
皆様、温かいご支援を本当にありがとうございます。
突然ですが、皆様は覚えていらっしゃいますでしょうか。 2011年、この小谷の地がかつてない熱気に包まれた「あの年」のことを。
今日の活動報告は、大河ドラマ『江〜姫たちの戦国〜』が放送され、日本中が浅井三姉妹に注目した、あの輝かしい日々の記憶から始めさせてください。
あの時、小谷の地は輝いていた
2011年のNHK大河ドラマ「江〜姫たちの戦国〜」

浅井長政公とお市の方の間に、この小谷の地で生まれた三人の娘たち。
長女・茶々(淀殿)、次女・初(常高院)、そして三女・江(崇源院)。
彼女たちは、戦国の世の荒波に翻弄されながらも強く生き抜き、茶々は天下人・秀吉の側室として、そして江は徳川二代将軍・秀忠公の正室として、後の皇室にも繋がる血脈を紡ぎました。
日本の歴史において、これほどまでに劇的な生涯を送り、後の世に大きな影響を与えた三姉妹は他にいません。
他に類を見ないほど、激動の時代を生きた三姉妹
この「浅井三姉妹のすごさ」こそ、この地に住む私たちの、何物にも代えがたい「誇り」です。
2011年、その三女・江が主役となった大河ドラマの際、ここ小谷の地は、かつてないほどの活気に満ち溢れていました。
「江・浅井三姉妹博覧会」には本当に多くの方々が足を運んでくださいました。

地元の女性たちによる観光PR隊「長浜歴ドラ隊」が結成されたのも、まさに「私たちの地域の誇りである三姉妹の魅力を伝えたい!」という熱い想いからでした。
年末の除夜の鐘つきには、小谷寺の本堂に入りきらないほどの大勢の人が列を作り、その賑わいと熱気は、今も私たちの記憶に鮮明に残っています。
しかし、地元の皆様と話をしていると、時折こんな声が聞こえてきます。
「あの時は本当にすごかった。でも、今はもうあの時の勢いは……」
確かに、あの熱狂的なブームが過ぎ去った今、小谷の地は以前の静けさを取り戻しています。
その言葉には、一抹の寂しさが滲みます。
住職の決意:「『昔はよかった』で終わらせてはいけない」
その現場を、そして現在の小谷を、誰よりも静かに見つめてきた小谷寺の住職は、力強くこう語ります。
「『昔はよかった』。そう言って過去を懐かしむだけで終わらせてはいけない。
あの活気、あの熱気は、一過性のものではなかったはずです。
私たちは、この地に眠る歴史の力、浅井三姉妹から続く人々の想いの強さを知っています」

住職にとって、あの日の輝きは、失われた過去ではありません。
私たちが再びその手で灯すべき、未来への「光」なのです。
再び小谷を照らす光に
その住職の想いは、決して夢物語ではありません。 私たちは、その確かな「熱」を、つい先日、この肌で感じることとなりました。
倒壊の危機にある現在の本堂で、皆様とのしばしの別れを告げる「最後のご開帳」を執り行った際のことです。
遠くは福岡、四国愛媛、高松、鳴門、東京方面当日は本当に多くの方がこの本堂に足を運び、ご本尊様に静かに手を合わせてくださいました。
本罪の本堂最後のご開帳に、全国各地から多くの方が訪れた。
そして、多くの方がこの場所への想いや、切なる願いをSNSで発信し、その輪は瞬く間に広がっていったのです。
遠方から多くの方がご開帳に訪れ、SNSで発信していただいた。
クラウドファンディング40日ほどで、162人の方が支援し「230万円」もの支援額を集めている。
2011年のような熱狂とは違うかもしれません。
しかし、この場所の歴史を思い、静かに、深く、その未来を願う人々の「熱」が、今も確かにここにあることを、私たちは改めて確信いたしました。
戦国の聖地を守り抜く想い
今、皆様にご支援をお願いしている「本堂再建プロジェクト」。 これは私たちにとって、ただの古い建物の修復では断じてありません。
これは、私たちが目の当たりにした「今、ここにある熱」を、そしてあの2011年に私たちの胸を熱くした輝きと活気を、この小谷の地にもう一度取り戻すための「挑戦」そのものです。
浅井三代が祈りを捧げ、お市の方が想いを寄せ、秀吉、家康が守り継いだこの場所を、1300年の節目に美しく蘇らせること。 それは、過ぎ去った歴史の熱気を、未来へと繋ぐための新たな「狼煙(のろし)」だと信じています。
今、本堂は倒壊の危機という深い「影」の中にあります。 しかし、皆様からお預かりする一つひとつのご支援が、その影を振り払う「光」の粒です。
その光が集まり、本堂が美しく蘇るとき。 そして、支援してくださった皆様と、再建された本堂で「開山1300年」の祝祭を盛大に執り行う瞬間。
それこそが、小谷の地が再び、力強い光を放つ瞬間です。
プロジェクトが小谷の地に光を集める「旗」となってほしい。
私たちは、もう「昔はよかった」という言葉で、この地の可能性を閉ざしたくありません。 皆様という心強い「仲間」と共に、過去を懐かしむのではなく、未来を創る挑戦を続けます。
どうか、私たちと一緒に、この小谷の地に、再びまばゆい光を灯してください。




