<お知らせ>
追加キャストとして、ぱいぱいでか美さんの出演が決定しました!
映画に音楽/出演として参加するミュージシャンは東京を中心に活動する二人組ロックバンド・POLTAと発表されました!
リターンメニューに記載されております9月6日のエキストラ参加権につきまして、この日は菅本裕子さんの出演するシーンの撮影はございません。あらかじめご了承くださいますようお願いします。
本プロジェクトをご覧いただき、ありがとうございます
▼はじめにご挨拶
制作スタッフより
映画『なっちゃんはまだ新宿』は今夏撮影予定の学生映画です。
監督を務めるのは高校生の頃から映画を撮り続けて、早稲田大学の映画サークル主催の自主映画コンペ早稲田映画まつり、そして自主映画界で目標とされる PFFアワードにおいて作品入賞経験を持つ首藤凜。学習院女子大学4年生です。今作はその事績、作品のもつ魅力をご評価いただいた直井卓俊プロデューサー(SPOTTED PRODUCTIONS主宰)にお声かけいただいたことにより、二人組ロックバンド・POLTAとタッグを組み音楽と映画の異色コラボ映画コンペ・MOOSIC LAB2017の参加作品として制作が始まりました。
MOOSIC LABとは
『MOOSIC LAB』は2012年頃から始まった新進気鋭の映画監督とアーティストの掛け合わせによる映画制作企画を具現化する音楽×映画プロジェクトであり、それらをコンペ形式・対バン形式で上映する異色の映画祭です。(+招待作品や関連のライブイベントも多数)また、東京での開催に留まらず、10カ所以上にのぼる地方上映や都内ムーブオーバー上映や関連のライブイベントなども敢行。映画祭開催後も参加監督やアーティストの次なるステージへの飛躍、進化を後押しし続ける新しいスタイルの映画祭です!
MOOSIC LAB公式HP:http://www.moosic-lab.com/
今回の作品制作にあたり、監督の首藤は制作進行の基盤を自らの所属する早稲田大学の映画サークルに置くことを選びました。一方で、主だった専門性の求められる技術スタッフ、そしてキャスト陣とコラボするアーティストには、私たちが最高のチームであると断言できる、素晴らしい方々にご協力いただくことに決まりました。
正直に言って、理想に掲げた作品の規模は、学生である私たちが用意できる最大限の制作資金では実現に距離のあるものでした。実行計画というよりゆとりの夢、と言われてしまうほど、けっこうお金は足りませんでした。
学生映画では、それに見合った予算でどれだけ工夫を凝らし良い作品を作れるかを常に考えてきました。しかし今回、この一作に限って、どうしても思い描いた満足のいく形で、最高の映画を撮りたく思ってしまいました。自分たちの培ってきた、学生なりの全力を出した映画制作の土壌から、これまでになく多くの方々に観てもらえるような大きなスケールで作る映画にどうしても挑戦させていただきたく、クラウドファンディングでのプロジェクトを発足させました。
私たちにとっても未踏の挑戦で、日々様々な壁に直面してばかりです。
もし私たちの挑戦にご興味持っていただき、もしご支援をいただける方がいらっしゃれば、私たちはその方へのご恩をずっと忘れません。おもしろい作品を作って、伝えきれない気持ちを込めたリターンをお送りした後も、しばらくして悩んでることや好きな人が変わっても、10年経って新宿なんて行かなくなっても、絶対忘れません。
とてもがんばります。よろしくお願いいたします。
▼作品について
作品概要と進行予定
タイトル:『なっちゃんはまだ新宿』
監督・脚本:首藤凜
音楽:クラウドファンディング中盤に追って公開いたします!
