ごあいさつ
本プロジェクトに興味をお持ちいただきましてありがとうございます。
「バチラー八重子のオルガン修復プロジェクト」は有珠の教会に残る
長年にわたって有珠の地で人々に祈りと希望を届けてきた音を取り戻す
ために活動しています。
このプロジェクトで実現したいこと
かつて、バチラー八重子が祈りとともに奏でていたオルガンが、今も有珠の教会で人々
の心をあたためています。ですが、その音が失われようとしています・・・
🔳国産最古級のリードオルガンの音色を再現したい!
1937年(昭和12年)、
有珠聖公会バチラー夫妻記念聖堂は、英国人宣教師ジョン・バチラーと、妻の
ルイザ・バチラーの長年の功績を讃え、地域の方々の協力で建立されました。
有珠の歴史と共に歩んできたこの石造りの教会は、祈りの場としてだけでなく、
有珠の歴史と文化を今に伝える貴重な存在です。
そして礼拝堂内には、1909年製の国産リードオルガンが今も現役で置かれています。
今回の「バチラー八重子のオルガン修復プロジェクト」は、教会に遺されたこの貴重
なオルガンを次世代へと継承するため、有珠聖公会や地域の方々と共に取り組むものです。
プロジェクト立ち上げの背景
🔳有珠聖公会バチラー夫妻記念聖堂オルガン修復支援のお願い

有珠聖公会バチラー夫妻記念聖堂の礼拝堂には、1909年製の西川&サン(横浜)製
リードオルガンが現存しています。これは英国人宣教師ジョン・バチラーの養女でアイヌの
歌人・向井(バチラー)八重子氏に贈ったものです。
1937年に建立された石造りの現聖堂内には、宣教師ジョン・バチラーと八重子氏の功績を
紹介する記念室が設けられ、有珠の文化史を物語る重要遺産です。
オルガン製造の先駆者・西川虎吉は1884年に日本初の国産オルガンを
完成させるなど活躍し、本オルガンも横浜工場製の国産品です。
リードオルガン研究家の佐藤泰平氏による調査も行われ、制作年代は、
1909年(明治42年)と推計され、学術的な意義も確認されました。
また、日本国内に現存するこの年代のリードオルガンは非常に少なく、
現役の楽器として用いられている意義も大きく、その音色を未来に継承
していきたいと考えています。
しかし百年以上の時を経て部品の損耗が進み、精緻な修復が必要です。
本プロジェクトでは当時の豊かな響きを再現するため、オルガンマイスターに
より全体を分解洗浄、必要な部品交換を行います。頂いたご支援は修復費用に
充当し、完了後は礼拝やコンサートで修復成果を披露する予定です。

有珠の歴史と教会音楽の未来を支える文化財として、
リードオルガン愛好家や地域の皆様の温かいご支援を
心よりお願い申し上げます。

若き日のバチラー八重子
※写真の掲載許諾取得済み
伊達市有珠町の歴史と魅力
🔳縄文遺跡が出土する有珠の町は、自然の恵みが豊かな温暖な町です
北海道命名者の松浦武四郎は、幾度も有珠を訪れてアイヌの人々と交流。
蝦夷地の情報収集と束の間の休息をしていたお気に入りの場所でした。
安政4年(1857年)島義勇は有珠の会所を訪れた時、有珠の入江に
浮かぶ弁才船をみています。当時の有珠の港は蝦夷一番の賑わいをみせ
た湊(みなと)と言われていました。
英国の旅行冒険家のイザベラ・バードは明治11年(1878年)
に有珠を訪れて、「夢のように美しい場所」と著書の「日本紀行」
の中で褒め称えています。
有珠は古くから栄えた蝦夷地でも特別な場所だったのです。

(ライトアップは日没〜21時まで 写真提供 風間史郎様)
火山と海に抱かれたこの地域には、
カムイ・タッコプ(アイヌ語で神の丘)に建つ、
石造りの美しい教会「有珠聖公会バチラー夫妻記念聖堂」、
江戸時代に建立された由緒ある「有珠善光寺」、
有珠の海辺に流れ着いたお地蔵様をまつる「地蔵堂」、
神樹シナノキが空へ向かって聳える「大臼山神社」など、
他にはない物語を湛えた風景が点在しています。
有珠の町は、北海道のなかでも特に風景と歴史が調和する、静かな祈りの町です。
昨年、門井慶喜氏による連載小説『札幌誕生』が新聞に掲載されました。
札幌の誕生に関わった5人の人物が紹介され、その中で唯一の女性として、
有珠出身のバチラー八重子が登場しました。
第3話「人の世の星 バチラー八重子」では、彼女の信仰と詠んだ歌、そして
静かな生き方が描かれています。
この物語は、2025年4月に河出書房新社より書籍化されました。
「札幌誕生」(門井慶喜著)河出書房新社のwebサイトは こちら


