
【活動報告】「完治してから夢を見る」じゃなくてもいい。
摂食障害と“自立訓練”をめぐるリアルな対話イベントを開催しました!
2025年5月17日、イベント『摂食障害と社会資源のリアルな話 〜「自立訓練」ってどんな感じ?〜』を開催しました。
摂食障害を含め、精神疾患と共に生きる人は、時に主治医や行政担当者の方から「社会資源の活用」についてお話を受けることがあると思います。
けれど実際には
「福祉サービスに頼るって、なんだかハードルが高い」
「自立訓練って名前は聞いたことあるけど、結局何をするの?」
そんな“中身が見えないからこそのぼんやりとした不安”を抱える当事者の方やそのご家族は、少なくありません。
「なんとなく良く分からないし、不安だからやめておこう」
そう思う前に、実際のところ何をして、どう変わるの?を知る機会になれば…と思い、今回のイベント企画に至りました!
今回のイベントでは、摂食障害と共に歩んできた当事者の山本ななさんと、
そんな山本さんに支援者として伴走してきた神戸の自立訓練事業所Basic academyの支援員、稲岡加那子さんにお越しいただき、
自立訓練という選択肢がどんな風に人生に関わるのか、リアルな声を共有していただきました。


自立訓練について主治医から案内されたとき、初めは「納得できない」、「あなたはもう障害者です、と言われているみたいな気がして怒りの感情が大きかった」と語ってくれた山本さん。
実際に通い始めた当初は、職員を含め他の人と関わることを避け、一人で黙々と作業をする日々を送っていたようです。とりあえず「行くだけ行く」という感じで、何もせずにぼーっとしているだけの日もあったとか。
しかし、徐々にありのままの自分を受け入れてくれるBasic academyの雰囲気や、何気ない雑談やちょっとした会話の中で励まされる経験を積み重ねていくうちに、
いつしか「人に頼る」ということを思い出し、大切な居場所になっていった…とお話を聞かせてくださいました。
Basic academyを卒業後、現在は同事業所でフルタイムスタッフとして就労している山本さん。当初は偏見を持っていた福祉の世界に、将来は精神保健福祉士としてかかわりたいと、勉強もされているそうです。
摂食障害に限らず、様々な対人支援全般について言えることですが、どんな支援プログラムがあるか?以上に、人と人との関わりのなかで、少しずつ「自分の力で生きる」を取り戻すきっかけを自然に作っていくこと。あらためてその大切さを実感できた時間でした。
後日、Webメディア たべこわちゃんでも、イベントの内容を対談記事として掲載予定です。おたのしみに!
イベント参加者の声(一部抜粋)
「完治してから夢を持つのではなく、症状とともに人生を充実させていく」その言葉に、勇気をもらいました。私自身、うつ病や不安障害、摂食障害があります。支援職を目指して学んでいますが、自信が持てない時もあって…。今日のお話を聞いて、自分のペースで夢を追いかけていいと思えました。」
「自立訓練は特別なことじゃなく、誰もが使っていい支援なんだ」と感じられました。社会資源に対する印象が大きく変わりました。」
「登壇された稲岡さんが、「当事者性と支援者性の葛藤」よりも、「回復のかたちは本当に人それぞれ」と語っていたことが印象に残っています。支援の現場に必要なのは、“多様な道のり”へのまなざしだと感じました。」
Allyableでは、こうした「医療と福祉の間」を埋める情報発信や体験共有の場を、今後も続けていきます。
「治ってから使う」じゃなく、「治すために使っていい」社会資源を、もっと身近に感じてもらえる機会を作っていきますので、引き続き、応援よろしくお願いいたします!
<協力>
自立訓練事業所 Basic academy(https://basic-academy.jp/)
登壇:稲岡加那子さん・山本ななさん




