ある日、暗黒舞踏に関わることになった。そこから始まった12年の物語を本に。

若き企画者が、日本最北の舞踏家と共に舞踏普及に奔走した12年間。舞踏BAR、ビルのっとりパフォーマンス、ドラムとダンスの六番勝負、そして国際舞踏フェスティバルへ。舞踏とは何か、企画とは何か。閉ざされがちな芸術を、どう社会にひらくかを問い続けた記録。その名も『読む舞踏BAR』、まもなく開店。

現在の支援総額

100,950

11%

目標金額は900,000円

支援者数

12

24時間以内に3人からの支援がありました

募集終了まで残り

33

ある日、暗黒舞踏に関わることになった。そこから始まった12年の物語を本に。

現在の支援総額

100,950

11%達成

あと 33

目標金額900,000

支援者数12

若き企画者が、日本最北の舞踏家と共に舞踏普及に奔走した12年間。舞踏BAR、ビルのっとりパフォーマンス、ドラムとダンスの六番勝負、そして国際舞踏フェスティバルへ。舞踏とは何か、企画とは何か。閉ざされがちな芸術を、どう社会にひらくかを問い続けた記録。その名も『読む舞踏BAR』、まもなく開店。


12年間にわたる現場の記録。
対話から生まれ、次々と連鎖していった企画たち。
身体表現の現場から見えてきた、からだの教養とゆるい哲学。

暗黒舞踏の普及を背景に、
閉ざされがちな芸術を、どう社会にひらいていくか
酒と対話の中で試行錯誤を重ね、
コロナ禍や評価への嘆きも交えながら、
社会と舞踏をつなげようとした、ひとりの若きプロデューサーの奮闘記です。

舞踏を知らなくてもきっと共感できる、〈越境する人〉の物語。


Photo : yixtape




1960年前後、日本が学生運動に揺れ、西洋文化の急速な普及の裏で“日本らしさ”を問い直す文化や芸術が次々と生まれた時代。その只中で、のちに世界へ広がる「暗黒舞踏(のちの舞踏)」が誕生しました。

白塗りやスキンヘッドなどの強烈なビジュアル。西洋のダンスとは異なる、東洋的な肉体論と精神性。そして「老い」「衰え」「ふるえ」さえ肯定する、価値観を根本から揺さぶる表現として、舞踏は世界に大きな衝撃を与えました。


Butohという名で海外に渡った舞踏は、多くの芸術家や文化人を魅了し、世界中にコミュニティが生まれるほど大きな影響を残しました。今では世界中で舞踏を学ぶことができ、「世界の舞踊史にその名を刻んだ」と言っても、決して大げさではありません。


けれど、その舞踏が生まれた日本では、意外なほど知られていません。
この“ねじれ”こそが、僕が知恵を絞り続けてきた理由であり、そしてその過程で、この本が生まれました。


Photo : yixtape


舞踏に詳しくなくても、ぜんぜん大丈夫です。
この本は、ひとりの制作者が、現場の人たちと対話を重ねながら
「舞踏とはなにか」「企画とはなにか」「社会とどう繋がるか」を探ってきた記録です。

だからこそ、こんな人に読んで欲しい。

_________________________

  • ・舞踏や身体表現に興味がある人
    ・マイナーな分野やジャンルの普及に取り組んでいる方
    ・ゆるいけど深い“身体の哲学”に触れてみたい人
    未知の世界をのぞいてみたい人
    ・アートやイベントの現場で悩んでいる
    ・自分の企画をどう形にしていいか迷っている人
    ・NPOや助成団体など、“支える側”として日々奮闘されている人
    ・自営業や個人事業主などで、道なき道を切り拓いている人
    ・分野横断、ジャンルの越境に興味がある人

_________________________

舞踏という言葉をきっかけに、
対話や企画、普及と醸成、そして哲学や教養について、
あなた自身の場所に重ねて読んでもらえたらと思っています。

舞踏の話でありながら、
きっとあなた自身の物語にもつながる一冊です。


Photo : yixtape


こんにちは。札幌を拠点に、舞台芸術や文化事業のプロデュースをしている森嶋拓(もりしま ひろし)と申します。

専門はコンテンポラリーダンスと舞踏を軸とした身体表現。
ほかに芸術祭のディレクション、新聞や文化施設への寄稿、国際交流事業などにも携わってきました。
最近は、教育とアートをつなげるネットワーク事業にも取り組んでいます。