(有珠にゅうすは、2015年から有珠の素晴らしさを広める活動を行う有珠バカンス村プロジェクトが発行しています)
※プロジェクトページに使用している画像は、掲載許諾取得済みです。
修復に必要な費用とその内訳
リードオルガン修復費 120万円
(専門家による分解・清掃・部品交換・再調整)
CD作成費 10万円
(修復後の音源を収録した記念CDの編集・制作費)
コンサート開催費 10万円
(お披露目演奏会・配布物・運営人件費等)
手数料・消費税 15万円
合計:155万円 ※金額は暫定です。
155万円の金額のうち、クラウドファンディングで調達する分を目標とし、
不足分については、有志からのご寄付やボランティア協力で補う予定です。
リターン(ご支援へのお礼)について
ご支援いただいた皆さまに、心を込めてリターンをご用意しております。
🔸5250円コース(3種類からお選びいただけます)
🎼① 演奏CD付きコース
修復されたオルガンで演奏された楽曲を収録したCD「祈りの音(仮題)」
をお届けします。八重子が奏でていた祈りの響きが、時を超えてよみがえります。
🎧② 音源データ付きコース
CDではなく、音源データ(MP3等)をデジタルでお届けします。パソコンや
スマートフォンで気軽にご視聴いただけます。
🎟️③ 修復記念コンサートチケット付きコース
修復後に予定されている記念演奏会のチケットを1枚お送りします。有珠の教会
で響く、百年の音色をぜひご体感ください。
🔸10500円コース
🕍 特別ガイド+ミニトーク付き礼拝堂ご案内コース
有珠バチラー夫妻記念堂 礼拝堂内を、特別ガイドがご案内いたします。当日は
「バチラー八重子と有珠の物語」をテーマにしたミニトーク付きで、彼女の生涯
や教会との関わりを、現地でじっくりご体験いただけます。
ご案内予定日(いずれかをお選びいただけます)
: 2025年12月 / 2026年4月 / 2026年6月
※現地集合となります。日程の詳細はメール等でご案内いたします。
🔹3150円 お礼のメッセージコース
このプロジェクトに共感し、「協力したい」と感じてくださる方のため
のシンプルなご支援コースです。
頂きましたご支援はすべてオルガンの修復費用に活用させていただきます。
静かに祈りを込めて応援してくださるお気持ちに、心から感謝いたします。
🔹10500円 応援コース
「現地には行けないけれど、思いを届けたい」
「文化財としてのオルガンを未来に残してほしい」
そんな深い想いに応える形で、ご用意したご支援コースです。
関係者一同、心から感謝を込めて対応させていただきます。
スケジュール
10月上旬 クラウドファンディング終了
10月下旬 オルガン修復開始
12月上旬 修復終了予定
12月中旬 オルガニストによるクリスマスコンサート開催
2026年2月~ リターン商品順次発送
2026年6月 バチラー八重子の生誕コンサートを予定
最後に
苦難の中で、有珠の教会を守ったバチラー八重子が愛したオルガンを当時の音色に
修復したいと願ってバチラー八重子のオルガン修復プロジェクトは発足しました。
皆様の温かいご協力ご支援をよろしくお願いいたします。

