
写真を撮りながら、今日もふと思いました。
たくさんのコスメがある世の中で、私たちのような小さなブランドは、どうしても埋もれがちです。発信力も知名度も、決して大きくはない。
だけど
“静けさ”や“癒し”や“自然とつながる感覚”を、ほんの少しでもいいから手に取って感じてほしい。
その気持ちで、ニセコで長年森と向き合ってきました。

森に教わったこと、そして喪失の先で見えたもの
現代の資本主義の流れの中で、僕が長年整えてきた森が外国資本に買収されたことは、正直に言えば、とても寂しく、胸に穴があきました。
でも、森にいると気づきます。
木々はいつもただ、静かに佇んでいる。損得も、勝ち負けも、焦りもなく。ただそこに在り続ける。
その姿に僕は何度も救われてきたし、
今回の出来事も、新しい章を開く“きっかけ”なのだ
と思えるようになりました。

妻の変化と、自然がもたらした癒し
この事業を通して、妻(佳代子)は何よりも“自然とつながる感覚”を自分の内側に取り戻していきました。
彼女が抱えてきたインナーチャイルドの痛み、心の奥にある重さ。そのすべてを抱えながら、真剣に向き合ってきた姿を私はずっと見てきた。
森の哲学、香りの成り立ち、人の感情の揺れ、HIKOBAYUの活動を通して、彼女もまた静かに成長してきたのです。

美容師20年で辿り着いた、“髪がふっと整うオイル”。
僕は美容師として20年間、国内外の一流プロダクトに触れ続けてきました。その中で分かったことがあります。
“質感には、明確な正解がある”。
今回つくったヘアオイルは、毛先からほんの少しずつ馴染ませると、どんな髪質にも自然に溶け込むように設計しました。
軽すぎず、重すぎず。ただ触れただけで、「あ、いい感じ」と分かる質感。
そして人工的な香りは、一切入れていません。
正直に言うと、もう合成香料には戻れません。強くて、どこか“違和感”のある匂いに、僕自身が疲れてしまうようになったからです。
だからこそ森そのものの呼吸を感じられる、真正のナチュラルコスメにしました。

ボディオイルは “1日のスイッチを切り替える時間” のために
夜、仕事終わり、寝る前。首まわりや腕、脚、深呼吸しながらのストレッチ。
その短いひとときが、日常から離れ、自分に戻るための時間 になるように、香りと質感を調整しました。
忙しさで硬くなった心と身体が、ゆっくりほぐれていく。そんなリチュアルのような時間をつくるためのオイルです。

石鹸とバスソルトも、小さな森の入口
石鹸は泡立ちが本当にやさしくて、手を洗うときでさえ、ふっと気持ちが和らぎます。顔にも身体にも使えるほどのやさしさです。
バスソルトは、深い森に包まれるような香りが広がり、静けさが全身に沁み込むように広がります。
どれも“使うこと”が目的ではなく、森とつながる小さな入り口としてデザインしました。

そして今、HIKOBAYUは9年目。10年目の扉を開く
そして10年目へ向かう今、森の買収という出来事が起きました。
けれど、それを“終わり”とは思っていません。
もっと多くの人と、森の時間を共有したい。もっと深く、静けさを届けたい。もっと自然とつながる場所をつくりたい。
そのために、僕たちは次のフェーズへ進んでいきます。

どうか新しいHIKOBAYUを応援してください
森と人がもう一度つながり直す未来を、あなたと一緒に作りたいと思っています。
あなたの1つの応援が、森を守る力になり、香りとなって誰かの心を支え、新しい物語の始まりになります。
クラファン残り3日。どうか、新しいHIKOBAYUを応援してください。
そして、これから一緒に
“静けさの未来”をつくっていけたら嬉しいです。





