あの日からもうすぐ1年が経とうとしています。
私たちは、この1年間を試練と挑戦の連続として過ごしてきました。地震で工房が損壊し、日々の生活と仕事が根底から揺らぐ中、さらに追い打ちをかけるように豪雨被害が私たちを襲いました。泥にまみれた道具や資材を前に立ち尽くした日々。それでも「輪島塗を守り続けたい」という強い思いが、私たちを前へと動かしました。
再建への道は険しいものです。地震や豪雨の影響で建材費は高騰し、補助金を受け取れる目途が立ったものの、まだ資金不足や環境整備の課題が残っています。それでも、伝統工芸を守り、輪島塗を未来へ繋げるという決意は揺らぎません。この1年を通じて得た支援者の皆さまとのつながりが、私たちに大きな勇気を与えてくれました。
全国の皆さまから温かいご支援や励ましの声をいただき、私たちは前に進むことができました。クラウドファンディングや直接の応援を通じて、工房再建への光が見え始めています。本当にありがとうございます。この1年間のご支援がなければ、ここまで歩みを進めることは決してできなかったと痛感しています。
これからも、再建と復興に向けた取り組みを全力で進め、皆さまに再び美しい輪島塗をお届けできる日を目指します。そして、どのような困難にも負けず、地域の誇りである輪島塗を次世代へ継承する使命を果たしたいと思っています。
私たち職人が心を込めて作り上げる輪島塗。その魅力を未来へ繋ぐため、どうかこれからも温かく見守り、応援していただければ幸いです。1年の感謝を胸に、さらに力強い一歩を踏み出してまいります!