制作期間:2016年8月中旬より撮影開始、同10月中旬に撮影終了、その後編集作業へ
公開:2017年夏 MOOSIC LAB2017において上映、また、各映画祭へ出品予定
あらすじ
田舎に住む高校生の秋乃は、友人二人のツーピースバンドをスタッフとして手伝っている。大好きな二人と東京に行くことが彼女のひそかな夢である。
秋乃は近ごろ、同級生の岡田に恋をしている。しかし岡田には他校に「なっちゃん」という彼女がいた。
岡田がいとおしげに話すその少女のことを秋乃はいつも考えてしまう。
岡田の好きな「なっちゃん」色白で日傘を差した「なっちゃん」重いからと言って教科書を買わない「なっちゃん」可愛い「なっちゃん」友だちの少ない「なっちゃん」なっちゃん、なっちゃん、なっちゃん、なっちゃん。ある日、お風呂で顔を上げるとなっちゃんがいた。
戸惑う秋乃の前になっちゃんは幾度も現れ無邪気に笑う、かけがえのない誰かのように。
▼メインキャスト
なっちゃん:菅本裕子
物語のキーパーソンとなるなっちゃん役には、今作が演技初挑戦となる菅本裕子さんを監督のラブコールの末迎えました。彼女は美少女で小悪魔でまぶしく、儚い妄想でいつか会っていたような刹那性をまとった天性のアイドルです。理解より先に指の動きひとつ、瞼の動きその一瞬で人々が引き込まれる魅力を持った「モテる女」です。その存在は作品の中で鮮明な印象を放つものとなっています。
・菅本裕子さんよりコメント
映画に興味が無い、演技も未経験。そんな私を監督が選んだ理由、何だと思います?
―――「かわいいから。なっちゃんには、ゆうこすしかいないから。」
私にしかできない、なっちゃん。
演技未経験、映画もドラマも見ない私ですが、精一杯頑張りたいと思っています、
宜しくお願いします♡
なっちゃんより(ゆうこすより)
林秋乃:池田夏海
なっちゃんを目の前に「呼んでしまった」張本人、秋乃役には、首藤監督の作品に高校の頃から出演する池田夏海さん。彼女の就活の雲行きは、撮影スケジュールの最重要項目の一つでした。
・池田夏海さんよりコメント
秋乃役の池田夏海です。以前より首藤監督の作品にいくつか出演させていただきました。
私は最近就職活動なるものを経験したのですが、いざ大人の前で話すと、「演劇好きです!」とか「映画好きです!」とか言えませんでした。びっくりしました。
それでもずっと演技を続けてこれたのは首藤の作品が本当に好きだからだと思います。
首藤は、とにかく愛が多い人です。
私は日々生活をしている中で彼女の書く丁寧なセリフを思い出します。この作品を経た皆さんが私のように、マックのふにゃふにゃポテトや、新宿や、菅本さん演じる最高に憎くて最高に可愛いなっちゃんを、少しでも愛しく思ってくれたら嬉しいです。
私はこの気持ちを伝える為に、月並みではありますが精一杯頑張ります。
よろしくお願いいたします。
池田夏海
岡田:河西裕介
そして!劇団・国分寺大人倶楽部、Straw&Berryを主宰する河西裕介さんがなっちゃんの彼氏であり、秋乃のあこがれの人、岡田を演じます。
▼コラボするミュージシャンについて
音楽/出演:POLTA
Guitar&Vocalの尾苗愛(写真左)とBass&Chorusのふくだ傑(同右)からなる二人組ロックバンド。東京を中心に活動中。
メンバーがそれぞれ作詞作曲を手掛け、日常を綴った等身大の歌詞、POPなサウンドをのせて歌う尾苗の透き通ったヴォーカルは現在進行形で共感を生んでおり、CDを出していないのにもかかわらず、YouTubeにアップした楽曲『遠くへ行きたい』は口コミで拡散、8万回再生を超えている。
スクールカースト最下層の人たちの人生を思い出までひっくるめて労う音楽を日々作成している。
今作ではともに役者としても出演。
・POLTAさんよりコメント
