そもそもキャロルというのは 中世フランスの舞曲から生まれた宗教的な踊りのための民謡で 教会の歴史に沿った降誕や復活節や祝賀行事などに歌われる歌でしたが 16世紀以後は降誕節のための聖歌 クリスマス・キャロルを指すようになったそうです アルバム収録曲のなかの一曲 Benjamin Britten「this little babe」のお話です Benjamin Britten(1913~1976年)は イギリスを代表する作曲家であり指揮者でもあり「ポール・バニアン」から「ヴェニスに死す」など15作品ものオペラを作曲していますが この曲は「キャロルの祭典」という11曲からなる 合唱のための作品の中の一曲です わたしは子供の頃から所属していた合唱隊で 冬の季節になるとハープの演奏と共に歌っていました クリスマスキャロルというと 明るく、楽しい曲が多い中 戦争反対を生涯にわたって唱え続け 「戦争レクイエム」をつくりあげたブリテンの 平和への願いが込められた歌で 弾丸のように繰り広げられる歌詞が カノン調に連なっていきます 子供ながらにこの曲を歌うときは 少し引き締まった面持ちになったのを覚えています 今回はまたわたしらしいアレンジに変わり 原曲とは少し違った印象ですが こういったクリスマスソングがあることも 広く知っていただけたらなという思いで 選んだ一曲です






