総額2億円 被災過疎地に “防災×観光”の 拠点をつくりたい

奥能登豪雨ですべてを失った「もとやスーパー」は、全国からの応援メッセージとボランティアさんによって再起動できました。奥能登も全国の皆さんの力で復興に向かっています。「限界集落モデル」と名付けた、行政ではなく民間が主導する災害復興活動の新拠点としてMOTOYA Baseをつくることを決意しました。

現在の支援総額

1,022,000

20%

目標金額は5,000,000円

支援者数

30

24時間以内に30人からの支援がありました

募集終了まで残り

50

総額2億円 被災過疎地に “防災×観光”の 拠点をつくりたい

現在の支援総額

1,022,000

20%達成

あと 50

目標金額5,000,000

支援者数30

奥能登豪雨ですべてを失った「もとやスーパー」は、全国からの応援メッセージとボランティアさんによって再起動できました。奥能登も全国の皆さんの力で復興に向かっています。「限界集落モデル」と名付けた、行政ではなく民間が主導する災害復興活動の新拠点としてMOTOYA Baseをつくることを決意しました。

石川県輪島市・町野町で地元密着のスーパー「もとやスーパー」を営んでいる本谷一知と申します。


2024年元日。お正月ののんびりとした時間が流れる夕方、震度6強の能登半島地震が起こりました。「もとやスーパー」は、天井が落ち、店内は壊れ、停電と断水が続きましたが、店を開け続けました。買い物という枠を越え、電池や食料を受け渡す拠点として、地元の方たちが立ち寄って気持ちを落ち着ける居場所として、営業を続けることを選びました。


同じ年の秋、今度は豪雨災害に見舞われました。店舗は約2mの浸水に見舞われ、商品も金庫も通帳も流されました。心が折れ、一度は鬱という診断もくだりました。それでも、なんとか立ち直ろうともがき状況をSNSで発信すると、2ヶ月間に2000人の方たちが全国から店舗の復活のために集まってくださいました。


今は売り場を絞り、空いたスペースにこたつと寝具、子どもたちが触れる楽器やボードゲームを置いています。買い物ついでに腰を下ろし、言葉を交わし、少し笑う。その小さな積み重ねが、この町の呼吸だと感じています。


私は自分が被災するまでは自分さえ良ければいい、自分が頑張れば何でもできると思っていましたが、被災し、日本中の多くの方がこうして来て復活を手伝ってくれた経験を通して、そうではないと気づきました。今はこの経験を出発点にして、今ある“灯りのある場所”を、次の形へ進化させたいと思っています。今回のプロジェクトはそのためのものです。



今あるもとやスーパーを改築して、MOTOYA Baseという場所を創りたいのです。

もとやスーパーのある町野町は、奥能登の輪島市、珠洲市、能登町のちょうど真ん中にあります。


奥能登には、日本の原風景とも言える風景が広がっています。

世界農業遺産にも認定されている千枚田。

珠洲の塩田や朝市。

こうしたものが息づいている場所でした。


その奥能登を襲ったのが、2000年に一度ともいわれる能登半島地震と奥能登豪雨でした。もともと消滅地域と呼ばれていた地域が、より大きな困難を抱えることになったのです。


この困難な状況を聞きつけて、全国から大勢のボランティアの方が集まってくれました。ある方は平日はご自身のお仕事を抱えながら「週末だけでも」と駆けつけてくれたり。別のある方はまとまった休暇を取って泊まり込みで復興を手伝ってくれたり。金銭の発生しないボランティア活動にも関わらず、全国にこんなにも熱心な人たちがいること、これが日本の可能性であり財産なんだと強く感じました。


こうした皆さんの行動を通じて、人には「誰かを想い、支え合う力」があることを強く感じました。奥能登の再生はきっと長い戦いになると思います。引き続きみなさんのお力をお借りして奥能登を再生するための拠点として、また能登の災害から学んだことを風化させず語り継いでいくための拠点として、MOTOYA Baseを作ります。「民間が主導して町をつくる」そのための拠点としてのMOTOYA Baseです。