飄々としているようで、こんな脚本が書ける首藤監督。声をかけていただいたことがPOLTAを全肯定してもらった気持ちで、安心して出演させていただいてます。
クラスでも音楽界隈でもずっと隅の方にいた私たちですが、MOOSIC
LABという大舞台に参加させていただき、繋がりと、みなさんの温かさに感謝するばかりです。
POLTA 尾苗愛
・首藤監督よりコメント
飛躍としての音楽ではなく、生活の中にある音楽を描きたいと思いました。
わたしは人々の「営み」というものを信じています。
POLTAの音楽は、気が付くとそこにあるもの、物語の軸となる強度がある。
そして脚本を書き進めて行くうちに、その音楽を作る二人のことが大好きになりました。
首藤凜
▼監督 首藤凜について
監督プロフィール
首藤凜(しゅとうりん)
最高の名前。1995年東京生まれ。学習院女子大学在学中。
高校時代より映画制作をはじめる。大学入学後、早稲田大学映画研究会にて処女短編『さよなら沢田先生』を監督。
続く中編『加賀谷だけが好き』・『また一緒に寝ようね』が二年連続で早稲田映画まつりの本選にノミネートされ、また『また一緒に寝ようね』はPFFアワード2016に入選。
阿部はりか作・演出の舞台の専属制作を務め、エッセイストという一面も持つ。
現在2017年MOOSIC LABに向けた新作『なっちゃんはまだ新宿』を鋭意準備中。
ご挨拶
朝起きて夜眠るまで、生活の中に「あ~今の、きっと一生忘れない」と思う瞬間があります。
その一瞬一瞬が積み重なって物語になります。
昨年、本作の脚本を書き始めました。
また映画が撮りたいと思い、この半年間たくさん働きました。
しかしこの映画のために貯められたお金は50万円でした。50万円で作りたいものは作れそうにありませんでした。
ところでわたしは託児所とネットカフェでアルバイトしています。
働いていると色々なことがあります。
トイレの壁にうんこを塗りたくるお客さんが来たり、「そちらのお店でオナニーってしても大丈夫ですか?」と電話がかかってきたり、ババア保育士にいびられたり、園児にゲロをかけられたり、ほんとうに色々なことがあります。
でもやっぱり良いこともたくさん起こって、仲良くもない同僚と思わず笑い合える瞬間があったり、子どもを抱きしめたときの埃っぽい匂いと柔らかい感触、その瞬間をわたしは「忘れない」と思うのです。
日々を営む、ってこういうことなんだなと腑に落ちる半年間でした。
皆さん一人一人にもきっと営みがあって、それはわたしの世界でそうであるようにあなたの世界でいちばん尊く、強いことです。その方々からクラウドファンディングという形で支援していただくのは、気が引けてしまうことでした。悩みました。
でもやることにしたのは、やっぱりわたしがこの映画をどうしても作りたいからです。
どんなものになるのか未知ですが、必ず誠実な形でお返ししたいと思います。
自分の作品について語るのが苦手で、決意表明のようになってしまいましたが、挨拶に代えさせていただきます。
最後まで読んでくださってありがとうございます。
2016年6月24日 首藤凜
▼資金の使い道について
団体既存の機材ではどうしても妥協せざるを得ない撮影内容が多々あり、それを補うために想定される撮影機材のレンタル費用が大部分を占める形になります。
またその運搬のための車両や、8月の後半から予定されているライブハウスなどのロケ地にかかるお金などに、ご支援いただいた資金は使わせていただきたく思っています。
ご支援いただいた1円1円に誠意をもって、撮影できるシーンに感謝の気持ちをもって全力で制作に向き合わせていただきます。よろしくお願いいたします!!
▼さいごに
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
皆様と一緒に作り上げる作品が素晴らしいものになるよう、どうぞご期待ください!
