イベントの内容
日時:2025年5月4日 10:00~16:00
場所:大阪府立男女共同参画・青少年センター(ドーンセンター)
イベントの内容:
・不登校当事者と不登校経験者の交流企画
・不登校当事者と不登校経験者の作品展示や発表企画
・不登校当事者や不登校経験者の保護者の交流企画
・不登校当事者や不登校経験者の保護者を対象としたシンポジウム
・不登校支援者に向けたスキルアップのためのシンポジウム
・イベントで発せられたメッセージをまとめた報告書の発行
私たちの法人について
私たちNPO法人フリースクールみなもは、不登校のこどもたちやその保護者、ご家族の葛藤や不安に寄り添い、その健やかな育ちと暮らしを応援するために設立されました。
それから20年、不登校のこどもたちが共に過ごし、青春できる場「フリースクール」、不登校のこどもたちの学習カリキュラムに特化した「個別指導塾」、不登校のこどもを持つ保護者の憩いの場「親カフェ・父親カフェ」の事業を中心に、これまで100名ほどの不登校のこどもたちや、延べ2,000人の保護者の方々と伴走していく事業を行ってきました。
不登校というのは、こどもたちの、心の奥底から発せられる「サイン」です。
友人関係のトラブルや学業の不振など、何らかの明確な理由があることもあれば、生活リズムが整わず不調になったり、無気力や不安に襲われたり、不登校の原因は様々にあります。(※1)でもそのしんどさの理由やトラブルの原因は自分でもよくわからないことが多いです。なぜか他のお友達とうまくいかない、皆と一緒に動くのがしんどい…。でも理由がわからないからうまく伝えられない。また「行きたくない」とはなかなか言い出せない、だけど疲れ切っている…。その心の底から精一杯の表現「不登校」です。気力が落ちて、体がうまく動かない、朝起きれない、学校に足が向かない…。それは「気づいて!」という無意識のサイン。
私たちの20年の取り組みは、こどもたちから発せられたサインを受け止めること。
これまで疲れ切ったこどもたちが、今の自分を受け止めてくれる人と、そして何よりも同じ体験をした仲間たちと出会い、楽しいことを共有できる場所。お友だちとめいっぱい遊びたい。分かり合えるお友達と出会いたくさん語り合いたい、皆と一緒に笑い合いたい!そんなみんなの青春を応援するのが「フリースクールみなも」です。いっぱい笑って、青春して、エネルギーを蓄えれば、こどもたちは自分で再び道を選び、歩き始める力を持っています。前に進む意志を取り戻したこどもたちが、今度は主体的に人生を切り開けるよう、支え、伴走することが次の私たちの使命。高校に進学したい、今の学校に戻りたい、学校には行けないけれど自分の希望の道へと進みたい…、こどもたちそれぞれの主体的な選択を応援して、これまで100名以上の不登校のこどもたちが旅立っていきました。
また、こどもたちのメッセージを受け止めるのは私たちだけではありません。誰よりも長く、一番近くにいるお母様お父様に受け止めてもらえてこそ、こどもたちは何よりエネルギーを蓄えていきます。しかし「不登校」というメッセージを受け止めることは、簡単なことではありません。「まさかうちの子が…」突然降ってわいた出来事に戸惑い、混乱し、学校に行かないこどもを疎ましく思い、家庭全体が陰鬱な空気に包まれる、そんな例は少なくありません。またそのことを誰にも相談できず、こども・保護者共に孤立してしまうことも少なくありません。(※2)
だからこそ家族をサポートし、家庭に明るい雰囲気を取り戻すための場が「親カフェ」「父親カフェ」。親もまた仲間と出会い繋がり、一緒に不安な思いを分かち合い、こどものことだけでなく自分自身のことも考えて、明日へのエネルギーを得る…。そうしてこれまで述べ2000人の保護者の方々と伴走してきました。
不登校の現状
なぜこどもたちは「不登校」を選ぶまでそこまで勇気を振り絞るのか、なぜ簡単にその選択をとれないのか、親御さんはなぜ、簡単にそのメッセージを受け止められないのでしょうか。それは「不登校」という現象がまだ社会に理解されきっていないから。
不登校のこどもたちは朝が苦手な子、昼夜逆転している子が多いです。それは他のこどもが学校に行っているはずの時間に外を出歩きたくないから。「なぜこんな時間に出歩いているのか」と思われるのは、まだまだ「学校に行くのが当たり前」という意識が社会にあるから。またご家族の理解も得られていない時には家族とも会いたくない。そうなるとこどもの安らげる時間はむしろ、親が寝静まった後の時間となります。そのぐらい「学校」が当たり前の社会で、「学校に行きたくない!」と表明することは容易ではありません。また親御さんも「親の愛情が足りないからだ」と、学校に行かないということが時には人格への否定につながることもあります。
これは不登校を終え、社会に旅立っていった青年たちも同様です。本当は憧れも、行きたい思いもあった、でもそんな学校へ行けなかった自分への負い目を抱え、時折思い出すこともあります。また学校に行っていたときと同様の悩みを、次の社会でもまた抱えることも珍しくない。やっぱりここでも人間関係がうまくいかない、スムーズに仕事ができない、今日も上司に怒られた…。みなもを旅立っていった多くの子たちの中で、やはり悩み苦しみながら、なんとか社会と折り合いをつけようともがきながら頑張っているという話もよく聞きます。
