
トランボは青年期を神奈川県厚木市で過ごしました。『ひきこもり探偵』の舞台となる小田原とは小田急線一本でつながっています。多少の土地勘があったため、主人公の住まいを小田原市としました。
そしてもう一つ、大きな理由があります。作中に岩泉寺という実在するお寺さんが登場します。岩泉寺境内にはある供養塔があります。1923年に発生した関東大震災の際、市内で発生した土砂災害による死者をともらうために建てられたものです。主人公はときおり、ここを訪ね、手を合わせます。震災も物語の重要なキーワードになっています。
「ひきこもり」「探偵」「震災」。通常なら結びつくことのないキーワードで物語を紡いでみよう、というのが最初の着想だったのです。