最新の活動報告
もっと見る首藤凜×岩切一空 インタビュー 【後半】
2016/09/12 10:57■来年のムーラボの話 岩切 17歳のとき映画撮りたいって思った?首藤 私剣道してました岩切 剣道やってだんだ!首藤 知らなかった?私の中で圧倒的恐怖体験で、剣道やってた三年間は。女子校なんですけど、面を被ったまま先輩が吐くみたいな体育館で。それでコーチが一年!って言ったら雑巾をもって走って、それを拭くみたいな。ゲロを片付けてる横で吐いた人は稽古してるみたいな。それなのにすげー弱くて!—— 高校の時にも映画撮ってた?首藤 はい、高校の時にも阿部はりかと一緒に映画を撮ってて。阿部と撮ったやつが、どうしようみたいな。この前も話したんですけど、これどうすんの?みたいなのが出来ちゃって。提出前日に深夜まで話して「これもう終わりだよ...」みたいな(笑)岩切 どういうこと?もうわたしたちも終わりみたいな?首藤 なんか、本当にもう、終わりなんだなみたいな感じで、出すか出さないかみたいな感じになって。結局出して、でもこれを20分も人を拘束して見せるなら、なんかしなきゃ死ぬんだみたいな感じになって、上映終わった後、大学の机がある部屋みたいなところでやったんですけど、机の上に走り回って、全員に走りながら謝るみたいな感じになって…。岩切 それはもう今後やらないの?首藤 それはちょっと夢だったのかなって—— なんてタイトルだったんですか?首藤 それが、記憶にないんですよ岩切 え?!首藤 私たちが何とかみたいな感じだったんですけど、覚えてないんですよね。「私たちは言い訳を…」みたいな。岩切 感動じゃん、甲子園みたいな?全然分かんないけど首藤 甲子園?(笑)その時に観に来てくれた人に謝って、本当にすいません。って言ったのが呪いみたいになってるんですよね。岩切 償いみたい?首藤 そう、贖罪。岩切 償いで映画を撮ってる感じなの?首藤 そんなわけではないけど、本当にすいませんって。—— でもそこから次撮ろうと思ったのは?首藤 大学入って、新歓とか行ってたまたま映画入ったみたいな岩切 じゃあ、もともと映画を撮りたい気持ちはなかった?首藤 そう、そういう感じですね。でも、いろいろ新歓行って面白かったなって。岩切 本当に?面白かった?新歓。首藤 面白かった。—— それは早稲田の新歓ってことですか?首藤 そうですね。—— 演劇は何で入らなかったの?首藤 演劇って、演劇サークルのひとってみんな役者もやってますよね?あれなんでですかね?あれが嫌で岩切 自分もやらなきゃいけないのかなって?首藤 うーん、あれ何?みたいな感じで。あと母親はずっと演劇をやってた人で、—— そうなんだ!首藤 結構、ずっとやってた人で、ちょっと母親頭がおかしいので、こうはなりたくない、なったらやばいっていうがコンプレックスで、観るのは好きだったけど、手は出さなかった感じですね—— なるほどね、それは強いかもね岩切 逆に母親に出てもらうパターンはないの?首藤 あ、それは!高校で撮った時に、お母さん役がいなくて、うちで撮ることになったから、お母さんに二行くらいのセリフなんですけど、出てって言ったら、脚本読んでつまんないって言って出てくれなかったんですよ。喧嘩になりました…。—— なるほどね。岩切 意外と高校から撮ってる人っているんですね。羨ましい昔から映画撮ってて。首藤 松本花奈ちゃんって可愛いけど、ほんとに羨ましいとかいう気持ちがなくて、歳をとったのかなって思っちゃった。岩切 昔だったら感じてたかもしれないってこと?首藤 ちくしょー、みたいな3、4歳差くらいだけど。でも私『また一緒に寝ようね』で直井さんたちが審査員で新藤さんをグランプリにした時号泣して。—— でもあれは何人かいるから。松江さんと今泉くんがいたからね。今泉くんは『また一緒に寝ようね』はすごい肯定的だったよ。