「美術部企画会議」に参加してくれた卒業生の李鍾宇さんによる活動報告です。昨年度の美術部展「異」のクラウドファンディングで、私が提案したリターン「次年度企画会議の観覧権」が実施され、2026年度の美術部企画会議が無事に開催されました。まず、私の発案したリターンを実際の形にしてくださったアーティスト・アクションの皆様、そしてリターンを購入してくださった皆様、当日会議に足を運んでくださった皆様に、心より感謝申し上げます。発案者として今回の会議を見届けた報告と、オブザーバーとして参加して感じたことを、ここにお伝えします。まず、今回の企画会議には美術部生徒以外のオブザーバーが初めて参加しました。外部からの視線が入ったことで、会議はこれまでに比べ、より形式の整った進行となっていました。今回はそれが非常に良い効果を生んでいたと感じます。議論の進行が整理されていたことで、その場にいた皆が「現在どの段階の議論を行っているのか」を把握しやすくなっていました。一方で、考えるための時間というのもまた大切にされていたように思います。プレゼンテーションに対して部員同士が意見を交わしていくなか、その途中で生まれる沈黙は決して議論の停滞ではありませんでした。思考を深め自分の言葉をじっくりと育てるための貴重な時間。それを許容できる空気があの場にはありました。そうした議論の積み重ねを経て、最終的に採用されたのが「真偽」というテーマでした。そのプレゼンテーションにて、印象に残った場面がありますとある学生が「他の皆が描く『真偽』を見てみたい」と語っていました。テーマ展の最大の魅力は、個性ある作家たちが一つのテーマに向き合い、多様な答えを見せてくれることにあります。観客は、一つの空間の中で、さまざまな視点や価値観に触れることができます。自分ひとりの表現にとどまらず、「このテーマを通して、他の部員たちはどんな答えを出すのだろう」と、その先にある他者の表現を楽しみにする姿勢。これは、テーマ展を企画し、創作していく上で非常に重要な視点だと思います。そして、自分自身でテーマについて深く考え、それをプレゼンテーションし、さらに他者のアイデアにも意見を出しながら、より良いものへと練り上げていく。この経験を若いうちから積み重ねられることこそが、美術部という環境の大きな価値なのだと、あ改めて感じました。今回の企画会議で交わされた言葉やアイデアが、これからどのような作品へと結実していくのか、2026年度の部展「真偽」が楽しみです。




