
おかげさまで、250名を超える方から温かいご支援をいただき、ネクストゴール350万円も達成することができました。本当にありがとうございます!
ところで、今回のクラウドファンディング。150万円の初期目標に対してネクストゴールがかなり高いと思われたことはありませんか。その理由を、産地を応援してくださる方には、ぜひともお伝えしておきたいと思います。
そもそも私たちが初期目標を150万円に決めた経緯には、産地の苦渋の決断がありました。
現在の政所茶工場にある機械はどれを見ても老朽化は明白で、産地としては関係者と協議を始めた5年前、6種類ある主要機械およびその周辺の設備を、全て更新することを目指していました。
ところが出てきた見積もり額は、驚愕の1億円超え。
このまま計画を実行するには関係者全員にかなりの覚悟が必要で、最悪の場合、更新の協議は全て白紙になることも予想されました。
「今回の茶工場リニューアルは政所茶を未来につなぐため千載一遇のチャンス」「とにかくこのプロジェクトをゼロにはできない」「全ての機械を更新することはもう諦める」。
そんな議論の末に、なんとかこのまま使えそうな機械を順番に更新対象から外し、予算総額を下げる方向に舵を切る決断をしました。
そうして決まったのが現行の更新計画、総工費約7,000万円という大事業です。
これが決まったことだけでも本当にありがたいことです。
決して少なくはない地元負担分を、振興会総出で、なんとか捻出していこうと、たくさんの方にご協力のお願いをさせていただきました。
クラウドファンディングのみに頼るのではなく、まずは茶工場利用者や地元自治会にも、目標を決めて直接寄付をお願いに回る計画を立てました(実際に、現在たくさんの支援をいただいております)。
それがあるからこそ、クラウドファンディングでは少なくとも150万円あれば、この約7,000万の更新事業は実施できるという判断で、初期目標を設定しました。
でもその裏側で更新を諦め、一部修繕のみにとどめた機械があるのも事実です。
収穫後の生の茶葉を入れるコンテナ、最終工程で茶葉を乾燥させる乾燥機、お茶を揉む揉捻機(じゅうねんき)に粗揉機(そじゅうき)。
この中でも更新対象から外したことを1番心配しているのが3台中1台だけ更新を諦めた粗揉機でした。
なんとか動いているとはいえ、不調が目立ち、今後の稼働状況がとても心配な機械だったからです。煎茶や玉露を揉むのはもちろん、部品を取り外して平番茶の選別作業にも使われていた粗揉機。これが動かなくなったら平番茶加工はできなくなります。
現在の茶工場に3台ある粗揉機。
右側の1台のみ平番茶の軸選別に使用しているが
今回の更新対象から外された。
150万円を達成したあと、今回の更新対象の機械に関しては金銭的な不安はなくなりました。100名を超える方が公開後いち早く支援してくださり、その後も勢いが止まらなかったこと、心から嬉しく思っております。本当にありがとうございます。
そんな状況から、「一度は諦めた残りの機械の更新も、もう一度目標に掲げても良いのではないか」という希望が見えてきました。
特に粗揉機は茶工場の要となる機械。止まったら加工が立ち行かなくなるのは間違いありません。
もちろん、なんとか動いている間は、すぐに新しい機械を購入するわけではありませんが、600万円前後する購入費用のうち、少しでも多く集めておきたいという思いから、ネクストゴール350万円を設定しました。
ありがたいことに、こちらも累計250名以上の温かいご支援で達成させていただきましたので、私たちは、次の目標金額を700万円・支援人数500人以上といたしました。
当初目標150万円は現行の機械更新事業に、残りの550万円は今回対象から外れた設備(特に粗揉機)の更新費用の一部として、大切に使わせていただきます。
正直、かなり挑戦的な目標と思っております。
残り1か月で達成できるのか、道筋はまだ見えていません。それでも、挑戦する価値のある目標です。
政所茶のお茶づくりが未来に残り続けるように、ぜひあなたの力を貸していただけませんか。既にご支援いただいた方は、周りのご友人やご家族に、このプロジェクトのことを伝えてください。
どうぞよろしくお願いいたします。