私はこのように、限界集落に外部から人が来て復興を手伝ってくれるような支援の形を「支援循環事業」「限界集落型モデル」と名付けました。日本にはこの奥能登以外にも、同様の課題を抱えている場所がたくさんあります。奥能登での取り組みがうまくいけば、同じようなやり方で、同様の課題を抱えている他の地域の復興や町おこしもできると思うのです。だとすれば、今やろうとしていることはそのモデルケースになるはずです。支援を循環させる文化に貢献する事業です。この国に今必要で非常に重要な事業だと思っています。責任感を持って取り組んでいます。


MOTOYA Base構想

現在営業中のもとやスーパーを改築してMOTOYA Baseをつくります。


いま、店舗はこのようになっています。この1/3をスーパーに、残りの2/3を50人が入れるような宿泊施設にしたいと構想しています。



展示スペース

MOTOYA Baseの構想を始めたきっかけは、全国からたくさん届いた10メートルサイズの横断幕を展示する場所を作りたいと思ったことでした。

全国から届いた横断幕


展示スペース予定地
ここを改修して展示スペースにしたい


また、今後災害が起きた時のあり方を伝えていくこともイメージしています。テレビモニターを置いて、被災直後はこういう状態だったと流してもいいし、泥のついた一升瓶などをいまだに保管していますが、そういったものを展示してもいいと考えています。


スーパーマーケット

スーパーになる空間では、真ん中に30mの大型カウンターを作る予定です。そこにスーパーの機能を全て入れるという業界初の試みをします。普通のスーパーは、生花、生肉など5部門に分かれていますが、近年多くのスーパーでは合理化を図って兼用兼任の流れになっています。私は最初からそれをフロント部門・バック部門に分けることを提唱していました。今回はそれを体現します。大型カウンターの中に、レジ、青果の加工場、肉を切る場所、惣菜を作る場所、飲食ができる場所を入れます。鮮魚は、塩気があり周りに影響するため単体で置きます。私は世界のスーパーを回った経験もあるので、全部集約したほうがいいと考えていて。そういう楽しみもあります。業界の人にも響くと思います。


宿泊施設

宿泊施設になる部分は、外部と住民の自然な融合を実現したいと思っています。町野町の9割以上が公費解体の対象になっていて、ほとんどの住民が仮設住宅に住んでいます。いま、鬱がものすごく多いのです。1週間くらい家から出ない方もいます。私も去年(2024年)の7月に鬱になって、輪島の心療内科に行きましたが、11月まで予約が取れないと言われました。それくらい鬱の人は多い。


そういう事実がわかってくると、心の健康を支援する団体の方が仮設住宅の集会場を使ってお茶会を企画してくれたりします。しゃべってストレスを発散することは大切なので貴重な試みなのですが、色々な理由で行きにくいと感じる人も多いです。


そこで私たちは店舗の前で炊き出しをやったり支援物資を集めたりして、人が集まるようにしています。それ自体は1円にもならないんですが、被災した人たちも商売人には何でも言えると思うので、はけ口にしてもらいたいと思っています。利益はもちろん大事ですが、自分が儲けていい生活をしたいというマインドは完全になく、こうして地域のためにできることを自分なりにやることが私の生き筋だと思って、貢献のつもりでやっています。


 

2024年元日の能登半島地震では無事だったもとやスーパーも、9月21日の豪雨災害で、車9台、レジ、金庫、通帳すべてが流されました。


すべてが流されてしまった時には、さすがに心が折れました。


それでも、豪雨から70日後の2024年11月30日、もとやスーパーは復活オープンをすることができました。


70日でこういうことができたのは、2ヶ月で2000人の方が日本全国から来てくださって復活に向けて協力してくれたからです。


たとえば、大手の建設会社の方々は、野ざらしの状態から仮店舗を建て直す作業を無償で引き受けてくれました。全国から大工さんが来て、それぞれの方が「ここを作る」「ここに扉をつける」というように作業をしてくれたんです。こうして2ヶ月でできた奇跡のような店舗です。


みなさんが力を貸してくださる状況を2ヶ月間毎日見ていて、こういう気持ちを持って行動できる人がこんなにもたくさんいることが、この国の可能性だと思いました。気持ちは目には見えませんが、心が正しければ共鳴するということを私は感じました。


