【皇室儀制令100周年】“菊の御紋”から日本の近代・象徴天皇制を読み直そう!

皇室儀制令が制定されてから100年の節目となる2026年に向けて【菊の御紋×近代史】のリブレットを作ることにしました。天皇制のもう一つの“象徴”から日本の近代を読み直し、象徴天皇制のあり方を考えていくための一冊を世に出そうと思います!

現在の支援総額

284,400

56%

目標金額は500,000円

支援者数

20

募集終了まで残り

終了

このプロジェクトは、2025/06/10に募集を開始し、 20人の支援により 284,400円の資金を集め、 2025/08/26に募集を終了しました

【皇室儀制令100周年】“菊の御紋”から日本の近代・象徴天皇制を読み直そう!

現在の支援総額

284,400

56%達成

終了

目標金額500,000

支援者数20

このプロジェクトは、2025/06/10に募集を開始し、 20人の支援により 284,400円の資金を集め、 2025/08/26に募集を終了しました

皇室儀制令が制定されてから100年の節目となる2026年に向けて【菊の御紋×近代史】のリブレットを作ることにしました。天皇制のもう一つの“象徴”から日本の近代を読み直し、象徴天皇制のあり方を考えていくための一冊を世に出そうと思います!

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こんにちは!紋章研究家の安田裕貴です。

私は2018年から西洋紋章学に取り組み、現在はX(旧Twitter)での発信、紋章を学ぶセミナー・ワークショップの開催、オリジナル紋章の作成など、名古屋市を中心に幅広く活動しています。昨年にはこれまでの集大成として、クラウドファンディングでのご支援をいただきながら、初めての著書「家紋の国」はいかに西欧化したのか』を出版することもできました。

そしてこのたび、その続編・姉妹書として、西欧化をテーマとした前作では描ききることができなかった【ナショナリズム×紋章】に再挑戦するべく2作目『菊の御紋──「日本」を創った花』の出版プロジェクトを立ち上げました。


前作のあとがきで私は、自分にとって特に思い出深い出来事として、2019年10月の即位礼正殿の儀を紹介しましたが、実はもう一つ、同じ2019年に大きな印象を受けた体験があります。

それが8月15日、初めて終戦記念日の靖国神社を参拝したことでした。その中で私が特に印象的に感じたのが天皇・皇室の御紋章であり、日本の国章でもある十六葉八重表菊、いわゆる「菊の御紋」でした。それというのも、東京メトロの九段下駅から靖国神社までのわずか200メートルの道路にひしめく黒塗りの街宣車にペイントされたそれと、境内の神門や紋幕にあしらわれていたそれとでは、同じ菊の御紋だったにもかかわらず、そこから受けた印象は全くの真逆だったからです。こうした菊の御紋の二面性は多くの人が少なからず感じていることではないでしょうか。

菊の御紋は、終戦記念日の靖国神社に限らず、ある時は皇室の神聖な御紋章としての顔を見せ、またある時は民族右派の世俗的な旗印としての顔を見せてきます。しかもそれは「菊タブー」という言葉が存在するように、同じく日本国家のシンボルであり、一部では論争もある国旗・日の丸、国歌・君が代と比べても、学校で習う機会も、社会で考える機会も格段に少ないものとなっています。

今回、このプロジェクトを立ち上げた背景には、こうした自分自身の実体験や問題意識があります。そこで菊の御紋をテーマとした書籍を出版することによって、あらためて「日本人にとって菊の御紋とは何か」を問い直していきたいと考えるようになりました。

靖国神社と菊の御紋

古代中国に伝わる長寿の伝説から平安朝廷では菊の花が好まれ、第82代天皇の後鳥羽上皇は自ら鍛えた刀に菊のしるしをあしらった。やがてそれは後世の天皇たちによって継承されるところとなり、今日に至るまで日本では菊が皇室の御紋章とされるようになった”

従来、菊の御紋はこうした中世期の朝廷文化の一部として紹介されてきました。そのため、菊の御紋が皇室の歴史的・文化的なシンボルであることは広く知られている一方で、それが国家体制の中でどのように活用されてきたのかということはあまり語られてきませんでした。