この度、自分のこれまでの活動を一冊にまとめた書籍
『読む舞踏BAR』の出版に向けて、クラウドファンディングを立ち上げました。


Photo : yixtape


もともとはストリートダンスを出発点に、クラブイベント、アートイベント、舞台公演、野外フェス、温泉×音楽×癒しイベント、仮面舞踏会×DJイベント、さらにはクリスマスに対抗した「釈迦誕生祭」なんて仏教と現代アートの企画まで──

とにかく面白そうなイベントを主催してきました。

Photo : yixtape


そんなことをしているうちに年を重ね、気がつけば活動の軸はコンテンポラリーダンスと舞踏という“身体表現”へと移っていきました。

僕は文化施設や文化団体に所属していたわけでもなく、人や作品との出会いの中で、自然に舞台芸術を学びながら歩んできました。
ストリートを出発点に、さまざまな現場を渡り歩きながら、
人と出会い、対話を重ね、少しずつ形をつくってきた野生のプロデューサー。
その実践の積み重ねが、今の自分の原点です。

そんなわけで、最近は自分のことを“野良プロデューサー”と呼んでいます。


Art work : Hal Tanaka,  Photo : yixtape


2012年、札幌で「コンテンポラリーダンスと舞踏の拠点をつくろう」という構想が持ち上がり、僕はその企画に巻き込まれるように参加しました。
当時のミッションのひとつは、「舞踏を盛り上げること」。正直に言うと、途方もない挑戦に思えました。

暗黒舞踏は、日本で生まれた表現でありながら、いまだに“難しい”だったり、“よくわからない”と言われがちです。

どうしたら、もっと身近に感じてもらえるだろう?
どうしたら、知らない人にも“舞踏の入口”をつくれるだろう?

そう考えた末にたどり着いたのが、舞踏とBARを掛け合わせた「舞踏BAR」というアイデアでした。
そこには笑いもあり、カラダの哲学もあり、そして新しい対話が生まれました。

この“境界を飛び越える場づくり”こそが、僕の活動の原点になりました。


Photo : yixtape



この本を書こうと思ったきっかけは、ある日、妻がふと言ったひとことでした。

「これまでの経験を、本にまとめてみたら?」

そのときは「そんなに書くことあるかな」と笑い飛ばしていました。けれど、コロナ禍で仕事が思うようにいかず、焦りと不安ばかりが募っていたある日、彼女が泣きそうな顔で僕に言った言葉が、心に残りました。

「もっと楽しそうにしていてほしい。」

その言葉にハッとしました。数字や成果ばかりを追いかけて、自分の“楽しむ力”を見失っていた。
だからこそ、もう一度、自分が歩んできた道を見つめ直そうと思いました。
この本は、そうした想いから生まれた「原点回帰の記録」です。


Photo : yixtape


この本は、10年以上にわたる舞踏の活動と、
そこから広がった公演・フェスティバル・企画の記録です。

けれど、単なる出来事のまとめではありません。
現場での対話を通して、「企画とは何か」「表現とは何か」「境界とは何か」を問い続けた軌跡でもあります。
次の世代へとつなぐ“思考と実践のノート”として、読んでもらえたら嬉しいです。


Art work : Hal Tanaka,  Photo : yixtape


原稿はすでに書き上がっており、現在は最終校正の段階です。登場する関係者の方々にも、これから順に確認を取りながら丁寧に仕上げています。
2026年2月に販売開始を目標に、急ピッチで作業を進めています。


Photo : yixtape


『読む舞踏BAR』は、下記の5つの要素によって構成されています。

_________________________

1、舞踏奮闘記(全27章)
舞踏BARの誕生、滝や遺跡のワークショップ、ビルのっとり、怪談ツアー、舞踏フェスティバル開催、コロナ禍の活動休止と再開、ミステリー舞踏ツアーの実施まで──12年以上にわたる企画と挑戦の記録です。
_________________________

