札幌だいいち幼稚園は、北海道札幌市豊平区旭町にある、開園70周年を迎える歴史ある幼稚園です。 昭和29年、荒井龍雄氏が札幌市に創設・開園し、これまでに12,000名以上の卒園児を送り出してきました。平成28年には、園内に保育園が併設され、令和7年度からは認定こども園札幌だいいち幼稚園に生まれ変わり、0歳から5歳までの子どもたちが過ごす教育・保育施設となります。
『子どもにとって「遊び」こそが学び』
札幌だいいち幼稚園では、『遊び』こそが最大の『学び』と考え、子どもたちから溢れ出る「やってみたい」を大切に主体性を育てる保育に取り組んでいます。
人は生まれた時から「意思」があり、「ここは大丈夫」という安心感のもと、「行ってみたい」「触ってみたい」「登ってみたい」と自分の気持ちを表出させています。内側から溢れ出る「やってみたい」を言葉や行動で表現し、成長していきます。具体的には、夢中になって遊ぶことで「自分で決めて自分で取り組む自立心・行動力」「もっとやっとみたい、もっと知りたいと思う探究心やチャレンジ精神」「よく考え、試行錯誤する思考力)」、さらには周りの人と一緒に取り組むことで「気持ちを伝え合おうとするコミニュケーション能力」「自分の思いと相手の想いに折り合いをつけて合意形成する自己調整力や協調性・協同性」が育まれていくのです。
私たち札幌だいいち幼稚園では、子どもたちの「やってみたい」から始まる遊びや活動を支え、一人ひとりの成長に繋げる保育をしています。そして、その成長は子どもの「今」を見つめるだけではなく、10年後20年後、子ども達のずっと先の将来を見ています。予測不能な未来を、誰かと手を取り合いながら自分の足で立ち、自分たちの手で試行錯誤しながら未来を切り拓いていける人を育てています。
「主体性を育む保育」に自然環境が大きく関係している理由とは?
子どもたちは、外で遊ぶことが大好きです。実際に札幌だいいち幼稚園の子どもたちも、以前より外に出て元気いっぱい走り、砂場で遊ぶ姿がありました。
…「だったらそれでいいんじゃない?」と思われるかもしれません。
実は私たちも数年前までは、何もない広々としたグラウンドのような園庭に甘んじた保育をしていました。それでも、細々と花を植えたり、クローバーの種を巻いたりしていました。最初は、興味のある子が花に水をやる程度の活動でしたが、根が育ち植物が育ってくると花遊びが始まりました。すると、ダンゴムシやわらじ虫が見られるようになったので、子どもたちは夢中になって探し始めました。
そして、私たちは改めて気がついたのです。
「自然が子どもたちにもたらしてくれるものは、何にも変え難い成長の泉だ」と。
自然や未知のものに対する深い驚きや感動、好奇心が湧く感覚を「センス・オブ・ワンダー(Sense of Wonder)」と呼びます。
自然豊かな環境は、子どもたちの好奇心を引き出し、新しいことを知りたい(学びたい)という欲求を高めます。未知のものに対する興味や驚きは、問題解決能力や創造力を育む土壌となるのです。
驚きや感動を覚えることで、子どもたちは豊かな感情体験を得ることができます。これにより、感情の理解や調整能力が高まり、豊かな感受性が育ちます。
そう気がついた私たちは動き始めました!
先ほどもお話しした通り、恥ずかしながら、札幌だいいち幼稚園の園庭は、もともと何もないただの広場でした。土は乾き、雑草さえ生えず、とても硬い地面…子どもたちの遊びといえば、いつも遊具遊びか鬼ごっこばかり…。
2年前から少しづつ花壇に花を植えてきたものの、職員たちは心の中で「砂漠の園庭だ…」と嘆いていたのです。
しかし、「嘆いているだけじゃ何も始まらない!」と思った職員たちが本格的に動き始めたのが今年5月。
少しづつ増えてきた花や虫によって子どもたちが、大きく変わってきたことを実感した私たちは、園庭改造に取り掛かります。「園庭改造」とはいっても、突然出せる予算もありません。そこで、やってみたのでは
園庭を掘って、山をつくろう!でした🤣
これは後に、色々な方から「え、園庭って掘っていいんですか?」「園庭掘っちゃうんだ…」と波紋を呼びましたが…結果は大成功!真っ平な園庭にできた、ほんの小さな山は、子どもたちの遊びに大きなインパクトと与えました。
小さい山に車を走らせて遊び、掘った穴に水をため…あっという間に遊びが広がり始めました。
初めはとっても小さかった山が、子どもたちの手で次第に大きくなり、今では存在感たっぷりの小山になっています。
山ができたところ、「子どもたちが香りや色、形を楽しんだり、あるいは摘んで遊んだりするような花や植栽があったらいいよね。」という職員からのアイディアがありました。とはいっても、札幌だいいち幼稚園の園庭は驚くほど土が固く…簡単に花壇になるような土壌ではありません。
そんな硬い土を剣先スコップで削るようにして土を掘ってみると、今度は大量の石が!手で石を拾い、ある程度耕したところで花壇の周りに芝を敷き即席花壇の完成です。
花壇の土作りと植栽を植える作業は保護者、卒園児、地域の方にボランティアをお願いしました。皆さんの協力のおかげで園庭の中に3つの花壇が出来上がりました。
と、ここまでが私たちの園庭改革の過程です。
変化していく園庭で子どもたちがどんどん活き活きと遊ぶようになり、それを原動力にして職員のアイディアと人の手で園庭改革を進めてきました。
そして、この先もまだまだ、園庭に手を入れ、子どもの主体性が育つ場にしていきたいという、強い思いがあります!