最後の火事のところの会話がすごく良いって。首藤 優しい!—— 松江さんはどれも許せないって(笑)首藤 言ってたらしいですね。噂聞いてます。—— また一緒に寝ようねは僕の感覚ですごい惹かれるものがあったんですよ。すごく変な映画というか、この人どんな人なんだろうっていう、若干の怖さもあったんですよ首藤 私としては、またこんな真面目なものを作ってしまって…っていう—— そこがいちばんやばい人の、本人は何も思ってないじゃないですか。あのエンドロールとかもおかしいでしょ、あの字のデカさ。岩切 あれ好きでしょ?首藤 好き。岩切 でも俺も超好き!あれ超いいよね。絶対、あのフォーマット俺どっかでパクろうと思ってて。首藤 え、嫌だ!まだ一回も流れるエンドロール使ったことないんですよ。昔の映画は流れないのに、あれ誰が流し始めたんですかね? —— あと一個だけ触れておきたかったんだけど首藤さん毎回、タイトルセンスがあるというか首藤 でも今回の『なっちゃんはまだ新宿』は、ロケハンにいったロケ地の人にタイトル教えてくださいって言われて、私も良いタイトルだと思ってるんで、堂々と言ったら「遅刻、ドタバタ映画」みたいに言われてすっごいムカついて(笑)でももしかしたらそう聞こえるのかなって思ったら気になり始めちゃって。岩切 なっちゃん今どこなの?なっちゃんはまだ新宿!逆に思いつかなかった(笑)—— どういう感じでつけたんですか。最初から決まってたみたいだけど首藤 よく考えると、筋とあってないですよね?岩切 今更?首藤 新新宿に行けなかったのは秋乃だからって最近気付いて岩切 割とちょいちょい、論理的に破綻してるところが現れるよね。普通に、普通の最低限の破綻が—— でも謎の強度はありますよね。論理的に言われてみればっていうがシーンはきっとあるんだけど、本人の中で筋通っちゃってるんですよね。首藤 最初に脚本書く時に全ての筋が通るように、なんかこう、心理テストの選択肢みたいなのあるじゃないですか。イエスノーみたいなやつ、あれをやるんですよ。この行動、2つあって、これで私の考え方あってるな、みたいなのをやるんで、私の中では筋は通ってるから、みんなが何言ってるかよく分かんない。岩切 へえ、そういうのちゃんとやるんですね。首藤 え、馬鹿にしてる!?岩切 馬鹿にしてない馬鹿にしてない。チャート作ったことねぇなと思って、そういうの俺も作ろう!——最後に岩切監督から首藤監督に激励をお願いします。岩切 え、僕はちゃんと把握してなかったからあれですけど、僕なんかがあれですけど、まあ頑張ってください首藤 いそらさんっていつも厳しいから岩切 厳しくないですよ(笑)でも、人の目を気にしないで撮ってください。首藤 あ、ちょっと嫌味かな...?岩切 嫌味じゃない嫌味じゃない。—— 首藤さんも、支援者の方に一言。首藤 わたしクラウドファンディング、やるかやらないかすごい迷ってたんです。でも結局やることにして、何ですかね、恐縮ですよね。支援が来るたびにアアッて…。本当にありがとうございます。岩切 100万とかたまった瞬間に手燃え出すんじゃないの?(笑)『加賀谷だけが~』のヒロインみたいに首藤 燃えません(笑)全然関係ないですけど、ラインとかメールとか見てるけど返信こないって人いるじゃないですか。それに火事です!って連絡するとすぐ返信くるっていう技があって、それ使えますよ!(笑) 聞き手:直井卓俊 もっと見る
首藤凜×岩切一空 インタビュー【前半】
