
2025年11月末時点で被害者は220人を超え、死者は13人(「環境省 クマ類による人身被害」より)
負傷の多くは 顔・頭・前腕 に集中しており、従来装備では対応しきれないケースが目立っています。


開発当初は全身を覆う防護服を構想していましたが、現場から寄せられた声は 「早く必要」「リスクに応じて部位を選びたい」 というものでした。
そこで、外傷が最も多い3部位に絞り、開発期間を前倒し。シンプルな構造で防護性とコストの両立を図りました。
① SSP BEAR MASK(対熊防護マスク)
被害の9割を占めると言われる「顔面」を保護。
顔面(鼻・口・耳)から首(喉元、うなじ)までをすっぽりと覆い、初撃の爪による外傷を低減します。

ヘルメットを被ったままでも5秒で装着可能。防御姿勢時にも攻撃で脱げない様に接続部の面ファスナーは二重かぶせ構造としました。
② SSP BEAR ARM(対熊アームガード)

防御時の盾となる上腕・前腕をまるごと保護。
噛みつき・爪による殴打を低減し、攻撃から離脱するチャンスを広げます。

上腕と前腕の面ファスナーバンドを締めればすぐ現場で装着出来ます。
③ SSP BEAR VEST(対熊防護ベスト)

防刃ベストをベースに対熊用パネルを内蔵し胸・腹・背中から脇腹まで広範囲を保護。

レーザーカットされたMOLLEプラットフォームを全面に持つため、熊スプレーやポーチ類も好きな場所に装着できます。
市の防護用品は、多くが「人対人の暴力」や「作業事故」を想定しており、熊特有の攻撃 = クマ外傷 に対応するには不十分です。
▶︎ 防刃ベストだけでは顔・頸部・前腕が無防備
▶︎ 耐衝撃プロテクターでは爪・牙を止められない
▶︎ 爪、叩打、引き裂きが同時に起こる複合外力を想定していない
熊攻撃に対する専用防具は、国内外でもほとんど存在していません。
クマ外傷に対応する防具の開発のため、まずは攻撃頻度と優先防護部位を分析しました。


次に熊の攻撃を低減できる防護パネルの構造について、有用性の思案を重ねました。
熊の攻撃は、鋭い爪+叩打+引き裂き が複合して発生します。
そこでSSPで採用している強力な刃物刺突にも対応する防刃パネルをベース素材とし「鋭的外傷(裂刺傷)」を最優先に低減し、大量出血や感染症・後遺症を低減する事を主目的に設計。
また最低限の鈍的外傷(打撃)からも守れるよう、クッション層を追加した3層構造としました。

1)炭素強化樹脂層:爪・牙などの刺突を硬質層で止める
2)アラミド繊維層:衝撃を分散し、硬質層の保持を行う
3)クッション層:叩打の衝撃を吸収し、骨折などの鈍的外傷を軽減する

熊の攻撃に対する防護装備の明確な基準は存在しません。SSPは独自のアプローチで、社内テストと現場テスト(実際に熊に攻撃してもらう)を並行して進めています
※ 現在も継続的にデータを採取しています

▼(動画)例えばパネル硬質部は、実際のツキノワグマの爪を用いて、爪が削れる硬さを持つ事を検証しました。
▼(動画)刺突・多方向衝撃などを検証。熊の爪に見立てた金属の爪による殴打テストです。その後、一般的な刃物による強度テストも行っています。

実際の熊による爪や牙の攻撃の検証も進めています。
11月より現場(長野県、北海道)の猟師様のご協力のもと、データ採取を進めています。
冬季で熊の活動が鈍ってきたこともあり、決定的なデータは現状取れていませんが、有用なデータが取得できればプロジェクト期間中でも随時公開していきます。

▼(動画)ツキノワグマによる実践テスト(防護素材に損傷無し)2025.12.04

社内では複数の手法による検証を行っていますが、実際の熊による攻撃事例に基づく実践データは現時点では十分とは言えません。
社内テストの結果から、切創・刺創など外傷リスクの低減には一定の効果があると判断していますが、被害を完全に防ぐ、あるいは100%の防御効果を保証するものではありません。
本製品は、熊鈴やスプレー、行動管理など他の熊被害対策と併用する「総合的な対策の一要素」としての使用を前提に開発しています。

① SSP BEAR MASK:製品サイズ、重量、素材


※ 商品はサンプル段階のため、今後の改良等によりサイズ、重量、カラーなどが若干変更となる可能性がございます。
② SSP BEAR ARM:製品サイズ、重量、素材