例えば…木登りできる樹木を植えたい、もっと野草を増やしたい、ビオトープのような水場を作りたい…など、子どもたちがワクワクドキドキ冒険したり、植物や昆虫など小さな命に出会い心を動かしたりする環境を整えていきたい!と考えています。
しかし、この先の園庭改革を考えた時に、今までのような、保育者のアイディアや人力では難しい作業が出てくることが予想されます。必要に応じて専門業者に依頼する作業や、土を掘ったりならしたりする重機をレンタルして工事する、造園業者に依頼して四季が感じられる植栽を入れるなど、必要に応じて大きな工事を行い、命を育み、変化し続ける【持続可能な園庭】を目指します。
ゆくゆくはこのような園庭になったらという構想はとありますが!
…あえて「こういう園庭にします!」とは言いません。
その理由は、「自然豊かな園庭」では「こどもの主体性」が育まれます。「子どもの主体性が育まれる自然豊かな園庭」は、保育者だけで作るものではないと考えているからです。
保育者の「こんな保育を子どもたちに提供したい」子どもたちの「こんなことをやってみたい」保護者の「こんな子どもに育ってほしい」地域の方の「こんなコミュニティにしたい」。
子どもを中心に、札幌だいいち幼稚園に関わってくださる皆さんの想いがつまった場所にしたい!という願いがあるので、設計図通りに業者さんにすべてお任せして…ではなく、子どもたちも保育者も保護者も地域の皆さんもこのプロジェクトに関わって作り上げたい!と考えています。
さらに、ここは「子どもが育っていく場」であり「草木や命の場」、そして「地域のコミュニティの場」です。子どもたちに合わせて、例えば秘密基地の高さや仕掛けを変更したり、木材の劣化をメンテナンスしたり。あるいは、草木の成長に合わせた手入れも必要となります。
「作って終わり」ではなく、「常に変化しながら、子どもの成長を支える持続可能な場」である園庭を目指しているのです。
リターンは全部で5種類!ご支援よろしくお願いします!
◾️ 3,000円 【お礼のメッセージ・活動報告書】
お礼のメッセージと合わせて、今回のプロジェクトの活動報告書を作成し、PDFデータにしたものをメールでお届けします。
新しくなったみどりの園庭で遊ぶ園児たちの様子も掲載予定です。お楽しみに!