そこで今回のプロジェクトでは、日本の近代史、とりわけ近代国家「日本」の形成過程と国家的なアイデンティティの変遷というナショナリズムの文脈から菊の御紋を捉え直そうと考えています。当然ですが、その水先案内人は平安装束に身を包んだ中世期のミカドたちではありません。今回取り上げようと考えているのは近代日本史上に君臨した軍服の皇帝たち、すなわち明治天皇大正天皇昭和天皇と、日本の勢力下に置かれた大韓帝国の高宗および純宗、そして満州国の溥儀の6人です。

近代日本の6人の皇帝たちもしかしたら、ただでさえ複雑・繊細な近代史に「紋章」という視点が加えられたことで、このプロジェクトの取り組みを難しく感じている方もいるかもしれません。そこで今回のプロジェクトでは、感覚的な理解を助ける工夫として、菊の御紋にちなみ、近代日本の歩みを草花のライフサイクルになぞらえることにしました。その章立てが以下の通りです。

 1.明治時代──帝国日本の芽生え

 2.大正時代──開花するアジアの一等国

 3.昭和時代──大東亜に散る

この章立てからも、今回の本がこれまでの菊の御紋について書かれた本とは、違うベクトルのものであることが分かるかと思います。センシティブなテーマではありますが、いま私たちが生きているのは、こうした明治維新によって完成し、昭和の敗戦で大きな転換を迎えた近代国家「日本」なのです。こうした切り口・視点から読み直す「シン・“菊の御紋”論」にも、十分な意義があるのではないでしょうか。

来年2026年は天皇・皇室の紋章や旗について定めた「皇室儀制令」が制定されてから100周年の節目の年となります。この皇室令自体は敗戦後に廃止されましたが、天皇旗をはじめ当時整えられた儀典制度は現代にまで受け継がれています。だからこそ、この機会にあらためて菊の御紋を読み直すことで、日本の近代、そして象徴天皇制のあり方を考えていく一冊を世に出していきたいと思っています。

タイトルの『菊の御紋──「日本」を創った花』には、そんな想いを込めました。


今回のプロジェクトで作る書籍の形式は、次の3つの理由から80ページ前後ほどのリブレット形式にすることにしました。

 ①より広い読者層にアプローチしたい!

 ②文字・図版を大きくしたい!

 ③一度で読み切れるボリューム感にしたい!

実はこの3つは前作のフィードバックで感じた反省点でもあります。それというのも、前作は2018年から取り組んできた紋章研究の集大成として、ちくま学芸文庫や講談社学術文庫のような文庫本として出版しました。ところが、その結果、「テーマが難しくて読むのに時間がかかる」「文字や図版が小さくて読みにくい」といったご意見も少なからず寄せられました。

そこで今回は一つのトピック(菊の御紋)に特化しているということもあり、山川出版社の「日本史リブレット/世界史リブレット」シリーズのような、より手軽かつ親しみやすいリブレット形式にすることにしました。また、規模感を小さくして費用を抑えることで、前回はできなかった電子書籍の配信も実現しようと思っています。

出版にあたっては、前作に引き続き、名古屋市の自費出版会社であるブイツーソリューション様を利用しようと考えています。そこで同社の「お手軽出版ドットコム」で菊判・80ページ300部、電子書籍配信ありの自動見積もりをしたところ、今回の出版に必要な費用と内訳は下記の表の通りでした。

この金額を踏まえ、今回のプロジェクトの目標金額は50万円》に設定しました。

なお、ご支援いただいたお金は出版費用のほか、以下の用途にも使わさせていただきます。

・研究活動費

・リターン仕入れ費、発送費

・イベント準備費

・その他プロジェクトにかかる諸経費

・CAMPFIRE手数料


プロジェクトを支援してくださる皆様に、感謝の気持ちを込めて、選べる全6コース17種類の特別なリターンをご用意しました!