私自身がみなさんの力を借りながら営業再開に向けてこうしてもがいているうちに、全国の方々がメッセージや横断幕を届けてくれたのです。この心強い応援が再起動の原動力になりました。


また立ち上がろう。そしてみなさんに恩返しをしたい。こんなふうに思ったところから、MOTOYA Baseに関するアイデアが湧いてきました。最初は、全国から届いた横断幕を展示するスペースをスーパーの中につくりたいというものでした。それが少しずつ形を変えながら、全国的にも新しい形のスーパーマーケットや、奥能登の復興拠点としての宿泊施設というように構想が広がっていきました。



MOTOYA Baseは、現在営業中のもとやスーパーを大幅に改築します。そのためにもとやスーパーの整理や建て直しが必要になります。設計や建築に携わるチームとスケジュールを詳細に話し合っています。


大規模な建て直しになることから、2億円程度の費用が必要になる見込みです。そのために融資も含む様々な資金調達を試みている最中です。今回のクラウドファンディングもそのひとつです。



 今回のクラウドファンディングに先駆けて、2024年12月に最初のクラウドファンディング「大地震と大洪水で崩壊した石川県輪島市町野町「もとやスーパー」を能登の復興拠点に!」を行い、MOTOYA Baseの立ち上げに共感してくれた全国のみなさんから600万円を超えるご支援をいただきました。

 今年(2025年)2月のクラウドファンディング終了以降、この600万円の資金を活用し、もとやスーパーの新設備の導入ができました。真夏のスーパーマーケットは能登の住民のライフラインです。クラウドファンディング以外にもいただいたご支援と合わせて有効に活用させていただき、猛暑の続いた今夏に営業を継続できたことで地元の皆さんの命をつなぐことができました。本当にありがとうございます。

その使途の透明性を大切にし、 実際の請求書を写真で掲載いたします。




リターンは、被災地の復興を共に創る“体験型支援”。

お礼メッセージや名入れ掲示、防災ノウハウ共有、現地参加や講演協賛など、想いを形にできる多様な内容を用意しました。支援を通じて、能登の学びと感謝の輪を次の地域へつなぐことが目的です。
今回のリターンは、感謝の形を超え、MOTOYA Baseの想いを共有していただくためのものです。支援者のみなさん一人ひとりが、この場所の“共同参画者”として関わっていただけるよう設計しました。

① 学びと参加
No リターン名 価格
01 「本谷一知」魂のオンライン授業――二千年に一度の災害を乗り越えて伝えたい事 ¥3,000
02 「電話で感謝を」本谷一家よりお礼コール ¥3,000
03 返礼品なしで応援(活動報告にて御礼) ¥3,000
23 あなたのベンチャー構想を聞く 〜コーヒーでも飲みながら〜 ¥10,000
12 奇跡の太鼓 現地演舞(出張パフォーマンス) ¥30,000
15 オンライン!リアル現地案内(被災地の今をライブ解説) ¥50,000
17 現地見学ツアー(体験×学び×エンタメ) ¥100,000
18 本谷社長講演(50分) ¥100,000
19 もとや社長 講演(太鼓パフォーマンス付)+防災トーク ¥200,000
②グッズ&能登のもの
No リターン名 価格
04 もとや未来地図手ぬぐい+PVデータ ¥5,000
05 オリジナルステッカー&「MOTOYA Base」PVデータ ¥5,000
06 キャップ(「MOTOYA Base」PVデータ付き) ¥10,000
08 限定ビブス(「MOTOYA Base」PVデータ付き)〈選べる配色〉 ¥12,000
09 能登塩使用、塩どら焼き(「MOTOYA Base」PVデータ付き) ¥20,000
10 「あの日の12枚」カレンダー(MARIYA実画印刷)+PVデータ ¥30,000
11 新開発「まちの珈琲」セット(リキッド+コーヒーバッグ6個)+PVデータ ¥30,000
13 能登の味覚満喫!!串揚げパーティーセット ¥30,000
14 輪島塗 ¥30,000
③ ネーミング&協賛プラン
No リターン名 価格
07 展示会場のプレート(お名前掲出) ¥10,000
16 ホームページ バナー掲出(年契約) ¥50,000
19 展示会場 内壁にお名前掲出 ¥100,000
21 展示会場 外壁にお名前掲出(大口) ¥1,000,000
22 展示エリア ネーミングライツ+看板設置(1枠) ¥2,000,000