2016/08/29 13:24——首藤さんと岩切さんのご関係は?先輩後輩とかだよね?首藤 いそらさんは早稲田映画界隈の中で伝説みたいになってて…(遠い目)私が早稲田の映研に入った時も『ISOLATION』のいそらさんみたいな感じで。——あー、今回ムージックラボで上映させていただく伝説の...岩切 まあ、悪い方の伝説...(笑)首藤 はい、正直それもいっぱい聞きました!—— いろんな意味で伝説なんだね(笑)僕に最初に岩切くんを推して来たのが首藤さんでした。岩切 首藤さんはそもそも完成しなかった僕の映画に一個関わってて。まったく現場に来れない美術、みたいな。首藤 いや、美術を頼まれてて、私も映画撮ってて現場にいけないから、小道具を前もって渡すみたいな感じで。それで結構揉めて、私も未熟で悪いところいっぱいあったんですけど、結構いそらさんも強烈で、瓶を購入して写真とか送って、いざ持って行ったら「小さいな。返品して?」とか。しかも突然新宿に車で現れて、なんで車で来たか聞いたらハムスター死んだから買い足すって言ってて。岩切 一時期僕、1月1日に家族が旅行に行ってる時に、まだ未熟だったので心が、そんなもん行くかっていって、家に居たんですけど、寂しくって、ハムスターを7匹同時に購入しちゃって、一匹千円しかしないんですよ。一匹ずつ死んでいくんですよね。寿命が短くて、一緒に飼ったから死ぬタイミングもだいたい一緒で。首藤 しかもハムスター用のゲージが7個くらいあって。その空間もすごく怖くて…カラカラカラって音が、ずっと鳴ってるんですよ。岩切 あの、完全にハムスターの話だけど、これ。首藤 あ、初めて会ったのが『遊星』の現場で、いそらさんの現場にメイクとして行ってて。岩切 そうそう。現場に来てて、すごい馴れ馴れしいんですよ、最初、距離感が近くて。首藤 違いますよ!いそらさん、なんか普通に髪とか触ってきて。マンションの出入口みたいなシーンで、たまたま二人だけになった時に、「髪長いね」とかいって触ってきたんですよ。岩切 やってないやってない。こうやって、嘘って広まっていくんですね。首藤 違うよ、馴れ馴れしいって言ったから! —— 何がなんだか(笑)今回の「なっちゃんはまだ新宿」で最初、カメラマンをね。頼もうとしてましたよね。岩切 そう。解雇されちゃったけど。首藤 まあ、円満に....。——解雇っていうか、岩切くんも来年参加することになったしね。まあいろいろね首藤 私の紹介でMOOSIC LABの企画書を渡して、何かポンポン行っちゃってね。まったく。岩切 うまくいってないんですよ。あ、でもアーティストだけ、ようやく決まって——それで既にクランクインしている首藤組恐るべき、てか、小川紗良組はクランクアップしてますよね。首藤 え?!え、なんか脚本が決まらないみたいな事言ってたのに?——1週間くらいで撮ってましたね。16日くらいに乗り込んで。岩切監督は「なっちゃんはまだ新宿」のシナリオとかは読んでる?岩切くんは首藤作品をどう見てるんですか?全部見てる?岩切 一応、最新のも読んでるし全部見てます。結構、演劇の人っぽい感じというか、なんか、沢田先生の時からずっと思ってて、好きなの?首藤 演劇の方が好きです。最近、感情が薄くなって全然観てないんですけど。——根本宗子さんとか一時期追っかけて、結構手紙渡したりしてたって?首藤 誕生日にウサギとかのってるケーキ渡したりして、ねもしゅーさんがそれを「私のファンがくれました」ってお皿に乗っけてるツイート見て、わー、食べるんだって直井 そうか演劇的ね。僕、シナリオは初めて「なっちゃんはまだ新宿」で読んだから、独特じゃないですか?文体というか首藤 でもあれは独特じゃなくて、私がダメなんだと思います。普通に。岩切 自己流?首藤 ト書きがないんですよ。やっぱり戯曲を読んでるからだと思います。ーーセリフって感じですよね。シーンとセリフっていう、でも『なっちゃんはまだ新宿』は前半の高校生パートが長いなと思ってて、映画になったらどういう感じになるのかな。後半はすごいエモい。岩切 もしかしたらシンゴジラ並みに会話が早くなるとか(笑)—— それでバランス取れたらすごいね。