このように不登校というのはその最中だけなはなく、その後の人生にも暗い影を落とします。そしてこの少子化の中にも関わらず、人生を左右しかねないほどの出来事である「不登校」で悩む人々は、ますます増え続けています。当法人の設立当時すでに不登校は社会問題となっていましたが、その後も不登校児童生徒数は増加の一途を辿り、平成16年の13万人から令和5年には34万6千人と、少子化にも関わらず2倍を超える人数となり、なお減少の見込みがありません。(※3)
そうしたこどもたちを支えたり、相談したりする先は、少しずつ増えつつあります。しかしフリースクール、学習塾や教育支援センター等に行っていないこどもが8割いるなど、不登校になった時の学びの機会がまだまだ十分ではない現状があります。(※4)また保護者の方々への支援はまだまだ少ないです。こどもの不登校により生活も大きく変わらざるを得ない中で、「不登校の保護者 約5人に1人が離職せざるを得なかった」(※5)現状があります。そんな中で多様な家庭の子育ての話を聴きながら視野を広げる親の会という機会は、保護者に不登校子育ての安心感と見通しを作る場とであり、そのニーズの高さを感じると同時に、親の会の数が増えないことも課題であると感じています。
※1.※3:文部科学省『令和5年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査』
※4:公益社団法人子どもの発達科学研究所、浜松医科大学 子どものこころの発達研究センター『不登校の要因分析に関する調査研究』
※5:SOZOW株式会社『学校からの情報提供に関する不登校保護者アンケート』
このプロジェクトで実現したいこと
以上のような背景がある中、このプロジェクトでは当法人がこれまで20年間の活動の中で出会い、共に過ごしてきた不登校のこどもたちや不登校をしていた青年、保護者の方々、繋がり合ってきた多くの人たちと集い、みなもで過ごした日々やこれまでを振り返ることを通じて自分を見つめ直し、改めて明日へと向かっていく活力を得ること、またイベントを通じて発せられた当事者からのメッセージ…不登校の何がしんどかったのか、不登校のから得られたポジティブ体験、社会に対して望むことを広く発信することで、不登校についての社会の理解の増進と、不登校を支えていく場をよりこの社会の中で増していく機運を増していくことを目指すイベントを開催します。
目指したいこと
・不登校の当事者(不登校のこども、かつて不登校を経験した青年、不登校のこどもを持つ保護者)同士が自身の不登校の体験を語り合うこと、また特にかつて経験した先輩たちのエピソードを聞くことを通じて、自分自身やこどもの将来に希望を持てること。また現在の悩みを語り合い共有し、励まし合うことを通じて、明日から再びがんばれる活力を得ること
・保護者及び不登校を支える支援者に向けての学習の機会を提供し、不登校のこどもの保護者を支える親の会の立ち上げやネットワーク形成の機運を作っていくこと
・イベントで寄せられた当事者からの生の声を報告書にまとめ、社会に広く発信することを通じて、現在不登校で悩むより多くの人々に「自分だけじゃないんだ」ということ、「支えてくれる場所があるんだ」ということを伝えていくと同時に、社会に向けて不登校のこどもたちの生の声、想い、望みを届け不登校に関する社会の理解を増進すること
当日のイベント詳細
10:00~12:00:支援者向けシンポジウム
「フリースクールみなもの親の会20年の紆余曲折を振り返る」
13:30~13:30:全体会、オープニングセレモニー
13:30~15:15:
こども向け企画:交流・談話・展示コーナー・レクリエーション
(集団レクリエーション、音楽セッション等)
保護者向け講演:「一人で悩まない不登校子育て」
15:15~16:00:クロージングセレモニー
現在の準備状況・スケジュール
現在:スタッフ間での会議の開催しつつ、会場の確保しています。
会場:大阪府立男女共同参画・青少年センター(ドーンセンター)
今後の予定:
随時…開催に向けた会議
2024年12月~…クラウドファンディング開始
2025年1月~…広報の開始
2025年5月4日…イベント当日
2025年5月以降…報告書作成準備
2025年6月…振り返り会
2025年12月…報告書発行
リターンについて
1,000円~100,000円のご寄付で、ご寄付額に応じて以下のリターンを差し上げます。また①②のみのリターンの「お気持ちコース」もあります。詳細は欄外「リターンを選ぶ」をご覧ください。
①感謝の気持ちを込めた、お礼のメッセージ
②報告書の冊子をPDFまたは郵送で送付
③イベントへの優先参加権(参加費のないイベントではありますが、定員があるため)
④こどもたちが感謝の気持ちを込めて作った手芸品(キーホルダー等)
⑤お悩み相談(不登校のこと/学習のこと/子育てのこと)
⑥フリースクール または 個別指導塾の体験利用(通常の体験終了後、さらに体験期間を延長。フリースクール:1週間、個別指導塾:90分2コマ分)
⑦代表者や理事とお話ができる1時間!