2、イベント概要と分析
「イベント概要」「企画の背景とねらい」「効果」「影響」など、通常は助成金の報告書でしか書かれないような内容を、あえてプロジェクト毎に書いていきました。
_________________________

3、ひとやすみコーナー(全3回)
「舞踏ってなんですか?」「日本語と舞踏」など、素朴な問いを入り口に、舞踏という表現の輪郭をゆるやかに、ふわりと探ります。
_________________________

4、プロデューサー視点ミニコラム(全4回)
「プロデューサーってなにをするひと?」「来場理由を増やす」など、創作とマネジメントのあいだにある思考を、制作者の視点から綴りました。
_________________________

5、特別寄稿(全2章)
日本最北の舞踏家・田仲ハルさんによる特別寄稿です。
ひとりの舞踏家の視点から見た“舞踏BARの12年”が語られます。
_________________________


よろしければ、試し読みをどうぞ

本を買うとき、「内容がよくわからないもの」は、少し迷ってしまうものです。
この『読む舞踏BAR』も、きっとそう感じる方がいるかもしれません。
だからこそ、少しでも中身を感じていただけるように、
各パートの試し読みを用意しました。

_________________________

1、舞踏奮闘記より 第6章『遺跡』
URL:https://note.com/trash_treasure/n/nc8

2、ひとやすみコーナー『舞踏ってなんですか?』5つの問いから見えてくる舞踏の輪郭
URL:https://note.com/trash_treasure/n/n6

3、プロデューサー視点ミニコラムより『ひらくこと、とじること』
URL:https://note.com/trash_treasure/n/n4a0b76bac93b

_________________________


Photo : yixtape



本そのものを中心に、3種類のカテゴリーでリターンを用意します。
ちなみに書籍「読む舞踏BAR」だけは、全てのリターンにつきます。

  1. 1、グッズリターン:書籍・コースター・ポストカード・Tシャツなど

  2. 2、コラムリターン:特別に書き下ろしたミニコラムをいくつか!

  3. 3、オンラインリターン:オンラインで現場の裏側をお話したり、ガチ相談もお引き受けします!

  4. 4、リターンはいいんだ!シリーズ:ただただ、お気持ちに感謝です!

リターンは後日追加になる場合がございます。


ご支援者のお名前をWEBや書籍に掲載させてください(もちろん任意です)
書籍は巻末に支援者一覧を掲載するページを作ります。

なお、団体や企業の場合はロゴの掲載も可能です。



Photo : yixtape


2025年
11月27日 : クラウドファンディング開始予定
1月7日  :   クラウドファンディング終了・支援者名確定

2026年
1月中旬 : 本の最終入稿・名前リスト最終確認+デザイン反映
2月中旬 : 印刷・発送開始(予定)
3月中旬 : 出版記念イベント開催(予定)リアル+オンライン


Photo : yixtape


本をつくるには、どれくらいの費用がかかるのか。
調べてみると、一般的には200万~600万円ほど。
実際に出版社に見積もりをとったところ、おおよそ350万円……なかなかの金額です。

そこで、私たちは古民家をDIYするかのように自分たちで手を動かし、
印刷や制作の工程を工夫することで、
およそ 150万円程度 までコストを抑えられる見通しが立ちました。


・出版に関わる各種申請費用: 10万円
・出版費用(印刷・製本など): 150万円
・プロモーション費用 :20万円
・ほか、クラウドファンディング手数料など


Photo : yixtape


まずは、クラファンの目標金額を 90万円 に設定しました。

最初は少しびびって50万円にしようかと思いましたが、
せっかくなら挑戦してみよう、と開き直りました。

本づくりのプロセスそのものも、
この挑戦の一部として楽しんでもらえたら嬉しいです。


Photo : yixtape


デジタルやAIが加速する現代だからこそ、逆に“人間の身体”が持つ存在感が、これまで以上に浮き上がってきているように感じています。いまの僕のテーマは、まさに「社会 × 身体」です。

舞踏は、肉体と精神が密接に結びついた身体表現です。老いも若きも、強さも弱さも、あらゆる身体をそのまま受け入れながら、内側を感じたり、からっぽにしたり、外側からの影響によって踊らされたりします。その境界線の“ゆらぎ”にこそ、舞踏の魅力が宿っています。