※ 商品はサンプル品のため、改良等によりサイズ、重量、カラーなどが若干変更となる可能性がございます。
③ SSP BEAR VEST:製品サイズ、重量、素材


※ 商品はサンプル品のため、改良等によりサイズ、重量、カラーなどが若干変更となる可能性がございます。

▼ BEAR MASKの表面は面ファスナー(ループ側)なので、所属団体のワッペンなど貼り付け可能

▼ BEAR ARMの表面は面ファスナー(ループ側)なので、所属団体のワッペンなど貼り付け可能
▼ BEAR VESTの上部面は面ファスナー(ループ側)なので、所属団体のワッペンなど貼り付け可能
▼ BEAR VESTはレーザーカットされたMOLLEプラットフォームを全面に持ち、熊スプレーやポーチ類も好きな場所に装着できます。

Q. 単体でも使用できますか。
A. はい。MASK/ARM/VESTはいずれも単体で使用可能です。作業内容や想定リスクに応じて組み合わせて着用でき、必要な場所へ必要な装備を配置できる柔軟な運用が可能です。
Q. 熊の爪や牙に対して本当に効果がありますか。
A. 状況によるため、決して過信しないでください。本製品の開発にあたり一定の社内試験データや知見はありますが、熊による実践攻撃データはまだ十分とは言えません。本製品は熊の攻撃を完全に防ぐものではなく、また従来の熊対策用品(熊スプレーなど)に置き換わるものではありません。あくまで「攻撃を受けてしまった場合に外傷リスクを低減する」ための装備です。被害をゼロにすることはできませんが、重篤な外傷を避け、致命傷や後遺症を低減することを目的としています。
Q:保証期間はありますか?
A:1年間の保証期間を設けています。通常使用における破損については、購入から1年以内であれば無償で交換いたします。保証をご利用いただくため、商品到着後にSSP公式サイトでユーザー登録をお願いいたします。登録方法はリターン商品に同梱の案内をご確認ください。
Q:使用期限はありますか?
A:防護パネルの耐用期間は約5年です。内部に使用されている防護素材(アラミド繊維)は経年劣化しますので、5年を目安に交換を推奨いたします。
Q:お手入れ方法を教えてください。
A:マスク、ベストはキャリア(外衣)を取り外して洗濯が可能です。洗濯の際は、必ず防護パネルを取り外してください。アームガードは構造上、防護パネルの取り外しができないため、拭き上げによるメンテナンスをお勧め致します。どうしても洗濯が必要な場合はぬるま湯につけて優しく手洗いください。
Q:プロジェクト後に、防護パネル、キャリア(外衣)などパーツのみを単品で購入することは可能ですか?
A:可能です。付属の連絡先からお気軽にお問い合わせください。
「この防刃ジャケットは熊対策に使えますか?」
2025年10月、私たちは刃物犯罪から身を守るための「SSPジャケット」を世に送り出しました。人の脅威に向き合う装備として培った防護設計は、この一言から、予想もしなかった方向へ繋がります。

当初はSSPジャケットをベースとした「全身を守る熊対策防護服」をイメージしていました。
しかし開発を開始し、インフラ事業者など、熊と遭遇するリスクを日常的に抱える業務現場へのヒアリング結果から聞こえてきたのは、「今この状況で使える装備が欲しい」「現場の状況に応じて身につけるものを選びたい」という、切迫した声でした。
そこで、着心地やデザイン性を高めた全身防護モデルは次回作として保留し、まずは“今すぐ必要とされている装備”をシンプルに形にすることを優先しました。

被害データをもとに、重篤な外傷が集中する顔・頭部・前腕・体幹に防護を絞り、用途に応じて組み合わせられる3種構成へ。
必要な装備を、必要な場所へ。
業務現場のみなさまの声に背中を押されて生まれた、業務現場優先の熊対策防護ギアが誕生しました。

2025年12月:プロジェクト開始
2026年1月:プロジェクト終了
2026年4月〜:リターン配送


SSPは株式会社SYCOが運営する防刃装備品ブランドです。日常に自然に溶け込む新しい防刃装備品を提供し、誰もが突然の脅威から自分や大切な人を守れる未来を目指しています。
従来の防刃ベストは性能が分かりにくく、不自然なデザインや重さが日常的な使用を妨げていました。また、一般の方が防刃素材の性能を正しく判断できず、誤った選択をする問題も起きています。
SSPはこうした課題に向き合い、ユーザーが必要とする防御スペックを確保しつつ、軽量で着心地が良く、普段着感覚で使える防刃ウェアを開発しています。
さらに、製品提供だけでなく、暴力から身を守るために必要な知識や具体的な行動を広める活動にも力を入れています。
私たちはユーザーの声を活かし、自分や大切な人を守る意識を持つ人を一人でも多く増やす。
そんなブランドでありたいと思っています。
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プロジェクト情報
・SPPオリジナル商品
・実行者によるサポート:SPPカスタマーサポート
・プロジェクト実行者(国) :日本
・ 製造者(国) :中国
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