活動報告 No.0 2018/9/5
※本活動報告は今後パトロンの方に限り毎週公開予定ですが、現在支援を検討されている方に活動報告のイメージをお持ちいただくため、No.0のみ全体公開としております。
ご支援いただいた皆様へ
この度は「続ける。宇宙への挑戦。みんなの力でMOMO3号機を飛ばそう!」にご支援いただき、誠にありがとうございます。
みなさまの厚いご支援によって、昨年のMOMO初号機、そして今年のMOMO2号機は打上げにまでこぎつけることができましたが、結果は残念ながら大変不本意なものになってしまいました。みなさまのご期待にお応えできなかったことにつきましては、残念であり、申し訳ない気持ちでいっぱいです。
MOMO2号機に起きた事象の原因については、ほぼ確定しつつあり、現在は原因を探る段階から、原因として考えられる現象の再現実験を経て、改良案の検討とその検証実験の段階に入っています。
現在わかっている範囲の情報につきましては以下の報告書にまとめて、公開させていただいております。
MOMO2号機打上実験調査結果報告書(第1報)
今回の失敗を糧としてIST関係者一同「誰もが行ける宇宙」の実現を目指して、その第一歩にあたるMOMOの成功に向けて、宇宙への挑戦を続けています。
そして今回も、宇宙を目指すという体験を共有する仲間としてみなさまのご支援、応援をいただけたことに感謝いたします。
今週の動き
先週から今週にかけて、
MOMOのエンジンのインジェクターの性能取得実験が続いています。
これは、燃料(エタノール)と酸化剤(液体酸素)を衝突させて燃焼させる、インジェクターと呼ばれるエンジンの心臓部といってもいい重要な部分の性能が設計通りに出ているかどうかを確認する大切な試験です。
エンジン組立中(インジェクターは外された状態です)
このボルトをすべて適正なトルクで締め付けます
エンジン内部の気密を保つためのシリコーン系の液体ガスケット(台所やトイレで使うコーキング剤のようなものです)を乾燥させている様子です。ちなみに乾燥に使っているのは、普通の布団乾燥機のように見えますが、普通の布団乾燥機です。
昨日第1回の燃焼試験を行い、明日第2回目の試験を行う予定です。今回のインジェクターの性能取得実験の結果に問題がなければ、エンジンを含む推進系の実験は、実際に飛ぶ機体を模した状態での燃焼試験(通称 縦吹き試験)を10月に行う予定です。1昨年1月に機体の姿勢を制御するためのジンバルという機構の作動実験のために、行っていますが、今回はタンクや配管も実際の機体の合わせた形で、ジンバルやホットガススラスターといった、機体の推進に関わる部分すべてを動作させて、お互いの影響などを計測する予定です。
また、MOMO2号機で新たに搭載され、推力を失ったきっかけになった可能性のある、ホットガススラスター(GGG Gas jet Gas Generator)の改良も進められていて、9月中に単体試験を行い、10月の縦吹き試験に組み込まれる予定です。
また、東京大学との共同実験もはじまり、次の開発目標である軌道投入機ZEROの開発も同時進行しており、インターステラテクノロジズ大樹工場及び、実験場はフル稼働している状態です。
クラファン関連
9/5日現在、MOMO3号機のクラウドファンディングは、508名のみなさまに9,530,120円のご支援を頂いております。すでに、限定数に達して募集終了したコースもございます。本当にありがとうございます。
MOMO2号機のクラウドファンディングにつきましても、一部リターンを除いて発送終了しております。 ひふみセットにつきましては、ぬいぐるみ製作に時間がかかっており、お届けがもう少し先になります。大変申し訳ありません。
もうお手元に届いているMOMO2号機のリターンのなかで、今回も製作が予定されている、関係者限定のレーザークリスタル彫刻ですが、募集開始時には、まだ出来上がっていなかったため、応募ページにはMOMO1号機の時のものを載せておりました。
今回は送らせていただいた、MOMO2号機バージョンについて少しご紹介します。
MOMO2号機のレーザークリスタルは、推力を失い落下して着地した瞬間を再現しました。よく見ると尾翼や機体から外れたエンジンも再現されています。
今回のMOMO3号機のレーザークリスタルも趣向を凝らす予定です。
お楽しみに!
次回の活動報告は、最新の出来事、状況に加え、MOMO2号機の打上げから、MOMO3号機の開発スタートまでのレポートもお届けする予定です。