私は、1978年に当時の富士ゼロックスに新卒として入社し、6ヶ月の研修を経て
京都営業所にセールスとして配属され、そこで悪戦苦闘しながら、
営業パーソンとしての考え方・技術・知識を学んで成長してきました。
後から、振り返るとその時の経験は自分にとって貴重なことであり、
その後の自分の成長に大きく貢献してくれたものでした。
しかし当時は、成績は全く上がらず、同期には置いてきぼりで、ただ苦しいばかり。
毎日いつ辞めようかということばかり考えていました。
なんとか思いとどまったのは、
先輩・上司・同期の仲間と未熟な私を受け入れてくれたお客様のおかげでした。
私は、たまたまそういう周囲の助けに恵まれましたが、そのような状況がなかったならば、早いうちに退職して、二度と営業・接客の世界には、立ち入らなかったのではないかと思います。
しかし、営業や接客の世界は、実はとてもおもしろいのです。
悩んでいる方にとっては、「えー、うそー」と思うかもしれませんね。
でも、本当です。「営業マンは話し上手でズーズーしい人がうまくいく。真面目で話し下手な僕は向いていない」なんて思っていないですか。
私も真面目で話し下手でした。
学生時代を知る妻が「あなたが営業なんてできるなんて、考えもしなかった」と言っているくらいです。
今でも記憶に残っているお客様の言葉は、京都言葉での
「コピー1台買っただけやけど、これから一生の付き合いやで!」の一言です。
そのお客様とは、一昨年お亡くなりになるまで、連絡が途絶えることなく、本当に一生の付き合いとなりました。
京都にプライベートで旅行した時にもお会いしていました。
漫画で登場した損保代理店の岩田専務(仮称)です。
この他にもたくさんの出会い・気づき・おもしろさを、営業・接客という仕事はもたらしてくれました。
この経験の中で、どの時代にも通用する変わらないことを抽出して、営業・接客で悩んでいる方たちに伝えていきたいと思っています。
これから、その思い出を語っていきます。
次回は、その岩田専務との一生の付き合いのお話です。



