自己紹介
はじめまして。ナイーブスカンパニー主宰・髙橋広大と申します。
主宰、と書きましたが、実質僕一人で活動している団体になります。
ただ、屋号があるとなんだか居場所があるような気がして、今のところ外すことは考えていません。活動内容については、ぜひHPをご覧いただければと思います。
ナイーブスカンパニーHP
このプロジェクトで実現したいこと
演劇を──『繋ぐ』。
僕が実現したいことはこの言葉に集約されます。
守る、でもなく、革命を起こす、でもなく、──『繋ぐ』。
30代半ばの、演劇からたくさんのものを受け取ってきた僕が、
演劇を──『繋ぐ』。
そのために、みなさまからのご支援を募ることといたしました。
そして、みなさまに繋いでいただいた想いを糧に、2025年1月、
10人の役者と共に『beauty&stupid』という作品を最高の形で上演する。
それが、僕が今もっとも実現したいことです。
では一体、
・なぜ皆様に支援いただくことを決めたのか
・何を支援してほしいのか
・それが、演劇のこれからにどう繋がるのか
もう少しだけお付き合いいただければと思います。
3つの「K」の話です。
プロジェクト立ち上げの背景
半年ほど前に遡ります。
今年(※執筆時、2024年10月)の3月、『ソラニテ』という二人芝居を、
ゴツプロ!主宰の塚原大助さん、劇団桃唄309の佐藤達さんと上演し、
合計600人以上のお客様にご観劇いただきました。
その時のお話はまた進捗報告等でお伝え出来たらと思いますが、一番心に残っているのは、
「演劇には、未来があるということを伝えたい」という、大助さんの言葉でした。
(大助さんは、日本の小劇場文化の海外進出など、演劇文化のこれからに大きな絵図を描き、いつも僕たちをワクワクさせてくれます。その話もまた別途)
「演劇には、未来があるということを伝えたい」
では、演劇の未来とはなんなのだろうか。自分には一体何が出来るのだろうか。
その答えに少しでも近づく公演を打ちたいと考えた時に浮かんだのが、
2つの「K」のことでした。
この2つの「K」を、とことんやってみよう。
若者に「機会」を、役者に「環境」を
《演劇を「創る」ということ》
「演劇を創る」──これこそ、演劇の醍醐味だと僕は思います。
役者・脚本家・演出家・スタッフ。そして、お客様。
それぞれ違う立場の人間が、目の前の一つの作品に向かい同じ空間を共有する。
その空間が、期待と満足で充足される瞬間を求め、演劇は存在し続けるのです。
ですが、そうしたとことん作品作りと向き合える現場を作ることは、容易ではありません。
・初稿が全然出てこない脚本家(ごめんなさい)
・なかなか役者全員が集まらない稽古場
・公民館などを渡り歩くジプシー的稽古
・劇場入りして初めて目にする舞台美術、舞台機構
うまく例えることが出来ませんが、
「何が書いてあるかも、全部のピースがあるかもわからないけど、とりあえずこのパズル組み立てて」
みたいな状況で進む稽古は珍しくありません。
(そして、その負担の多くは役者が背負うことになります)
なので今回僕が目指すのは、そういったさまざまな要因を取り払い、
演じ手・作り手の一切の才能を取り零さない、「環境(KANKYO)」を準備する
ということです。これが、僕が演劇の未来を考えた、1つ目の「K」です。
詳細はまた別途報告できればと考えますが、いちばんのチャレンジは、
「固定稽古場を丸々一ヶ月貸切り、本番と同じ舞台セットを初日に立ち上げ、役者・スタッフが余すことなく想像力を発揮し尽くす」稽古場を準備することです。
今回、この趣旨に賛同いただいた、多くの素晴らしいスタッフにご協力いただけることになりました。
どんな空間・作品が立ち上がるのか楽しみでなりませんし、
どこよりも作品に向き合える稽古場を目指し、役者たちと切磋琢磨していこうと思います。
《演劇を「観る」ということ》
若い世代が演劇に触れる「機会・きっかけ(KIKAI・KIKKAKE)」を提供する。
これが、演劇の未来のために考えた、2つ目の「K」です。
今回、18歳以下のチケット代を無料。22歳以下のチケット代を1,000円とします。
実はこのアイディアは僕が発案したものではありません。
今回の舞台の協賛者の一人となってくれた、高校の同級生である阿部直樹くんのものです。
阿部くんは今、お父様が立ち上げた寿司屋「まぐろ人」の経営を引き継ぎ、
社長として忙しい日々を過ごしています。
「江戸前寿司を気軽に」を企業理念に、浅草エリアに7店舗を抱える経営者です。
住んでいる場所が近いこともあり、僕も阿部くんの寿司屋に出向いたり、
月に一度は飲んだりと、高校時代と変わらず仲良くしているのですが、
僕は演劇、彼は飲食という異業種でありながら、共通の悩みがありました。
それは、「いかに最初の一歩を踏み出してもらうか」ということです。
そこから二人で激論を交わし、
「とりあえずさ、若い世代だよ、若い世代に愛されない限りその文化は廃れるんだから」
「1,000円あればさ、終わった後喫茶店行けるじゃない、2,000円浮けば飲みに行けるじゃない。そこでお芝居について語らってさ、そうやって文化って根付いていくんじゃないの」
本当にその通りでした。
ですが、多くのスタッフを抱えるという共通点もあり、僕の躊躇いも理解してくれました。
「わかった、結局さ、そのくらいの年齢の客って何人くらいくるの?」
「うーん・・・多くて○○人くらいかな」
「わかった。じゃあその分くらいの差額をさ、協賛としてつくよ」
こうして、今回の企画がまた一つ前に進み始めました。
次は、少しでも多くの若者に「最初の一歩」を踏み出してもらうために、
僕が行動する番です。
