新年あけましておめでとうございます。昨年中は大変に!大変に!お世話になりました。
気づけば140%達成というありがたさに、最上級の感謝の言葉をどう表現すればよいのかわからずパソコンに向かってありがとうございますと頭を下げる毎日です。
本当にありがとうございます!!
本年は皆様に恩返しができるようがんばりますので、何卒よろしくお願い申し上げます。
今回のご報告はすでにご存じの方もいるかと思いますが、天窓と言えば!そう!グランドピアノが届きました!
YAMAHAのG3です!
comfortとswitchのピアノの調律を担当していただいていた張能さんに相談し、今回このYAMAHAのG3とのご縁をいただきました。
前オーナー様も大切に使用されていたことがわかるとてもきれいな子です。
低音に重厚感がありとても素敵な音色を奏でてくれます!
とはいえピアノの輸送と搬入は木造のピアノにとってはとても負荷がかかります。
搬入時はピアノの足を取って縦に梱包された状態で運び込まれます。
その様子がこちらです。
まるでサンタクロースのソリです。
このあと2人で肩から掛けているベルトのみでピアノ本体を浮かせて階段をおります。
ピアノなどの楽器搬送のプロの共立ラインサービス様にお世話になりました。
そしてステージで脚を取り付ける前の状態がこちら
3か所に脚をつけます。
真ん中にペダルを踏んだ時に稼働する鉄の棒も確認できます。
ん?2本?3本じゃないの?と思うかたもいるかもしれませんが、このYAMAHAのG3シリーズは旧モデルはペダルが2本だったのです。
途中からG3にも3本ペダルが採用されています。
脚も無事に取り付けられて、あとはもう弾くだけ!とはいきません。
ピアノは木造のハコの中にとても精密に作られた部品がたくさん並んでおります。
その上に音を鳴らすための弦が張ってあります。
クレーンで吊られたり、トラックで運ばれたり、縦になって担がれたりと木造でできているピアノはゆがんだ状態で届きます。
もちろんプロの輸送ですので最小限に抑えてくれてます!
また湿気や乾燥によって膨張したり縮んだりする繊細な楽器のため、設置してからしばらくは新しい環境になじむまでに時間がかかります。
まるで本当に生きているようです。
ここからは職人である調律師の張能さんの出番です。
張る能力と書いてちょうのうさんと呼びます!まさにピアノのために生まれたと言っても過言ではないお名前です!
調律師とはギターで言うチューニングに当たる調律だけではなく、ピアノのいろんな部品を確認し調整または修理してくれるまさにピアノのドクターです。
弦を叩くハンマーです。弦の跡がしっかりとついており音のレスポンスが鈍くなったり、音量が出ない原因となります。
今回は12/30のテストライブに間に合うように交換ではなく削って調整してもらうことになりました。
まだ少々削ってもなんとか使える状態でしたので助かりました。
ハンマーの先を針でほぐしたりするとピアノの音色が柔らかくなったりとピアノの音を決める一番重要な部分です。
こちらは鍵盤とハンマーを抜いたあとの本体の中です。
なかなか見る機会がないと思いますのでアップいたしました。
ハンマーを一つずつ外していきます。
内部構造を見るたびにこのからくりみたいに部品を組み上げるピアノを作る職人さんって本当にすごいなと思います。
忍耐力と手先の器用さと繊細さにステータスを全振りしているはずです!
この複雑な内部構造のおかげでピアノの音色が奏でられているんだと知った時からピアノのありがたみが増したのを憶えています。
部品ひとつひとつを丁寧に確認し調整している張能さんです。
いつもにこやかに仕事されるやさしい方です。
とてもピアノを大切扱っていただきいつも助かっています。
ピアノに関する知識は全部張能さんに教えていただきました。
ご支援いただいた皆様と同じく天窓復活に欠かせない人物です。
この日は朝から夜までスケジュールを空けてくださり親身に対応していただきました。
続いてハンマーを押し上げる鍵盤部分です。
手前の鉄の棒に88鍵の鍵盤が刺さっているのですが、湿気で木が膨張したりすると鉄の棒に引っ掛かり鍵盤を押した後に戻りが鈍くなったりします。
ここも一本ずつ丁寧に調整していただきました。
次の日に各パーツの調整が終わり、組み上げて仕上げのチューニングです。
この時はまだ運び込まれて2日目でしたので、ピアノが立った状態で自重の重さや重力やステージの温度と湿度の環境になじんで安定した形になるまでにもう少し日数がかかります。
特に乾燥している時期ですので、木材が乾燥すると縮んだり反ったりするのと同じでピアノのチューニングにも影響が出ます。
天窓は441Hzで調律してもらっていますが、まだこのステージに慣れる途中のこのピアノは一晩たつと442~444Hzに上がったりもします。
12/30のmoZkuさんのテストライブの当日の午前中にも上がったピッチを調整しにきてくださり、テストライブにて斉藤広哉さんに弾いていただくことができました。
まだピアノが本調子ではないにしても素敵な音色を奏でてくれてmoZkuさんのライブに彩りを加えてくれていました!
こけら落としにむけて今後も調整していただき、皆様にお披露目いたします。
神楽坂天窓にご来場いただいた際はこのピアノの音色もお楽しみいただけますと幸いです。
三が日も終わりますが、食べ過ぎ飲みすぎで体調を崩されないようお気をつけてお過ごしくださいませ。