晩年のバチラー八重子(写真集若きウタリに所収)※写真の掲載許諾取得済み
バチラー八重子のオルガン修復プロジェクト世話人会
発起人 片平 芳裕
プロフィール
祖父がバチラー八重子の甥にあたる。現在は、バチラー夫妻記念堂の管理を
行い、4月から10月までの土曜日は、2階資料館の案内を行っている。
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協力
最新の活動報告
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オルガンの修復完了のお知らせとクリスマスコンサートのご案内
2025/11/20 12:40このたび、皆さまのご支援により修復を完了したリードオルガンが、無事に有珠聖公会バチラー夫妻記念聖堂に戻りましたのでご報告いたします。(写真 カムイタッコプ(神の丘)を登り、礼拝堂に搬入されるオルガン)長年の経年による損耗を丁寧に修復してくださったオルガンマイスター並びに関係者の皆さま、そして心を寄せてくださったすべてのご支援者の方々に、心より御礼申し上げます。今後は、修復後の音色を収録した記念CD/音源データの制作と、有珠でのお披露目演奏会の準備を進めているところです。修復記念のオルガンコンサートは、12月14日(日)の午後1時から、バチラー夫妻記念聖堂にて開催予定です。案内チラシをご覧の上、是非ともお出でください。見学をご希望の方は事前にご連絡ください。 もっと見る
皆さまのご協力で70%達成。心より感謝申し上げます。
2025/10/07 12:17バチラー八重子のオルガン修復プロジェクト — あと3日になりました!皆さまの温かいご支援とご紹介のおかげで、ここまで多くのご支援をいただくことができました。心より感謝申し上げます。今回のクラウドファンディングを通じて、遠方から有珠バチラー夫妻記念堂へ見学にお越しくださる方も増え、これまであまり知られていなかった教会やその歴史を知っていただける機会にもなりました。教会とその周辺の風景は、訪れる方の心をやわらげる、穏やかな時間が流れる場所です。ぜひこの機会に一度、有珠へお越しください。(有珠湾の入江 夕景が美しい場所です)(丘の上に浮かび上がるように見える教会 ライトアップは連日21時まで 行っています。幻想的な美しさです。 写真提供 風間様)事前にご連絡いただければ、公開日以外の曜日の見学を受け付けております。お申し込み・お問い合わせ有珠バチラー夫妻記念堂片平(かたひら)電話:080-4041-1937クラウドファンディングは残り3日。どうか最後のひと押しにご協力をお願いいたします。 もっと見る地元出身のブロガーさんに紹介いただきました
2025/10/05 08:55有珠バチラー夫妻記念堂は、伊達市有珠町にありますが、 伊達市出身のブロガーさんにオルガン修復の活動について書いていただきました。〜続・俺達の時代を忘れないで〜というブログを連続投稿1788日というgappeさんに活動を紹介していただきました。https://ameblo.jp/stars789/entry-12922662793.html?fbclid=IwY2xjawNOet5leHRuA2FlbQIxMQABHlvKdHcU10Er0Ljm-ggGAwedhZSp-TiuiTQaEtqk1ltkia2jBI-tV9HuJn5G_aem_rc9AG61__w8gxs1oABjhVw今回のプロジェクトは、有珠バチラー夫妻記念堂の司祭大町信也が代表となり活動を行なっております。しかし、大町司祭は日頃から超ご多忙のため、有珠の素晴らしさを勝手に広める活動を行う私、有珠バカンス村プロジェクトの畑谷が事務局としてサポートさせていただいております。過密なスケジュールから、代表の大町司祭が寝込んでしまいました時は、どうなるのか・・・と思いましたが無事回復いたしました。(ほっ)今回のプロジェクトは、国産オルガンとして現役で使われている最古級のリードオルガンを修復し、地域の文化遺産として後世に伝えるために始まりました。諸物価が高騰し修復費用も高額になり、コツコツ集めていた教会の修復資金では大幅に不足するため、今回のクラファンでご支援をお願いすることになりました。10月から、物価も高騰し世知辛い時代となりました。このような時期にご支援をお願いすることは、甚だ心苦しいのですが、このオルガンの音を、もう一度、有珠の地に響かせたいのです。有珠バチラー夫妻記念堂にあるオルガンは、明治期に造られた国産最古級のリードオルガンで、バチラー夫妻が伝えた“信仰と教育と音楽”の精神をいまに伝える、まさに「生きた文化遺産」です。百年を超える時を経てもなお、息づいているこの楽器を未来へ残すため、どうか最後のひと押しをお力添えいただけませんでしょうか。皆さまの応援が、このオルガンの再生の音となり、そして有珠のまちに新しい響きを生み出します。どうか、最後まで見守ってください。そして、ぜひ一緒にこの歴史を未来へつないでください。心より感謝を込めて。バチラー八重子のオルガン修復プロジェクト事務局 畑谷 博子(有珠バカンス村プロジェクト発起人) もっと見る




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