの意見がました。 私自身、この作品が彫刻なのか、ぬいぐるみなのかはっきりしていませんが、みなさんの中で彫刻とぬいぐるみには違いがある事を知ることができ、興味深かったです。Q. 児童のみなさんと交流してみて、いかがでしたか?A.(片岡) 人見知りをする子もあまりおらず、対話鑑賞で積極的に発言してくれるなど、元気で好奇心旺盛な性格の子が多いと感じました。 また、外部から来た人間そのものに対しても興味を持ってもらえているように感じました。より長くコミュニケーションが取れる時間があったら良いなと思いました。Q. 奄美の自然で特に印象的だったものはありますか?A.(片岡) 星空と海です。どちらも無限に続くような感覚に陥るほど広大で美しく、感動しました。Q.これから更にやってみたいと感じたことはありますか?A.(片岡) 今回お世話になったりゅうがく館や、地域の方々と繋がれるような企画をしてみたいです。 武蔵野美術大学と美術の、両方を好きになってもらいたいですね。 また、奄美の人がやってみたい事(絵が描きたい、立体が作りたい、焼き物をつくりたい、みんなで一つの作品を作りたい、、など)の希望を事前に聞き、それらをかなえるような企画をしてみたいです。 自らの立ち位置を踏まえた冷静さを持ち合わせながら、前向きな提案をたくさんしてくれた片岡さん。 卒業後はご実家のお仕事を継ぎ、経営の道に進みたいとのこと。そんな進路を見据えた片岡さんが、彫刻学科で学び、そして旅するムサビに参加し奄美の地を訪れたこと……ますます興味深く、今後の活動が楽しみです。 片岡さん、ありがとうございました! 6回にわたる学生インタビュー。更新のペースが遅れてしまっておりましたが、ここまでお読みくださった皆さま、ありがとうございます。 クラウドファンディングもいよいよ、残り1週間となりました。より学生の言葉やメッセージを発信できるよう、運営側も尽力していきます。 引き続き、何卒よろしくお願い申し上げます!インタビューアー:連携共創チーム 井下
今年の夏の参加学生にインタビューをする企画。第5弾は、建築学科1年のFさんです!ご本人のご希望によりお名前は伏せています。 今回、初めて旅ムサに参加したFさん。哲学や神話に関心があり、考えることが好きだそうです。静かで独自の感性を持ち、黙々と仕事に集中するFさんは、メンバーの雰囲気にも一石を投じてくれるような存在感がありました。作品はこちら↓ 建築学科の授業では、このような建築模型を制作します。 初日のお昼ご飯にて。最近は「言語化」のことで悩んでいると話すFさん。 自身の感性や感じたことを言葉で表すことがなかなか難しいそうです。 言語の外にあるようなものを、色や形、質感、光、空間に落とし込むことを学んでいる……とはいえ、表現者にも言語化が求められる現代において、多くの人が抱える悩みかもしれません。 先輩である里見さんに、「それなら、言語化ゲームやってみない?」と提案され、興味津々に。目の前の情景を、片っ端から言葉にしていくゲームだそうです。ワークショップでも使えそうな、面白い遊びですね!Q. 初めての旅ムサでしたが、今回はなぜ参加されたのでしょう?A. (Fさん) 今年の干支にもありますが、龍郷町という町名に龍が入っていて、親しみを感じました。そこから奄美の土地に興味を抱き、参加してみたいと思いました。Q. 干支から興味を持つなんて、Fさんらしくて素敵です。対話鑑賞で持ち込んだ作品でも、龍が描かれていました。この作品について教えてください。A. (Fさん) 暗闇の中に光の道筋をつくり、竜が一筋の光道を導いている。漆黒に染まる夜中、光を蒔いている。希望を運ぶ神の使いとして現れる姿を描きました。Q. 対話鑑賞ではどんな意見が出ましたか? 光を強調して、救いに近いイメージで描きましたが、少し寂しそうな気もすると言ってくれた方がいました。龍とは、人にとって架空の神に近い位置づけかと思われましたが、どちらかというと、同じ人に近いような視点で見てもらえたかなと思います。Q. なるほど…確かに、この絵の龍は親しみやすさが感じられるのかもしれませんね。 古くから奄美で信仰対象とされてきた「ノロ」や「ユタ」のお話を思い出しました。 Fさんにとって奄美の文化や自然はいかがでしたか?A. (Fさん) 歴史や文化が風土にも残っているのかもしれませんが、奄美大島は絶滅危惧種など、希少価値の高い生物が生息しているのが印象的でした。夜にしか活動しない生物や奄美の気候によって生息できる植物をみて、場所によって生まれる価値を感じました。夜にしか見ることができないものが沢山ありました。 また、天体(星)やマングローブなどに触れ、自然の原点に回帰したような感覚がありました。その環境に身を置くことができ、感動しました。(23時、「三太郎線」にて大量の黒ウサギを発見。)赤尾木の海岸で見た満点の星空です。そしてこれが翌日には……………完成です!手前の地球の表現にこだわり、じっくり丁寧に制作していたFさん。星の輝きが伝わってきますね!Q. 今回、美大生として、奄美に美術教育を届けるということについてどう感じましたか?A. (Fさん) 美術の鑑賞は、感性を広げて育てるものだと思いますが、「つくる」ことによって感性を開拓できることも美術の役割だと思います。 今回は黒板アートと対話鑑賞という形で、鑑賞による伝え方でしたが、その上で、児童の皆さんが何かを「つくる」ようなアウトプットの機会も設けることで、美術と人々の距離も近づくのかなと感じました。Q.児童の皆さんと一緒に何かをつくるワークショップなども面白そうですよね。A. (Fさん) はい。今まで私は、ほぼ単独作業で他者の意見を介して作ることが少なかったので、共同で何かを作り上げる体験がしてみたいです。交流することによって、そこから生まれるものも、一緒に作り上げていくものも変わってくると思うので、面白そうだと思います。Q. 今回、児童の皆さんと交流してみていかがでしたか?A. (Fさん) 前向きに考えて率直に自分の感じたことを言葉で伝えることが上手だと思いました。絵画に関心を示している子が多い印象があり、美術の発展の可能性を感じました。また、子供と会話する機会があまりなかったので、子供ながらの意見を聞くことができて、懐かしい気持ちになりました。 –––––––––––学部1年生で初めて旅ムサに参加したFさん。奄美の自然や文化を感じ、また積極的に他者と交流し、考え、何かを得ようとしている姿に力強さを感じました。今後の制作がとても楽しみです。Fさん、ありがとうございました!インタビューの企画は次回で最終回となります。クラウドファンディングも残り8日となりました。ネクストゴールにむけ、さらなるご支援が集まり大変ありがたい限りです。引き続き、何卒よろしくお願い申し上げます!インタビューアー:連携共創チーム 井下