
平島です。いつも応援ありがとうございます。毎日朝6時半からYouTubeライブを行っています。
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ライブでは日々、親御さんや受験生の皆さんからいただくご質問に答えながら、有益な情報を紹介しています。ぜひご一読いただき、受験勉強のヒントとしてお役立てください。
子どもの「テレビつけっぱなし勉強」は問題?学習効率を上げるための親の関わり方
「うちの子、テレビをつけっぱなしで勉強してるんだけど、本当に集中できてるの?」「ゲームをしながら動画も見てるなんて、信じられない!」そんなお子さんの「ながら勉強」スタイルに、心配や疑問を感じる親御さんは少なくないでしょう。本人は「この方が集中できる」「落ち着く」と言うけれど、果たして本当にそうなのでしょうか。
今回は、この現代的な課題について、いくつかの視点から考えてみたいと思います。
「ながら勉強」は本当に集中できていない? 新しい視点
一見すると、テレビをつけながらの勉強や、ゲームと動画の同時進行は、集中力が散漫になっているように思えます。私自身、ADHD傾向があり、外部からの情報(特に視覚情報)に引っ張られやすいので、テレビを見ながら勉強するのは難しいタイプです。
しかし、子どもたちの情報処理の仕方は、私たち世代とは異なってきているのかもしれません。いくつかの可能性を考えてみましょう。
高度なマルチタスク能力の現れ?
複数の情報を同時に処理できる、非常に高い能力を
持っている可能性も否定できません。新時代の「ノイズキャンセリング」?
私の場合、勉強や作業に集中するため、あえて同じ
音楽をリピート再生し続けることがあります。
これは、外部からの単調な音で、脳内に浮かんでくる
様々な思考(ノイズ)を打ち消すためです。
もしかすると、一部の子どもたちにとって、テレビの
映像や音声、あるいは動画の音声が、これと同じような
役割を果たしているのかもしれません。「映像的ノイズ」
や「情報的ノイズ」を利用して、他の余計な思考や外部
の刺激をシャットアウトし、目の前の勉強やゲームに
集中しようとしている。そんな「新時代のノイズキャン
セリング」と捉えることもできるかもしれません。
見極めのポイントは「学習成果」
では、お子さんの「ながら勉強」を許容すべきかどうか、どう判断すれば良いのでしょうか。 最も重要な判断基準は、「その方法で実際に学習成果が上がっているかどうか」です。
テレビがついていようと、動画が流れていようと、本人がそれで集中でき、内容を理解し、知識が定着しているのであれば、そのスタイルを無理に否定する必要はないかもしれません。パフォーマンスがしっかり出ているなら、それはその子にとっての一つの集中方法として機能している可能性があります。
「ながら」が必須なら要注意:ドーパミン依存の可能性
一方で、注意が必要なケースもあります。それは、「何か楽しいコンテンツ(テレビや動画)が流れていないと、勉強に手がつかない」という場合です。
これは、勉強そのものからはドーパミン(快感や意欲に関わる脳内物質)が得られず、テレビや動画といった外部からの刺激によってドーパミンを補給し、その勢いを借りて何とか勉強に向かっている状態かもしれません。
なぜ「ながら」に頼るのか?
この背景には、お子さんの中で「勉強=頑張らなければならないもの、辛いもの」というネガティブなイメージが定着してしまっている可能性があります。
対処法1:「勉強」のイメージを覆す
この場合、表面的な「ながら行動」に注意するよりも、根本にある「勉強」に対するネガティブなマインドセットを変えるアプローチが重要です。
「勉強」という言葉を避ける:
「勉強しなさい」という言葉は、子どもたちに「嫌な
こと」「強制されること」という印象を与えがちです。
「学び」「探求」「〇〇(科目名)の確認」など、言葉を
置き換えてみましょう。ゲーム感覚を取り入れる:
例えば英単語の暗記なら、10個覚えるのに何分かかった
かタイムを計り、記録を更新していく「タイムアタック
ゲーム」のようにする。自分の成長が数値で見えると、
達成感が得られやすくなります。本来、人間は好奇心
旺盛で、新しいことを知るのは楽しいはずです
(子どもの頃の「なんで?なんで?」を思い出して
ください)。楽しんで取り組む姿勢が全て:
義務感で「やらなければ」と取り組むより、楽しんで
夢中になっている時の方が、人間は圧倒的な集中力を
発揮し、成果も上がります。
対処法2:心身のコンディションを整え、内発的動機付けを
ドーパミンやアドレナリンといった外部刺激に頼らなくても集中できる状態を作るためには、心身のコンディションを整えることが不可欠です。
食事・睡眠・運動のバランス:
バランスの取れた食事、十分な睡眠、適度な運動
(ヨガやストレッチ、呼吸法なども有効)は、自律神経
を整え、脳内物質のバランスを安定させます。
情報過多の時代と子どもたちの情報処理
現代は情報が加速化している時代です。ドラマを1.5倍速で見る人も増えています。子どもたちが複数の情報源を同時に処理しようとするのは、そうした時代背景の中で、時間あたりの情報摂取量を最大化しようとする無意識の適応なのかもしれません。(個人的には、映像作品は演者の表情や間の取り方なども含めて味わいたいので、倍速視聴はしませんが…)
どちらが良いというわけではなく、何を優先するか(情報量か、深い味わいか)の違いでしょう。
本質を見極め、お子さんに合ったサポートを
お子さんの「ながら勉強」。それが本当に集中力を高めるための個性的な工夫なのか、それとも勉強へのネガティブな気持ちをごまかすための手段なのか。まずはじっくりとお子さんの様子を観察し、学習成果を確認しながら、その本質を見極めることが大切です。
もし後者であるならば、頭ごなしに注意するのではなく、「勉強」そのものへのイメージを変え、知的好奇心を引き出すような関わり方を試してみてはいかがでしょうか。
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