◾️ 5,000円 【お礼のメッセージ・活動報告書・活動報告書へのお名前掲載(小)】
お礼のメッセージ・活動報告書に加え、ご希望の方は活動報告書へ小さくお名前を掲載させていただきます。
◾️ 10,000円 【お礼のメッセージ・活動報告書・活動報告書へのお名前掲載(大)】
お礼のメッセージ・活動報告書に加え、ご希望の方は活動報告書へ大きくお名前を掲載させていただきます。
◾️ 50,000円 【お礼のメッセージ・活動報告書・活動報告書への写真、お名前掲載(大)・プロジェクト記念完成ボードにお名前掲載】
お礼のメッセージ・活動報告書に加え、ご希望の方は活動報告書へ大きくお名前を掲載させていただくとともに、
園内に設置するプロジェクト記念完成ボードへもお名前を掲載いたします。
◾️ 100,000円
【お礼のメッセージ・活動報告書・活動報告書への写真、お名前掲載(大)・プロジェクト記念完成ボードにお名前掲載・みどりの園庭完成セレモニーご招待】
お礼のメッセージ・活動報告書・活動報告書およびプロジェクト記念完成ボードへのお名前掲載に加え、
園庭完成記念に開催予定の完成セレモニー(2025年10月ごろ)にご招待いたします。
2024年 9月 開園70周年記念誌 発行
2024年 9月 第70回 運動会開催(北海学園札幌高校グラウンド)
2024年 12月 認定こども園開園に向けた工事開始
2025年 3月 第71回 卒園式 札幌第一幼稚園・札幌じけい保育園 閉園式
2025年 4月 認定こども園「札幌だいいち幼稚園」入園式
本プロジェクトへのご寄付は学校法人 札幌慈恵学園への寄付となり、弊団体が寄付金の受付及び領収証発行を行います。
このプロジェクトの寄付は寄付金控除の対象になります。
「寄附金控除」をお受けいただくためには、確定申告の際に、学校法人 札幌慈恵学園が発行した領収証をもって
確定申告をしていただく必要がございます。
≪ ご注意事項 ≫
学校法人札幌慈恵学園の設置校(園)への入学を寄付者ご本人様またはその子女様等が希望されている場合、当該学校の入学願書受付開始日から入学が予定されている年の年末までに納入いただいたものは「入学に関してする寄附金」とみなされ、税制上の優遇措置の対象とはなりません。
※入学決定後に募集の開始があったもので、新入生以外と同一の条件で募集される寄付金を除きます。
(領収書の発送時期に関するご説明)
※領収証はCAMPFIREではなく弊団体が発行・郵送いたします。
最新の活動報告
もっと見るむしクラブ との編
2024/11/08 12:02 むしクラブ研究所の「トノサマガエル」むしクラブ研究所にいるトノサマガエルの「との」。最近は寒くなったため、少し元気がなくなっていましたが、ヒーターを設置したことで、少しずつ食欲が戻ってきています。幼稚園では現在、5匹のカエルを飼育中です。エサは、子どもたちが園庭で見つけてきたものをあげたり、購入したものをあげたりしています。去年種を蒔いたクローバーが少しずつ根を張り園庭を覆ってくれたことで、虫の棲家となり、虫の赤ちゃんが産まれ、それがカエルたちのご飯になっています。来年は、さらに芝生やクローバーのゾーンを広げ、実がなる樹木を植えていく予定です。園庭の自然がさらに豊かになり、さまざまな生き物が集まり、食物連鎖が観察できるような場になることを目指しています。 もっと見る
園庭緑化計画 畑の冬支度
2024/11/03 12:54「みんなで作る秋の園庭体験 – 自然と共に育む一日」多くの子どもたち、保護者、職員の皆さんが集まり、ひまわりの種取りや稲作、焼き芋タイムなどの秋の活動を楽しんだ一日でした。活動を通じて自然を大切に育む気持ちや協力する喜びを分かち合い、皆で成長できる素晴らしい体験ができました。「自然豊かな園庭で子どもたちがのびのびと成長できる環境を作りたい」という思いが一層強まった日でした。 もっと見る
幼稚園の「むしくらぶ研究所」と生き物たちの紹介
2024/10/29 18:25今回は、幼稚園で飼育している生き物たちと、園内の「むしくらぶ研究所」をご紹介します。トノサマガエルの「との」最初にご紹介するのは、トノサマガエルの『との』です。最近は寒くなってきたため、水コケの下に隠れることが多くなっています。オオカマキリの「かまこ」「じゃっく」「はさみ」次は、オオカマキリの『かまこ』『じゃっく』『はさみ』。食べる量を調節しながら、子どもたちが毎日エサをあげ大切に育てています。蛾のサナギたち続いては、園庭で見つかった幼虫を育てた結果、「オオタバコガの蛹(さなぎ)」と判明したサナギたちです。今は、成虫になる日を楽しみに待っています。虫の標本コーナーまた、「むしくらぶ研究所」には、虫の標本コーナーも設置されています。ここでは、子どもたちが標本を通じて生き物への理解を深めています。女王アリのコロニーさらに、女王アリのコロニーもあり、子どもたちは毎日観察に訪れています。図鑑を手に取り、より詳しい知識を得ながら、好奇心を広げています。命との向き合い方時には、命の限りを迎えて死んでしまう虫たちもいます。しかし、その命も大切に標本にし、子どもたちは虫を捕まえたときの思い出を振り返りながら観察を続けています。むしくらぶ研究所のこれから園庭の自然が豊かになればなるほど、「むしくらぶ研究所」はさらに充実していくことでしょう。子どもたちの生き物への興味関心が深まるとともに、環境への意識も高まっていくことが期待されます。 もっと見る
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