
皆さま、
このプロジェクトで一番力を入れているカレンダー写真についての投稿を1枚ごとにしております、本日は3月の写真になります。
3月: Echoes of Brooklyn
かつては当たり前にあった街角が、今はもう記憶の中にだけ存在することがある。古びたキャデラック、色褪せた建物、そして夕暮れの金色の光。それらは時が止まったかのような一瞬を映し出す。この風景は消え去ったけれど、その余韻はなお心に残りやがて新しい始まりを告げる。
冬の静けさから春の芽吹きへと向かう3月をこの1枚で表現してみました。
私がカレンダーを制作する時に取り扱う3つのテーマ
1. 季節が巡るニューヨーク
日本人として自然と惹かれる“四季”の感覚を、ニューヨークの街に重ねました。春のセントラルパーク、夏の空、美しく染まる秋、冬の静寂。ページをめくるたびに、季節の香りや空気がそっと伝わるような写真を選んでいます。
2. その時代に生きる街の物語
日々変わり続けるニューヨークには、偶然や奇跡のような一瞬が溢れています。イベントや街角の表情、人々の息づかい。その年、その時だからこそ出会えた景色を収めました。かつては当たり前にあった街角が、今はもう記憶の中にだけ存在する“今”という時間を閉じ込めた、ニューヨークの鼓動を感じていただけます。
3. 「月とニューヨーク」シリーズ
そしてこのカレンダーの象徴とも言えるのが、2011年から撮り続けているテーマ「月とニューヨーク」。ニューヨークの地下鉄と一緒に写し込んだスーパームーン、ビルの谷間に昇る中秋の名月、ブルックリンブリッジに向けて見上げる月の出——どれも時間が止まったような瞬間を纏っています。このシリーズは、私が最も大切にしている“ニューヨークのもうひとつの顔”です。
では皆さま、引き続きよろしくお願い致します。
Triangle NY
植山慎太郎