首藤 確かに、でも!カメラ回してみたら、めちゃくちゃ早くて、やっぱ短くなるんだと思います。—— そうだろうね、テンポはね岩切 どこまで終わってるんだっけ?首藤 学校のシーンは全部終わったところです。岩切 え!じゃあ殆ど終わってる?半分近く終わってない?首藤 全然終わってない岩切 学校を集中して撮ったんだ。あと、ライブシーンとか…首藤 あとバスとかありますね...岩切 バスとかあったね。いろいろ大変だよね。もともと聞いてた話は知ってたから、バランスがびっくりしたというか。首藤 青春みたいなのを書いてるのが楽しくなってきて。岩切 思い出してたの?首藤 私に無かったものを想像して書いてました。あと、後半は書くのがしんどかった。—— 後半はすごく良かった読んだ時、飛躍感があるというか、何故か腑に落ちたんですよね。説明できないんだけど。台詞もすごく良くて。首藤 あれ、なんかファミマのイートインみたいなところで泣きながら書きました。岩切 なんで?(笑)首藤 夜歩いてて、よし今だ!と思って(笑)—— ちなみにコラボアーティストにPOLTAを選んだ理由は?首藤 POLTAは、美術で今回入ってくれてる阿部はりかの舞台に尾苗さんが出てて、禁断の多数決は知ってたんですけど、そこでPOLTAを知って聴いてて。POLTAには理由があって、今までのムーラボって音楽を飛躍として使っているというか、例えば展開が飛ぶところで物語を持ち上げるために音楽を使う傾向があるじゃないですか。何となくそれと違うことができたらいいなと思ってて、POLTAの音楽って生活とかに馴染むというか、急展開っていうよりもずっとそこにあるものって感じが強いなと思って、今回なっちゃんっていう役がゆうこすさんで、明らかにそれが飛び道具みたいになってるんで、秋乃が戻ってくる場所にある音楽みたいに、今までとは逆の構造に出来れば良いなと思って、それによく合うなと。—— 池田さんが演じるマネージャーっていう設定も意外に今までないんだよね。首藤 それは池田夏海の人間性というか。岩切 池田さんに当て書きで?首藤 そうですね。主役じゃない子みたいな。え?いそらさん何で半笑いなんですか?人が真剣に話してるのに。岩切 ごめん、生まれつきの顔が半笑いだから気にしないで…!でも、今まで『加賀谷だけが好き』と『また一緒に寝ようね』両方とも何かが燃えるじゃないですか。燃えるシーン無いなと思って、今回。首藤 今回は花火が打ち上がるってところがあるんですけど、あれを現場入って、花火っていうかちょっと爆発しちゃったみたいな感じがいいなと思ってたりはします(笑)。ちょっと爆発しちゃったみたいな照明とセリフ変えて、その場で岩切 CGみたいなのは?やらないの?よく手が燃えたりするやつ。首藤 馬鹿にしてるんですか?岩切 馬鹿にしてない馬鹿にしてない。あのCG良いじゃん。俺すごいいいと思う。あれやんないの?首藤 あ、あれはやらないです...。こないだの撮影で花火は撮れなかったから。火気厳禁で、校庭が。岩切 あ、校庭で花火あげるのね。それこそCGでしょ!首藤 いや、バーンだけどっか別の場所で撮ろうってことになって。それで照らされてる顔だけ撮った。 —— やっぱゆうこすだよね。今回のキーパーソンは。キャスティング、意味があるなと思ったんですよね。この役柄、ここでゆうこす来たらこれは武器になるぞって。岩切 ベストでしたね。本人どうですか?首藤 あ、そうそう。クランクインの日、ノーブラで来て...!(笑)岩切 え、ブラ跡を付けないため?首藤 いや、たぶんそうじゃなくて。厚手のニットみたいなダボっとしたのをきて、暑いのにと思ってたら、「ノーブラなんですよ〜」とか言ってて。着替え部屋のホワイトボードを恥ずかしいって盾にして、服をパサって下に落とす瞬間があって、いや!すごい子だな!