演劇✖️クラウドファンディング──3つ目の「K」の気づき
さて、前置きが長くなりましたが、ここからが皆様にご支援いただきたい部分であり、
皆様に新しい演劇の楽しみ方を提供できるのでは、という話になります。
・演劇を「創る」醍醐味を、もっとも享受できる座組/稽古場を立ち上げる
・「若者に機会を、役者に環境を」
今回の企画への想いが言葉になり始めた時、一つのアイディアが頭を過ぎりました。
「これ、皆様と共有できた方が面白いんじゃないか・・・」
演劇は通例、約1ヶ月の稽古期間を経て、3日〜1週間の本番を迎えます。
つまり、本番期間よりも、ずっとずっと長い稽古期間を過ごすのです。
その稽古場の環境を充実させ、真剣にお芝居に向き合う機会を作ろうとしているのに、そこからお客様の存在が抜け落ちている。
演劇が「創り上げられていく」という1番の醍醐味を、お客様が享受出来ずにいる。
これって、とてももったいないことなんじゃないのか。
もしかして、演劇を作り上げる過程(KATEI)こそが、お客様にとっての新しい価値(KACHI)となり得るのではないか。そう思ったのです。
十年前、僕は高校時代の友人四人と、なんの知識も持たないまま劇団を立ち上げました。
初めて劇場に入り、照明が組み上がり、舞台セットが組み上がり、
その時の感動は、今も変わらず同じ質量で存在し続けています。
お芝居の魅力は、その過程にこそある。そこに、価値を感じてもらいたい。
その想いから、今回このクラウドファンディングが立ち上がりました。
詳しくはリターン一覧をご覧いただきたいのですが、
・稽古場ダイジェスト動画
・稽古場見学/場当たり・ゲネ見学
・役者の使用台本
・本作品が出来上がるまでの創作メモ・舞台美術案等が見られる深掘りガイド
などなど、本作品が立ち上がる過程を覗き見ることのできるたくさんのリターンを、
役者たちにもアイディアをもらいながら準備しました。
ぜひ、みなさまに演劇が作られていく「過程」にご参加いただき、
演劇が皆様に隠し続けてきた面白みに触れ、この公演を支えていただけたらと思います。
現在の準備状況
2024年12月初旬より始まる稽古に向けて、
脚本の執筆、各種スタッフとの打ち合わせ、舞台美術・映像プランの作成を進めています。
リターンについて
今回、プラン名は
・御礼メールプラン
・NCプラン(ナイーブスカンパニープラン)
の2種類がございます。
ナイーブスカンパニーのカンパニーには、「同僚・仲間」といった意味があります。
ぜひ、皆様をカンパニーの一員として迎え、最高の形で上演したいと考えております。
ご検討どうぞよろしくお願いいたします。
(下記金額に、10%の協力費が加わります)
スケジュール
11月 詳細情報解禁・クラウドファンディングスタート
12月初旬 稽古開始
1月11日 本番
1月16日 本番終了
最後に
ずいぶんと仰々しいことも書いてしまったように感じます。
どうかこれからも、演劇という文化が皆様の身近で、愛される存在としてい続けられることを、心より祈っております。
ナイーブスカンパニー二〇二五年新春興行『beauty&stupid』公演HP
最新の活動報告
もっと見る2024.12.19 稽古開始一週間。
2024/12/19 18:00すっかり寒くなりました。ナイーブスカンパニー髙橋広大です。最初の投稿です。12/11(水)の稽古開始から、早一週間が経ちました。多くの方に本プロジェクトをご覧いただき、7名の方から計10万円の支援をいただいております。本当にありがとうございます。予定日から少し(ほんの少し、ほんのちょっと、本当にごめんなさい)遅れたものの、初稿提出も無事に終わり、脚本を持ちながらの本読み稽古から、本を離した稽古へと移行しております。毎度のことですが、新作を役者に提出する時はとても緊張します。不安だし、気に入ってもらえたら良いなもあるし、まあとにかくドキドキするものです。特に今回の本は、僕がずっと書きたかったテーマでもあり、僕自身が最近直面した個人的なことも含まれているので、役者のみんながどう受け取るかとても不安だったのですが、本読みの段階から感情が溢れるペアの声に、あー、嬉しいなー、いい作品になりそうだなーと、ドキドキしていた胸が、ワクワクし始めたところです。何より、同じ本にも関わらず、それぞれのペアの役者の声・身体・関係性によって、全く違う作品に見えてくるんですよね。そもそも、読み方が全然違う(笑)「おー、このペアはそう読むのか(動くのか)」「これも、今回の試みならではの面白さだなー」と、企画した僕が一番楽しんでいます。ぜひ、複数のペアの公演を見ていただきたいですし、また、この作品が稽古場の中でどう進化を遂げているのか、どう本番に繋がっていくのかを目撃いただけると、演劇の楽しみ方がより広がっていくはず!と確信しています。さて、今回、役者の一人である浅野鼓由希さんが先導してくれて、告知用の写真や、稽古場のダイジェスト動画を作成してくれています。鼓由希さんの人柄が伝わる、優しさと愛に溢れた内容になっています。こちらは、このプロジェクトページにて、支援者の方々のみに公開する内容となっておりまして、「初稽古を終えて」「初めて全キャスト揃ってみて」「フリ入れを終えてみて」「初の通し稽古を終えて」等、様々なタイミングで、役者の新鮮な声・想いを届けるものになっております。明日から、各ペアの初稽古を終えた直後の声をお届けしていきますので、ぜひぜひ、お楽しみいただけますと幸いです!ではでは本日はこのへんで。ありがとうございましたー! もっと見る
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