目次
・ご挨拶
・被害の状況と復興状況
・背景 -兵庫県宍粟市で養蜂を続ける想い-
・支援金の使い道
・スケジュール
・返礼品について
・最後に
ご挨拶
本プロジェクトページをご覧いただき、誠にありがとうございます。
ShinobeeHoneyを運営するたなか養蜂園の代表、田中啓介と申します。
兵庫県の宍粟市にてミツバチの飼育、生はちみつの流通を主とした養蜂業を運営しています。
宍粟市は、兵庫県の北西部に位置し、鳥取県と岡山県の県境にある、人口約3万5千人の深い山々の景観が美しいまちです。
東京23区と同等の広大な面積を有し、そのうちの9割以上が森林を占める山々に囲まれた町であることから宍粟市は「森林王国」と呼ばれています。
私は大阪の出身で、もともとはミツバチや宍粟市という町に縁があるわけではありません。
緑豊かな町で子育てをしたいと考え、移住したことをきっかけにミツバチと出会いました。
兵庫県宍粟市を選んだ理由は、美しい景観もさることながら、この深い山々の自然がミツバチたちにとって生活しやすい環境であると感じたからです。
ミツバチたちは山々から湧き出る水を飲み、山野を飛び交い、自然が育む花々から蜜や花粉を採取し、生活しています。
初めてミツバチを飼育したのは、今から約10年前。たった二つの巣箱からスタートしました。
ShinobeeHoneyが提供する生はちみつをご愛顧いただくお客様のおかげで、年々、養蜂場が拡大してきました。そして、2026年に掲げる目標に向けて、さらなる事業拡大を目指している矢先に今回の熊の侵入がありました。
熊侵入における被害の状況と復旧状況
兵庫県宍粟市は山深い町ということで、独立当時より熊の生息エリアであるということは地域住民の方々からも伺っておりました。
そのため、複数管理している各養蜂場には熊よけの電気柵を取り寄せて設置。
宍粟市に移住して以来、一度も熊の侵入はありませんでした。
しかし今年は、熊の目撃情報も地域内で多数あり、心配していた矢先に電気柵の杭を熊が押し倒し侵入し、飼育する半分近くのミツバチが壊滅しました。
<2024年9月11日>
いつものように朝から各養蜂場の見回りをしている中で、以下の写真の光景を目の当たりに。
被害の状況の様子です。電気柵の支柱は押し倒され、巣箱ごと山へ持ち帰ろうとした痕跡も見られました。
そんな中、被害を受けながらも生き抜いた群れも。
手塩にかけ育ててきたミツバチたちの無残な姿を目の当たりにしたときには言葉を失い、被害の状況が明るくなるにつれて事業継続の困難さが明らかになってくる失望の中、SNSの投稿を見た顧客さま、友人、知人からの激励や、経営者としての助言をいただき、多くの方に背中を支えていただける形で復旧に向けての歩みを決意しました。
<被害状況まとめ>-2024年9月11日-
・2024年の春から翌年度に、はちみつ搾りを一緒にできるように育成してきた数十群のミツバチが全滅。
・電気柵など養蜂場の設備。
・ミツバチが育児、貯蜜を行う生活の基盤となる巣枠や、家となる巣箱をはじめとした関連用品。
2024年度のはちみつ絞りはすでに収穫を終えており、 2025年度のはちみつ絞りのために育てていた群れが被害にあったため、来年の蜂蜜の収穫量が推定1000㎏以上減ることになります。
現在は被害の拡大を防ぐため、電気柵の再設置と、猟師さんのご協力で捕獲罠の設置、一部の健常な群れを他の養蜂場への移動をおこないました。
以下の動画は2024年6月にYoutubeクリエイターのコムドット(登録者384万人)とむくえなちっく(登録者127万人)の2組が当養蜂場にはちみつ搾り体験をしにきてくれた際の動画です。※登録者:10月3日時点
動画内にてクリエイターをお招きした養蜂場が今回、熊の侵入のあった養蜂場です。撮影時は侵入前の状態。
参考動画:【危険!?】人生初のハチミツ採取体験にノリでむくえなが参戦して大盛り上がりwwwwwwww
背景 -兵庫県宍粟市で養蜂を続ける想い-
「日本の風土にあった花々から採取する国産のはちみつを安定して提供したい。」
令和四年の統計では、日本国内で約5億トンはちみつが流通している中、国産はちみつは約2500tに止まっており、はちみつの自給率は約5%となっています。
昭和60年以降、日本は土地の開発が進み自然環境が大きく変わってきました。
人里ではミツバチたちが少なくなった花々を求めて、農地に行くことで農薬との接点が多くなり、影響を受けざるを得ません。
日本の春の原風景の一つでもある広大なレンゲ畑も現在は目にすることが難しくなりました。
国産のはちみつの価格低迷と養蜂家の高齢化が進み、専業養蜂家の数が減るのと同時にミツバチの群数も減っています。
そういった中でも、日本の風土にあった自然の花々から採取するはちみつの提供をつづけていきたいと思っています。
天才と称される物理学者アインシュタインは言いました。
「ミツバチが絶滅したら4年後には人類も滅びる」
これはミツバチをはじめとしたポリネーター(受粉媒介者)がいなくなると作物が受粉出来ずに実がならずに食物が育たなくなることや、森林をはじめとした生態系が崩れることに起因していることからの言動と云われています。
冒頭でもお伝えしたように、雄大な森林に覆われる兵庫県宍粟市。
この豊かな山々の自然の中でミツバチを飼育し、はちみつを採取・提供することで、
「ミツバチを養い、ミツバチと共に自然に寄り添う暮らしを続けていきたい。」
そう想っています。
熊の被害と書いてしまうと。熊が悪者のように感じるかもしれません。
しかしながら、こういった状況を作ってきたのも人に起因する点もあると思っております。
