
9月29日(月)、白銀師の上野さんに資料館へお越しいただき、拵えの金具部分の調査を行っていただきました。
本年4月21日に全ての職人さんにお集まりいただいた初回調査以来、今回が2度目の寸法取りとなります。
初回の調査で得られた寸法データをもとに図面を作成いただきましたが、今回はその図面と現物の寸法との差異を確認するためのご訪問でした。
0.01㎜単位の誤差に収まるよう精緻に測定され、縦・横の寸法に加え、彫りの深さや立体としての全体バランスまで細かくチェックしていただきました。
金具は専用の「型」を制作し、その型に合わせて叩き出していくとのことです。この型の寸法が狂えば、一からやり直しになるため、非常に慎重に作業されていました。
また今回初めて知ったこととして、拵え制作においては金具に合わせて鞘下地を作っていくため、金具が最初の工程となるとのことです。鞘下地や漆塗りとの取り合い(漆の厚み調整など)にも関わる重要な出発点であると教えていただきました。
通常、拵え制作では古い金具を流用し、その寸法に合わせて制作されることが多いそうですが、今回の「和泉守兼定 拵え写し」はすべて新調となります。
職人さん同士の阿吽の呼吸による連携や、言葉を交わさずとも段取りを汲み取る技術には、改めて驚かされました。
(4月21日:全職人さんに資料館に起こしいただき調査)
今回の写し制作には全国各地の職人さんが携わっており、私たちも工房を訪ね、直接ご指導いただきながら制作の過程を見守っていきたいと考えております。
進捗があり次第、活動報告にてお知らせいたします。
引き続きご支援のほど、よろしくお願い申し上げます。