スケジュール

2026年2月 展示スペース 着工

2026年6月 宿泊設備 着工

2026年11月 宿泊設備 完成

2027年1月 スーパー 着工

まず宿泊できるようにし、能登観光の受け皿としての機能を持たせることから始めます

※すべて資金の集まり次第ですが、現時点ではこのように計画しています



第1フェーズ:能登復興の原動力「展示スペース」づくり

~全国からの応援の展示スペース整備したい~

予算額 500~1,000万円

MOTOYA Baseの構想は、この展示スペースづくりから始まります。

全国から届いた応援が困難な状況にある私たちの活動の原動力でした。

その想いを形にするため、訪れる方々にまず見ていただきたいのがこの展示スペースです。ここには、復興の力となった応援のメッセージや横断幕が並びます。観光や視察で訪れる方々が、この展示を通して“応援がどれほどの力になるか”を感じ取ってもらえるようにしたいのです。


第2フェーズ:MOTOYA Baseの建設費用

予算額 2億円

MOTOYA Baseは現在営業中のもとやスーパーを大きく改築してつくります。能登観光の拠点となる宿泊設備と、全国的にも前例のない新しい形のスーパーマーケットを併設します。まずは宿泊設備を整備し、完了後にスーパーも整備します。ここでいう宿泊は、ただの観光旅行とは限らず、当地復興のために能登に来てくださる全国の皆さんの拠点になることをイメージしています。

能登のような限界集落に外部から人が来て復興を手伝ってくれる。この「支援循環事業」「限界集落型モデル」の登場人物になってくれる全国のみなさんにMOTOYA Baseを活動の拠点として活用してもらいたいのです。そしてこの奥能登の地で蓄えられた成功や失敗の経験が、能登地方と同様の課題を抱えた日本の他の限界集落をサポートするために展開していく未来を描いています。


第3フェーズ:能登の復興に関する講演活動の費用

MOTOYA Baseの整備と並行して、今回のふたつの大災害から学んだことを風化させず語り継ぎ、これからの災害対策の知恵とするための講演活動を展開していきたいと考えています。全国に出張します。オンラインでも開催します。この活動にも資金が必要です。みなさまからいただいた資金を使わせていただきます。



震災直後、石巻の学生たちが自ら動き出し、300もの応援メッセージを集めた横断幕を作りました。

ショッピングモールで声をかけ続ける中、彼らは数々の罵倒を浴びました。

「偽善者!」

「メッセージが何になる!」

そんな心ない言葉を受けても、彼らは決して諦めず、行き先も決まらないまま能登へ横断幕を持って来てくれたのです。


その瞬間、彼らは泣き崩れました、私は一言だけ言いました。


「ありがとう!後は任せとけ!」


私はその姿を見た時、心から思いました。

「彼らこそ、いつかこの国を支える次の世代だ」と。


そして私が事業以上に大切にしていることがあります。

それは、数千年に一度の災害を、わずか一年で二度も受けた能登で、最初に立ち上がろうとした能登人の想いを後世に残すことです。

100年後、200年後も「もとや」が続いているなら、その時代の人々に伝えたいのです。

「能登の人々は絶望の中でも立ち上がった」と。


心が正しければ、何度でも再生できる。


またいつか街が止まることがあるかもしれません。

しかし「正しい心」は必ず共鳴を呼ぶことを学びました


それは展示場ではなく、日本の中の能登を体現し、ここから能登全体にエネルギーを波及する未来への灯台です。

若者たちの勇気と日本のやさしさを、100年先へと残すために。


<募集方式について>
本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。

支援金の使い道

集まった支援金は以下に使用する予定です。

  • 設備費

  • 人件費

  • 広報/宣伝費

  • リターン仕入れ費

※目標金額を超えた場合はプロジェクトの運営費に充てさせていただきます。

支援に関するよくある質問

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