2013/10/16 16:16
「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」に森本監督と参加してきました。

このダイアログ・イン・ザ・ダークというのは、完全に光を遮断した空間の中へグループを組んで入り、暗闇のエキスパートであるアテンド(視覚障がい者)のサポートのもと、様々なシーンを体験するイベントです。
このイベントは季節ごとにテーマを変え、一年を通して開催されています。
今回は秋のイベントだったので「見えない大運動会」に参加しました。

さて何故このイベントに参加したのかというと、
今回の「羊人間012」は分裂人間による進化のお話なので、「感覚がひとつ抜け落ちる」ということがどういうことなのか体感したかったからなのです。
しかしこれが大きな間違いだということに気づかされました。

アテンドである視覚障がいを持った方に連れられて、大運動会らしく
玉入れや二人三脚に挑戦したのですが、アテンドさん、無敵です。
私たちがどこにいるのか暗闇の中完璧にわかっているのです。
玉入れの道具を取りにいくのも簡単にこなしてらっしゃいました。
私なんて自分で下に置いた白杖ですら手に戻すのが大変だったのに!
暗闇の中では、完全に立場が逆転してしまうのです。

感覚を無くす世界だと思っていた真っ暗闇の中。
ありがちな差別、同情、先入観。
いらないものだけがキレイに無くなって、終わるころには暗闇にも、一緒にいた人たちとも、離れがたくなっていました。
分裂人間たちも、きっとこんな気持ちで繋がっているんだろうなぁ。

他のお客さんがキャンセルになってしまって、一緒に参加してくれたダイアログのスタッフさん方、ありがとうございました。

是非いろんな方に体感してほしいです。
これは行ってみないとわからない感覚ですから!
もちろん、舞台にもこの経験が生きてきます。
お客さんも巻き込みますよ!お楽しみに!


ちなみに森本監督は暗闇の中で「あれ?見えてるんですか?」というスピードでズンズン進んでいきました。無敵…!!

保坂萌