すべての子どものしあわせを願って、今から35年前、国連で <子どもの権利条約>が作られました。現在196の国と地域がこの条約に参加しており、日本も30年前に「守ります!」と約束をしています。
第42条には『日本はこの条約の中心となる考え方や条文を子どもにもおとなにも広く知らせることを約束する。』とありますが、みなさんの所にこの条約が届いているでしょうか?
2022年に日本は子どもの権利条約を実現するためにこども基本法を作り、2023年から実施が始まりました。
こども基本法の第1条には、『日本国憲法と子どもの権利条約』をもとにして、子どものいろいろなことを進めていくことや、『心身の状況、置かれている環境等にかかわらず』、その権利が守られ、また一部の人が実現していくのではなく、『社会全体として』実現していこう、と書かれています。
権利は英語で right と言われますが、それは正しいもの、当たり前のもの、という意味に通じます。正しいことが当たり前に行われている社会においては権利を意識する必要はありません。子どもの権利も同じです。子どもの権利が、まるで空気みたいに当たり前に存在し意識されない社会こそ、子どもが人として尊重され、しあわせに生きることのできる社会です。
逆にいうと、わざわざ子どもの権利を唱えなければならない社会は、子どもにとって決してしあわせな社会ではありません。しかし残念ながらそれが現実の私たちの社会です。
ですから私たちは、日々のあらゆる場面で、ひとりひとりの子どもに権利が実現されるようにと意識しなくてはなりません。せめてその子どもの権利を侵害しないように。
また自分が知り、理解し、実践するにとどまらず、周囲の子どもとおとなに、子どもの権利を伝えていく努力をしなくてはなりません。子どもの権利がたとえあったとしても、それを知らない人にとっては存在しないのと同様だからです。
子どもの権利条約に掲げられた子どもの権利の実現は、日本が条約を守ると約束して30年を経過したいまも、なお日本にとって大きな課題となっています。国にとっても、地方自治体にとっても、子どもの権利実現の取り組みはようやく始まったばかりです。
しかし、どんなに時間がかかっても、私たちが達成しなくてはいけない目標を子どもの権利条約は掲げています。
ここで条文をいくつか紹介します。動画を見て下さい。こちらをクリック。
どの権利を見ても、子どもが生まれながらに持っているもの、と言うことができると思います。
第4条には、『この条約を守ると約束した国は、この条約に書かれた子どもの権利が本当に実現されるよう、あらゆる方法を実行する。』と書いてあります。・・・日本が世界に対して<子どもの権利条約>を守ると約束し、日本にそのための法律ができたのであれば、私たちも実現を目指し社会全体としてこの動きを始めてみませんか。
子どもの権利条約をお知らせするための11月16日(土)のイベント「こどもゆめまつりー子どもの権利条約が実現するまち ひろしま」が、みなさんの子どもの権利条約実現の働きのきっかけとなりますように!
「しあわせなまちって どんなまち?」 子どもたちに聞いてみました。こちらをクリック。
これら子どもの願いを実現させたり、当日、『子どもの権利条約を一緒に読んでみよう』で使う絵本(使った絵本はお持ち帰りいただけます。)の増刷、その他で約30万円が必要です。
子どもの権利条約実現のための第一歩としての、この記念イベントのために、どうかご協力をお願いします。少しでもうれしいです。
記念イベントのチラシはこちらです。
表(日時、場所など)
裏(会場内のブースやプログラムの案内)
最新の活動報告
もっと見るこどもゆめまつりを実施しました
2024/11/19 20:3711月16日、広島市内で、「子どもといっしょに作る『子どもの権利条約を実現するまち ひろしま』」を実施しました。これまでの、たくさんのみなさんの応援に心から感謝します。当日は、朝のうちぱらぱらと雨が降りましたが、すぐに雨はやみ、曇りでしたが暑くもなく寒くもなく、過ごしやすい、穏やかな秋の日となりました。スタッフが約50人、来場者は330人余りでした。親子で参加して下さった方が多かったようです。子どもたちの笑顔や真剣な表情にたくさん出会うことができました。ありがとうございました。子どもアドボカシーセンター広島定者 吉人 もっと見る
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