金額やリターン品、個数、配送時期等に違いがありますので、内容をご確認のうえ、ご希望のリターンをお選びください。

なお、簡易小冊子には東京都内に残る菊の御紋について紹介する「帝都菊紋めぐり」を収録します。こちらは一風変わった東京観光のガイドブックとしても、今回のプロジェクトで作るリブレットの副読本としてもお楽しみいただけるかと思います。また、1,000円以上上乗せでご支援いただいた方には、ささやかなお礼としてオリジナル栞を一枚追加でお贈りさせていただきます(一部コースを除く)。

また、今回のプロジェクトでは匿名・住所不要で支援したい方向けに、オンライン上でのリターンに特化した「電照コース」もご用意しました。ぜひこちらもご活用ください。

皆様からのご支援・ご声援をしっかりと受け止め、このプロジェクトの花を大きく咲かせてまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします!

そのほか、リターンの詳細につきましてはリターン選択欄をご覧ください。


今作の出版は皇室儀制令制定100年の節目となる2026年の出版を目指します。もちろん、その当日である10月21日も出版候補日の一つでしたが、今回は本書を通じて菊の御紋を見つめ直すきっかけににしてほしい、そして10月21日を有意義に過ごしてほしいという想いがあるため、100周年当日ではなく、あらかじめ1月に出版することにしました。そこで、この日付けを元に出版およびクラウドファンディングのスケジュールを次のように立てました。

ちなみに、今回のクラウドファンディングの募集期間は大日本帝国の存続年数(78年)にちなんだ78日間にしました。終戦80年の節目を迎えるこの夏は、あらためて多くの人が日本の歴史や社会、戦争、皇室の在り方について考える機会になることと思います。

そのなかで「菊の御紋」という近代日本の比類なきシンボルにも少しだけ意識を向けていただき、もしよろしければ、今回のプロジェクトにご支援いただけますと幸いです。

大和艦首の菊の御紋

フランスの紋章学者、ミシェル・パストゥロー博士は日本の家紋文化を世界の記章体系の中で、最もヨーロッパの紋章に類似する存在として特筆しています。私はその「家紋の国」であるこの日本がイギリスやフランスと並ぶ紋章研究の大国となることを夢見ています。

繰り返しにはなりますが、前作『「家紋の国」はいかに西欧化したのか』では、それに西洋紋章学とグローバリズムの視点から挑みましたが、今度はその反対、つまり日本の家紋文化の頂点で咲き誇る「菊の御紋」というナショナリズムの視点から取り組んでいます。

いうまでもなく、それは、なにも日本礼賛のためではありませんし、逆に、いたずらに日本を「戦犯国家」と責め立てるためでもありません。

2019年には憲政史上初めての生前退位による御代替わりが行われ、この夏には終戦80年、来年には皇室儀制令100年という大きな節目を迎える今だからこそ、そうした右左の論争から離れて「日本人にとって菊の御紋とは何か」を問い直していく必要があるのではないかと考えています。

上皇旗=令和に登場した新しい皇室儀制

このプロジェクトで作っていくリブレットは、天皇制のもう一つの“象徴”ある「菊の御紋」に近代史の視点、そして新しい解釈を提起していくものです。それは日本が紋章研究を前に進めていくうえでも、皇室の在り方を考えていくうえでも、避けては通れない重要なテーマの一つではないでしょうか。

緊張感のあるテーマではありますが、2026年という節目の年をその第一歩としていきたいと思っています。


最後までお読みいただき、ありがとうございます。ご支援を検討してくださっている皆様に向けて、特別に『菊の御紋──「日本」を創った花』のまえがきを公開します。

いかがだったでしょうか。ぜひこの続きを世に出すためにも、皆様の力強いご支援・ご声援をいただければと思っています。どうぞよろしくお願い申し上げます。

支援金の使い道

集まった支援金は以下に使用する予定です。

  • リターン仕入れ費

  • 出版費用

※目標金額を超えた場合はプロジェクトの運営費に充てさせていただきます。

支援に関するよくある質問

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