みなさま、こんにちは!
三石玄(はるか)さんの作品は宗像大社の本殿を出て、高宮参道の杜のなかに静かに展示されています。
会期中は、特別に杜のなかに入ることができますので、ぜひ会期中、間近でご覧ください。
三石さんから作品解説をいただきました。Q&A形式で、お楽しみいただければ幸いです。
Q 何でできていますか?
A セメントでできた土台に、フレスコで描いています。
Q これは何の形ですか?
A 船の形をイメージしています。でも、どんなふうに見てもらっても大丈夫です。
Q どうして船なんですか?
A みあれ祭の海上神幸の御座船、神宝館に収蔵されている滑石性舟形など、宗像の海と信仰をあらわすモチーフだと思ったからです。
Q 何が描かれているのですか?
A 宗像の植物です。むなかた電子博物館(むなはく)を参考にしたり、現地で描いたりしました。
Q この作品はどういうものなのですか?
A 参考にした滑石性舟形は、祭祀のために沖ノ島などで捧げられたと考えられています。海と共に生きる人々の祈りを、古代の遺跡になぞらえて、私なりに表したつもりです。
Q 何を見ればいいですか?
A 宗像大社の表紋は菊の御紋ですが、裏紋には楢の葉紋を使われているそうです。
どんぐりのある、楢の葉の文様です。絵の中にもたくさん描いたので、探してみると楽しいかもしれません。
また、船の舳先(へさき)はほとんどが私たちの方を向いています。
描かれた植物たちは宗像の豊穣、恵みを意味するものでもあります。
それが、彼方よりこちらに向かってやってきますように・・・そんな作品です。