注目のリターン
ご挨拶
株式会社ノトハハソ代表の大野長一郎です。
能登半島の先端にある石川県珠洲市に生まれ、1999年に家業である炭やきを始めました。2003年に父の他界をきっかけに旧大野製炭工場の代表に就任し、2021年9月に法人化して株式会社ノトハハソの代表に就任しています。
茶道用木炭の産地化・ブランド化に向けてクヌギの植林を進め、炭やきを生業とする人を増やすことで集落存続を目指す「炭やきビレッジ」の実現に向けて取り組んでいます。
【大野の紹介記事・動画】
中日新聞「炭焼きの炎 絶やさぬ 珠洲 3年続けて自身被害」
よんなな「奥能登に生きる#1」「奥能登に生きる#2」
株式会社ノトハハソの茶道用木炭
被災・復興の状況
地震前後の比較(石川県ホームページ)
珠洲市大谷地区の豪雨被害(石川県ホームページ)
弊社工場のある石川県珠洲市は2年連続で大きな地震の被害を受けています。珠洲市には地震前で約6千世帯、約1万2千人が生活していました。2023年5月の地震により市内の住宅家屋の半数以上が被害を受けました。さらに、翌年の2024年1月の地震により二重被災となり、全6千世帯のうち4割ほどの住宅が全壊しました。さらに被災は重なり、2024年9月には奥能登豪雨が発生し、河川の氾濫や土砂崩れが多発し、家々を押し流し、市内には流木を含む土砂が流れ込みました。
被災直後の炭やき窯
工場内のあちこちに地割れが発生
植林地へのアクセス路で地割れが発生
植林地内でがけ崩れが発生
弊社は度重なる地震や豪雨により大きな被害を受けました。2023年5月の地震により、稼働中だった窯がすべて破損し、炭の生産ができない状況となりました。その後、破損した窯の修繕を進め、事業を再建しようとしていた矢先に2024年1月の地震に見舞われました。
被災時、炭やき窯には火が入っていました。火事を防ぐために、天井が落ちて火を吹く窯に金属のトタン板をかぶせて必死に鎮火させました。修繕したすべての窯が再び破損して使えなくなり、工場の基礎と建物にも大きな被害が発生しました。基礎部分には地割れが発生し、地質調査により安全性に問題があるという指摘を受けました。建物の半分は大規模半壊、残りの部分も準半壊の判定を受けています。その後の豪雨で工場付近でもがけ崩れが発生したため、工場移転を考えざる得ない状況となりました。また、豪雨により植林地内の数カ所でがけ崩れが発生しています。
そして、2024年1月の地震の際、生活に必要なエネルギーを地産地消することの大切さを実感する出来事がありました。被災後、私たちの工場がある集落では炭を使って暖を取り、調理することができました。水道は、普段から電気を使って井戸水を汲み上げて浄水して使用していました。しかし、停電により水道施設が止まり飲み水を確保できない状況に陥ってしまったのです。そのため、炭火で雪を溶かすなどして雑用水の確保をしました。
私たちが実現したい未来
「何度もお願いをして申し訳ない。でも、絶対に、この地での炭やきをあきらめたくない。」代表の大野のこの言葉が、私たちノトハハソ全員の気持ちでもあります。
私たちには、昔ながらの、この場所で先人達が続けてきた方法で、炭をやき続けたいという思いがありました。しかし、この場所で炭やきを続けるためには、私たち自身が変わらなければなりません。まずは、これまでの方法を発展させて、地震に強い炭やき窯を開発します。そして、被災時の教訓を活かし、弊社が中心となって生活に必要なエネルギーを地産地消できるようにし、仮に再び自然災害が発生したとしても自分達で生き抜いていけるコミュニティをつくりだしたいと考えています。炭やきを再開して事業を再建していくことはもちろんですが、この場所にコミュニティを残していきたい。これは、私たちが長年「炭やきビレッジ」を目指して取り組んできた強い願いであり、必ず叶えたい未来です。
株式会社ノトハハソ代表の大野長一郎
これまでの・これからの取組について
年々、弊社の茶道用木炭に対する需要は増加しており、新たなお客様からのお問合せが増えています。本当にありがとうございます。今後、需要にお応えできるように材料となるクヌギの植林ペースを上げて生産量を増やしていきます。
私たちの炭づくりが生物多様性に寄与することが認められ、2023年に弊社のクヌギ植林地が環境省の自然共生サイトに認定されました。また、OECM(Other Effective area-based Conservation Measures)として国際データベースにも登録されています。