って、サービスかな?演出かな?でもサービスの可能性あるよな?!とかいろいろ考えちゃいました。岩切 すごい。—— だからやっぱ演技上手いもんね。特報見た時に、あ、いける!って思ったよ。なんかしっくり来た、すごく。首藤 稽古して、今は特報より更に良くなってます!—— 本人も意識的に、考えてやってるんですかね?首藤 そうなのかも、でも全く意識してない可能性もあります—— だから強いのかもしれないね。あのへんの子達、だいたいそういうところあるよね。『いいにおいのする映画』の金子理江とかもそういう感じだったし。首藤 勘が良いというか、言ったらもうすぐ出来る感じ。岩切 すごい楽しみですよね。ーー そもそも、ゆうこすさんがやりやすい、当て書きになってるしね。首藤 セリフとかの言い回しを完全に当てて、言いやすいとは言ってました。ーー なんかゆうこすの友だちが特報見て、ほんとにまんまだねってツイートしてましたよね。首藤 あれちょっと感動しちゃいました!岩切 いちばん感動するやつだね。ーー それは間違ってないってことだよね。何分くらいになるのかな?まだ分かんないか?首藤 私は50分から60分だと思ってるんですけど、そんなわけないじゃん!って言われるんでーー ボリュームはあるよね、スピード感はあったとしても首藤 60分から70分なのかなーー 編集は今までは、自分でやってたんだよね?首藤 処女作は助監督と共同で、中二本は私がやってます。編集を見てるとああ長いなって、これも長い!って岩切 テンポを速くしちゃうタイプだから、たぶんしゅとりんがやったら50分くらいになるけど、他の人がやったらもっと長くなるような首藤 『また一緒に寝ようね』をスクリーンでみたら異常なテンポ感で引いちゃってーー あれはすごいジェットコースター感あるよね。岩切 一緒に見てた人が速いね...!って言ってたからーー 後半の家燃えてね、オオーって何って!岩切 黒沢清の「カリスマ」以来のオオーってなる。ぼうっと見てただけなのに、最後、背筋がちょっと変ですよね、間違ってるんでしょうね。—— それが自分のリズムというか、首藤さんっぽさはあるよね。後から首藤さんを知っていくと、リズムとか、そういうのって出るじゃないですか、絶対に、自分に丁度良いリズムって岩切 編集はもう、一切タッチしない予定?首藤 いや、基本ラッシュとか作ってもらって私がやって、って感じで半分くらいはやると思うんですけど岩切 なんやかんや言いそうだよね。バンバン切ると思う。 聞き手 直井卓俊 もっと見る
学校撮影四日間
2016/08/22 20:008月18日にクランクインし、昨日学校のシーンを全て撮り終えました。 今までわたしの頭の中にしかなかった物語が次々と映像になってゆく、夢のような四日間でした。 映画の準備はなかなか大変で、バスの窓ガラスをパイプ椅子で割って飛び降るシーン撮りたい!!!→首藤さん!バスにはパイプ椅子ありません!補助席?千切るんですか?窓ガラス割れません!!役者ケガします!!バス一晩借りるとウン十万かかりますよ!!みたいな。(それでもいつも試行錯誤してくれるスタッフのみなさん…ありがとう…どうもすみません…) そんな時よく「クソーーーッ!絵さえ描ければ!絵さえ描ければこんなシーンちゃちゃちゃっと漫画に出来るのにクソーーーーーッ」って思うんですね。 でもいざ撮影が始まると、例えば演技や表情、画や光、衣装のシワまでが、新しいイメージを持ってアウトプットされる、それがすごく嬉しいです。月並みですが、人とものを作るって良いなあ〜と…恥ずかしい…。絵が描けなくて良かった。 明後日はいよいよアーティスト発表です、お楽しみに〜〜〜〜〜! 首藤 もっと見る
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