元金沢大学教授・世古一穂さんからのメッセージをもらいました!
===
「永山則夫の遺品を考える」
直面する問題
死刑囚・作家として知られる永山則夫の遺品は、主に彼の支援者によって管理・保管されてきました。支援者の高齢化などにより処分の危機に直面しています。その保全と公開に向けた動きをどのように展開すればいいのでしょうか?
公共的価値のある遺品を保全する法律制度の必要性
死刑囚の遺品で公共的価値があるものについては保全、開示できるための法制度が必要だと思います。遺族の意向や関係者の訴え、事件の社会的影響など、さまざまな要素が絡むため、単純なルールは存在しないが、最終的な処分のあり方については、公共性の観点から死刑囚だけでなく収監されている囚人がうみだした文章、本、芸術作品のうち公共性の高いと判断されるものを法的な手続きで保全開示できるようにしてはどうか?
例えば少年連続射殺事件を起こし死刑が執行された永山則夫元死刑囚の遺品は単なる遺品は単なる物品ではなく、社会的な意味を持つ「歴史的資料」として捉えることができます。このように、死刑囚の遺品であっても、社会的に重要な意味を持つと判断されたものは、法的な手続きと社会的議論を経て、法的にも特別な扱いを受けられるようにすべきだというのが立法提案の趣旨です。
立法は市民立法で
立法は永山則夫関連だけでなく市民立法でかつ超党派の国会議員との連携で行われることを前提としたいです。
海外での取り扱い
海外における死刑囚の遺品の保全も、法的な枠組みと個別の対応に委ねられているのが現状です。遺族の意向、本人の意思、そして刑務所ごとの管理規則が絡み合うため、すべての遺品が完全に保護される保証はありません。特に、遺族が引き取りを拒否したり、身元引受人がいなかったりした場合は、最終的に遺品が処分される可能性が高いのは日本と同じようです。
明確なルールに基づいて管理され、個々のケースに対応している」というようです。
遺品の保護と保全に関する法律について、海外の事例を詳しく調べてみたいとおもいます。詳しくご存知の方は是非おしえてください。
(世古一穂)