炭やきはサステナブルな事業であるとともに、生物多様性の維持や地球環境温暖化の抑制に貢献できる貴重な産業です。質が良いことはもちろん、社会課題の解決に繋がる炭を安定的にお届けできる会社にしていきます。
株式会社ノトハハソが目指す「炭やきビレッジ」
炭やきを中心とした自然災害に強いコミュニティづくりの第一歩として、新たな炭やき窯の開発に挑戦します。すでに、石川県内の特注の専用機械の開発を手掛ける企業と連携して設計図の作成を進めています。キャスターでの免震構造に加え、窯の天井を着脱可能にすることで作業環境の大幅改善も見込めます。そして、生活に必要なエネルギーの地産地消を目指し、自然災害のなかでもコミュニティを支えることができる生業へと進化させます。
新たな炭やき窯(案)
支援金の使い道
新工場建設にかかる費用は約1億円、助成金を活用したとしても、そのうちの5,000万円は自己負担となる見込みです。今回のクラウドファンディングでは5,000万円を最終目標金額とします。まずは、第1目標として1,000万円を目指し、集まった資金は新たな炭やき窯の開発・導入費用に充てさせていただきます。
事業の再建には全部で3つの窯が必要になります。
・第2目標「2,000万円」を設定し、改良を重ねた2号機の炭やき窯の費用の確保を目指します。
・第3目標「3,000万円」を設定し、改良を重ねた3号機の炭焼き窯の費用の確保を目指します。
・第4目標「4,000万円」を設定し、発電ができるバイオ炭化炉の導入を目指します。
・第5目標「5,000万円」を設定し、コミュニティ全体でのエネルギーの地産地消に向けた蓄電システムの導入、新工場の建設を目指します。
スケジュール
2024.12 クラウドファンディング開始 ※1号機の設計開始
2025.2 クラウドファンディング終了 ※1号機の設計確定
2025.3 1号機の発注
2025.5 1号機の納品/テスト焼き(ナラ)・改良調整
2025.9 2号機・3号機の発注
2025.11 2号機・3号機の納品/稼働準備
2025.12 1~3号機での茶道用炭(クヌギ)の生産開始
2026.1 新たな窯での商品の販売再開
2027~ 準備が整い次第、新工場に移転し生産拡大
2030までに オフグリッド化集落に向けた工場設備の検討
※返礼品は、選択いただいた商品の生産可能時期に応じて、4月以降、順次実施させていただきます。
リターンについて
令和6年能登半島地震で新たな炭の生産が停止している中、提供できる限りのリターンをご用意いたしました。以前の窯で大野が焼いた残りわずかとなった茶道用木炭をはじめ、当社のオリジナルグッズを準備しております。お気に召すものがございましたら幸いです。
また、リターン内容とはしておりませんが、クラウドファンディングでの目標達成の暁には新たな炭やき窯の見学に、ぜひノトハハソの工場までお越しください。
最後に(代表の大野長一郎より)
私たちは、長年育んできた場所を離れるという苦渋の決断をしました。昔ながらの石と土の窯で職人の技を極め続けたかったのですが、時代の変化と環境の影響により、新しい道を模索する必要があると感じました。
そこで私たちは、 レジリエンス(回復力) を持って困難を乗り越え、持続可能な未来を目指して再スタートを切ります。ただ良いものを作るだけでなく、 エシカル(倫理的) な視点を大切にし、人と環境に配慮したものづくりを進めます。さらに、資源を無駄にしない サーキュラーエコノミー(循環型経済) の考え方を取り入れ、地域や社会に貢献できる企業を目指します。
この挑戦に、皆さまのお力添えをいただければ幸いです。どうか温かいご支援をよろしくお願いいたします。
最新の活動報告
もっと見る【100万円達成】ご支援のお礼・北陸中日新聞に掲載されました!
2024/12/25 15:28100万円達成いたしました!ありがとうございます!皆さまからのご支援に、心から感謝申し上げます。本日、12月25日(水)の北陸中日新聞朝刊にクラウドファンディングへの挑戦を掲載していただきました。 地震に見舞われる度に、ご支援を募り、支えられ助けられてきました。3度目となると、立ち上がる気力よりも申し訳なさが増し、それでも再起を諦めず、再建する道を探り、もうこれで最後にしたい!との気持ちで挑んでいます。皆さまのお力添えが必要です。 ご支援よろしくお願いいたします!よいクリスマスをお過ごしください。メリークリスマス☆ もっと見る
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