舞踏には「表現しないこと」など、とんちのような言葉が日常的に登場します。けれどその逆説の中には、確かに“身体の深い知性”があります。

僕はそれを勝手に「身体感性」と呼んでいます。AIが“正解らしき答え”を返してくれる時代において、その身体感性こそ、人間が持つ大切な“違い”として光るものだと思うのです。

この本の出版だけで終わらせるのではなく、今後もさまざまな方法で、社会とアート、社会と身体をつなげていく必要性を、これまで以上に強く感じています。


Photo : Atsushi Kato


プロジェクト開始後に、順次掲載してまいります。



僕がやりたくて始めた挑戦です。
だからこそ、「助けてください」ではなく、
「一緒に楽しんでもらえたら嬉しい」という気持ちでいます。

「なんか面白そうな人だな」と思ってもらえたら嬉しいし、
「この本、読んでみたいな」と思ってもらえたら、もっと嬉しい。


世界には、舞踏のようにまだ光の当たらない、小さくてマイナーな分野がいくつもあります。
スポーツでも、文化でも、音楽でも、ビジネスでも。
その“普及と醸成”に力を尽くす人たちにも、
この本が小さな共感や発見を届けられたらと思います。

このプロジェクトは、私個人の“挑戦”であると同時に、
これまで多くの仲間たちと築いてきた文化の記録であり、未来への継承でもあります。
この一冊が、誰かの中に新しい問いや行動の種を残せたら。
その小さな芽が、また次の時代へとつながっていくことを信じています。


Photo : yixtape


✍️ 森嶋 拓(もりしま ひろし)

身体表現を軸とした舞台芸術/文化芸術のプロデューサー。
2012年にCONTE-Sapporo Dance Centerを有志と立ち上げ。

アーティストの中間支援、振付家養成講座などの人材育成、舞踏BARやフェスティバルなどの舞踏普及活動、地域とアートをつなげる「まち×ひと×アート」のプロデュース、教育とアートをつなぐネットワーク活動など、その活動は多岐にわたる。

国内外の新聞や文化施設などにたまに寄稿しており、文章を書くことが好き。

______________________

【主な肩書】
株式会社ラツカ 代表取締役
CONTE Dance Production プロデューサー
北海道コンテンポラリーダンス普及委員会 委員長
飛生芸術祭 パフォーマンスディレクター
一般財団法人田嶼碩朗彫刻美術財団 理事長
スパークプラグ・アライアンス 事務局長
北海道舞踏フェスティバル プロデューサー

【受賞歴】
札幌市民芸術祭奨励賞
北の聲アート奨励賞(ビルダップ賞)

支援金の使い道

集まった支援金は以下に使用する予定です。

  • 広報/宣伝費

  • 本の出版に関わる印刷費やデザイン費、広告費

※目標金額を超えた場合はプロジェクトの運営費に充てさせていただきます。

支援に関するよくある質問

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  • 読む舞踏BARへの応援コメントをいただきました。これまでの活動をともにしてきた、田仲ハルさんからです。以下「北海道という舞踏未開地で、舞踏の種をまくことは容易くはなかった。森嶋氏と共に二人三脚で歩んだ、この12年。真っ白な雪原の北の大地を、舞踏の足跡で真っ黒に塗りつぶすべく奔走した、山あり谷あり地獄ありの年月。森嶋拓氏が、この日々の軌跡を一冊の本にまとめるという。いつものメールの文章のような、ゆるーい文体で書かれた本書は、まるで話し言葉のような口調で展開し、舞踏を知る人も知らない人も簡単に楽しんで読めるだろう。普段の氏のクールな態度からは、中々想像が出来ないユーモアが随所にちりばめられている。これまでに語られることのなかった裏話や、エピソードの数々、氏の本音などが淡々と書き進められ、それでいて読後は、何かをやり遂げた直後の人間特有の心理的な感動すら覚える。また、氏のプロデューサーとしての役割や、考察、実験、極意なども多く語られている。「仕掛ける」ということはどういうことなのか。プロデューサーやディレクターを目指す若い方々にも是非読んで頂きたい一冊である。」田仲ハル もっと見る

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