山に充分な餌場があれば、警戒心の強い熊がわざわざ危険を犯して人里に降りてくる理由はありません。
森林開発や植林が進む中で、ミツバチだけではなく、熊だけではなく、自然の多くの生き物たちの環境を奪っているのかもしれません。
私たちShinobeeが養蜂家としてできるSDGsの取り組みの一つとして、ミツバチたちが好きな花々(樹木・草花)を育てるというプロジェクトも進めています。最終的には管理する山林や農地を活用し、自然を守る、あるいは育てるということにも取り組んでいきたいと考えています。
※Shinobeeが描いている目指す未来のイメージ
支援金の使い道
行政(市・県・国)や農業関係(農協・共済)へ今後の対策も含み、今回の一連の被害について相談しましたが、
「養蜂業に対する獣害の直接的な補助金や助成金などの支援は無い。」
という返答を受けました。
つまり、自力でこれらの金額を賄わないといけない状態です。
大まかな試算は以下となります。
≪養蜂場被害と復旧に係る概算額≫
2025年度採取約1000㎏減収 : 1,200万円~
ミツバチの育成にかけてきた費用 : 360万円
復旧に向け導入予定のミツバチ : 160万円
巣箱など養蜂用品の費用 : 83万円
養蜂場復旧に伴う費用 : 10万円
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2024年~2025年 損失合計 : 1,813万円~
内 復旧に係る費用 : 253万円
※1群あたりの年間平均採取量と被害にあった群数を元に翌年度減収量を試算
実際には、ミツバチの寿命から考えると、2年後3年後の収穫量にも影響を及ぼしていて、その損失は数倍にのぼりますが、今回は直近の来年度のみで試算しています。
来年度の損失とミツバチの育成にかけてきたコスト、マイナスをゼロに戻すための復旧費用を合わせると1800万円を超える損失金額となります。
今回は、2025年の春を迎えるために、最低限必要な復旧資金にクラウドファンディングに伴う諸経費を踏まえて300万円を、このプロジェクトにて支援を賜りたくお願い申し上げます。
スケジュールに関して
2024年
9月11日 熊の侵入
12月 1日 クラウドファンディング開催
2025年
1月10日 クラウドファンディング終了
2月 提携養蜂場へミツバチの導入依頼
返礼品送付:2024年度産のはちみつ
4月 ミツバチの導入
返礼品:巣箱オーナー巣箱設置
5月 はちみつ搾りの開始
7月半ば はちみつ搾りの終了
8月上旬 2025年度産のはちみつの提供開始
返礼品送付:2025年度産のはちみつ
進捗があり次第、本プロジェクトの活動報告ページ及びinstagramにて随時ご報告させていただきます。
リターンについて
開業以来、ご愛顧いただいている自然の香り豊かな生はちみつの返礼品をご用意しました。
兵庫県宍粟市が育む自然豊かな山々を、はちみつの香りを通してお楽しみいただければと思っております。
①巣箱オーナー
今回の支援にて導入させていただくミツバチの巣箱にご芳名(企業名並びに個人)を掲げ一生懸命ミツバチを育成させていただきます。
ご芳名の入った巣箱は破損するまで数年にわたって繰り返し使用させていただきます。
2025年8月より。毎月1キロ(500gx2本)のはちみつを。定期便にて6か月間お届させていただきます
②2025年度産 生はちみつ
今回のクラウドファンディングでご支援いただき導入させていただくミツバチと共に2025年シーズン採取するはちみつを返礼品とさせていただきます。
③2024年度産 生はちみつ
被害に合う前に採取を終えている、2024年度産のはちみつをプロジェクトが終わり次第順次発送させていただきます。
ShinobeeHoneyのこだわり
・ミツバチファースト
ミツバチたちの生活環境を考え、森林のまちを選び移住し独立。
養蜂場内はもちろん、周辺の草花の栽培においても農薬や化学肥料を使用しない。
・生はちみつ
「余計なものを加えない。余計に取り除かない。」
熱を加えない、添加物を与えない、過度な濾過を行わない。
「香り・酵素・栄養」などはちみつが本来持つ魅力を自然のままにお届けできるよう商品化をしています。
*限定数に関しまして
特に清明(さくら蜜)は1年の中で1週間ほどの開花期間しかなく、ミツバチの越冬明けということもあり、はちみつ採蜜ができる健強な群れに育てることが難しいことから「花・生体」の両面で採取が難しい希少蜜の一つです。
Shinobeeのラインナップの中でも、その特別に華やかな香りに魅了されるファンの方も多く、例年リリースから半年ほどで完売してしまう人気種のひとつでもあります。
今回のプロジェクトのリターンとして少量ではありますが、確保させていただきましたので是非お試しください。
最後に
本プロジェクトページを最後までご覧いただき誠にありがとうございます。
インスタグラムでは日々のミツバチの様子や、周辺の自然環境の投稿をしております。
状況を目の当たりにしてから数日間は、事業継続の断念を考えておりました。
しかし、たくさんの方に支えられ、復旧に向けての歩みを決意しました!
決意してからも、心身ともに疲弊する日々の中、人生ではじめて声が出なくなりました。
それを経験してもなお、更なる前進の機会にしたいという想いは、改めて支えていただいていること、求めていただいていることを実感したからです。
まずは復旧、そして更なる前進に向けて、本プロジェクトをきっかけにShinobeeHoneyに関わっていただけましたら幸いです。