2018/05/29 13:33

前回のご報告が5月25日なのに今回が28日分とはどうなっているのだと思われる方もいらっしゃるかもしれません。
26日は今ツアー初のオフ日で御座いまして、出発初日から強行軍だった身体を休めつつ、ベルギーの文化に触れ心を育てる時間に充てました。平たく言うと観光をしました。このツアー唯一の完全オフ日だったのです。
そして27日はベルギー・ルーヴェンからドイツ・ボンへの移動。鉄道の運行そのものには問題はなかったものの、ホテルに着いたら受付に人がおらず、雨の振り始める中、チェックインはおろか建物に入る事すら出来ない事態に……。すわずぶ濡れの危機かとおののきましたが、そこへ受付の方が笑顔で到着何とか事なきを得たのでした。その日の夜はボン大学Y先生のお宅に行ってミーティング兼夕食。旅の疲れを感じつつも充実した一日となりました。

そして28日。本ツアー4公演目が行われました。

写真はリハーサルの時の物です。

会場はインスティテュート・フランセ・ボン。演目は『忠臣蔵』。映画が始まる前にはボン大学日本学科のラインハルト・ツェルナー先生による『忠臣蔵』に関する短いレクチャーがあり、鑑賞の理解を補助して頂きました。

平日夕方4時の開催でしたのでお客様にいらして頂けるか危惧があったのですが、ふたを開けてみれば予想を超えるご来場を賜り、非常に盛り上がった公演となりました。
我々のパフォーマンスはここにきて充実の度を高め、ライブ感の強い、今の娯楽として『忠臣蔵』を現出し得るものになったと思います。
終演後にQ&Aを急遽設けましたが、「あの素晴らしい音楽はどのように生み出されるのか?」「今回見た『忠臣蔵』は本来もっと長い作品だったようだが、どうして今の長さになってしまったのか?」といった密度の高い質問が相次ぎ、どうやら返答もしながら公演の成功を感じたのでした。
本日5月29日は鉄道でボンからフランクフルトに移動。いよいよツアー最終目的地、欧州最大の日本映画専門映画祭として世界に知られるニッポンコネクションへ参加します。

それから最後にご支援のお礼を。
お陰様でご支援額が60万円を超えました。本当に有難い事で心より感謝申し上げます。
厚かましくは御座いますが、後ひと踏ん張りして上屋さん、田中さん、宮澤さんの素晴らしい演奏に対しての出演料をお支払い出来ればと思っています。「海外旅行だと思えば良いから、そんなにギャラの事は気にしないでくださいね」と片岡に言ってはくれていますが、それでは申し訳がないほどの演奏をしてくれています。もちろん私の私費からも出演料をお支払いするつもりです。しかし私のお財布では追いつかないパフォーマンスをしてくれているのです。彼らは無声映画業界にとって必ず必要な人材になってゆくと確信しています。今少しのご支援を賜れれば幸甚です。