
私達はクビアカツヤカミキリが日本に入ってきて、桜などを食い荒らす特定外来生物だと樹木医から聞き、2020年頃から毎月巡視を続けてきました。
特に進入してくるだろうと思われるエリア、吉野神宮や下千本駐車場などを重点的に見回り異常がないか警戒してきました
というのは、クビアカツヤカミキリの飛距離は短いと聞いていたからです。麓まで来たとしても入り口で食い止めようと対策を取っていました。保勝会の桜守も頻繁に巡視してきたので、何もしてこなかったわけではないのです。
しかし、2025年10月最初に発見された場所は上千本エリアトイレ横の桜だったのです。写真のピンクのテープの桜です
「フラスが出ている桜がある、もしかしてクビアカツヤカミキリではないのか?」と観光客から役所に電話が入り、私達は不安な思いで現場に駆け付けました。そこで奈良県の職員さんから「これはクビアカツヤカミキリのフラスの可能性が高い」と言われたのでした。
大変ショックな出来事でした。
いきなり上千本エリアで?下千本・中千本を超えて?どうやってここまで来たのか?不思議でした
フラスが出ている穴を針でほじりましたが幼虫は見つからなかったので薬剤を注入して様子を見ることにしました
翌日、穴からクビアカツヤカミキリの幼虫が1匹だけ外に出ていたので捕殺しました。大きさは3㎝ほどです
その後、環境省から国立公園でクビアカツヤカミキリの被害が出たことが報道発表されました
後日、加賀谷悦子先生の視察の時に飛距離について尋ねたところ、雌が木から出てきてすぐに交尾した後、周辺のあちこちに産卵し、お腹が軽くなると大ジャンプし2~3キロ飛んでまた産卵をするということでした。
驚きました。
大ジャンプで2~3キロ、さらに風が強くてそれに乗った場合10キロほど飛ぶこともあるというのです。
ということで、上千本にいきなり飛んできたと理解しました。
となると、もう吉野山全体が警戒エリアだということなのです。
3万本もあるのに、私たちにどのようにして大切な桜を守ればいいのか、クビアカツヤカミキリは必ず入ってくるだろう、その時に1本でも多くの桜にリバイブを打っておきたい。そのように願っています。
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