最後に
これまでの20年間、不登校のこどもたちやそのご家族と伴走する活動をご支援いただき、ありがとうございます。この20年で巡り合った多くのこどもたちや皆様のことが思い出され、また多くの人たちを支える一助となれたのは、皆様のご支援の賜物と存じます。と同時に、不登校を取り巻く状況は刻々と変化していて、不登校のこどもたちがますます増えている昨今、私たちも変わり続けながら続けていくことが大切であると思っています。その中でこのイベントは、ご参加いただく皆様の振り返りだけでなく、私たち自身もこれまでの活動や不登校のことを振り返り、考え合い、「これから」の不登校支援の在り方について見直す機会だと捉えております。不登校のこどもたちの学びの機会が保障され、ご家庭が安心して過ごせる社会をより目指していくため、これまでの振り返りと、新たなスタートのご支援のほど、何卒よろしくお願い申し上げます!
最新の活動報告
もっと見る【応援メッセージ】フリースクールは「こどもの居場所」のトップランナー
2025/03/08 00:19社会福祉法人大阪ボランティア協会、永井美佳様よりご応援のメッセージをいただきました!永井様、このたびは暖かいご応援、誠にありがとうございます!----------------------------------社会福祉法人大阪ボランティア協会常務理事・事務局長の永井美佳です。フリースクールみなもの皆さん、20周年を迎えられ、誠におめでとうございます。いまでこそ耳馴染みのある「こどもの居場所」。みなもは「フリースクール」というスタイルで、20年前から「こどもの居場所」を、子どもと保護者と一緒に創り上げてきました。その功績はほんとうにすばらしい。いま「こどもの居場所」に取り組む全国のみなさんにとって、フリースクールみなもが積み上げてきた経験を記録すること、歴代の利用者の声を届けることは、大いに価値ある取り組みだと思います。【不登校のこれまでとこれからを振り返るイベント】の実現に向けて、ぜひご注目・ご支援をお願いします。 もっと見る講演講師が決定致しました!
2025/03/06 09:415月4日に行われます「20周年記念行事」での講演講師が決定致しました!10時ー10時30分「不登校親の会20年間の試行錯誤を振り返る」講師:中村有美(当法人理事・親の会担当) 10時30分―11時30分「不登校とトラウマインフォームドケア」講師:高田紗英子先生(大阪大学人間科学研究科 専任講師)13時30分―14時30分「一人で悩まない不登校子育て」講師:後藤誠子さん(笑いのたねプロジェクト代表/労働者協同組合ワーカーズコープ・センター事業団 北上笑いのたね事業所 所長)クラウドファンディングもいよいよ残り4日!いま少しのご支援、ぜひともよろしくお願い申し上げます! もっと見る多くのご支援、ありがとうございます!
2025/02/19 02:00当プロジェクトについて、これまで43名もの皆様にご支援を賜っております!これまでの20年の活動は皆様に支えていただいてこそであることを改めて実感しております。改めて皆様に感謝の意を申し上げます。一方で、目標金額の達成のためにはより多くの皆様のご支援が必要です!よりよいイベントとするため、そして多くの人たちや社会に不登校の当事者の声を届けていくために、さらなるご支援のご協力をお願い申し上げます。直接的なご支援の他、以下のX、facebook等へのリポストなども、ご協力のほどよろしくお願い申し上げます。https://x.com/fs_minamo/status/1881971681226526920https://www.facebook.com/fs.minamo もっと見る
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