
ご支援をお願いする理由
今日はなぜ皆さんにクラファンでのご支援をお願いしているのか、その本質と意味、そして皆さんのご支援がどのように未来を明るくするのかについてお伝えします。
挑戦的なワードも含まれますが、とても大切な、本気の想いです。
バレエの世界にも色々ありますが、日本人の私たちはまず日本のバレエ界に触れ合う事になります。
日本のバレエとはなんでしょうか。
以下のような特徴を挙げたいと思います。
・観る人も、習う人も多い
・ダンサーのテクニックレベルがとても高い
・ダンサーの意識が高い
・世界中から素晴らしい公演が集まる
・習い事として浸透している
・質の高いものと、そうでないものの差が大きい
・踊るだけで食べれるのはごく少数
・需要と供給のバランスが悪い
・搾取の構造が当たり前
・全体としてバラバラ
等が挙げられます。
実際に世界中で仕事を探し回った経験のある私からすると、
「日本人の働いて居ない劇場はない」と言い切れるほどどこの劇場でも、しかもその多くがソリスト以上として活躍されています。
つまり現代のバレエ界において日本人は欠かせない、非常に優秀な存在なのです。
ではなぜ国内ではなかなか理想的な循環が起きないのか。それはまだ日本に「文化」としてバレエが根付いていないからだと考えて居ます。
「文化」とはなんでしょうか。耳障りの良い言葉で片付けようと聞こえるかも知れませんし、抽象的な言葉ではぐらかしているように感じる方もいらっしゃると思います。
掘り下げます。
例えば、相撲は日本の伝統文化ですね。国からのバックアップがあり、テレビやインターネット放送があり、巡業など地道に人々と触れ合う機会があり、本場所だけでも年間90回。ニュースでも必ず取り上げられ、公演でパパと相撲ごっこをする子供さんもいると思います。
野球も日本の文化ですね。学校に野球部があり、体育でも休み時間でも触れ合う事は多いですし、テレビ放送、スターの誕生、国際大会・・・日常のあらゆる場面で見かけることと思います。また世界に誇る最近の文化といえば、
アニメや漫画は外せません。国際的な評価の高さは日本にいると体感できないかも知れませんが、たくさんの国で物凄く浸透し、愛されていること、そこから日本に興味を持ち日本に憧れる方が大変多いこと、またオープニングとエンディングの音楽が各国のトップチャートを占めるなど、言葉がわからなくても確実に人々の心に突き刺さっており、その絶対数の多さに心から衝撃を覚えました。
つまり文化になるに、はその国の独自性を持ちつつ、広くそして深く浸透する事が必要不可欠です。日本のバレエも、習い事として普及している側面はありますが、まだ好循環を生んでいる日本の文化とは言えません。
ではアニメや相撲とバレエの違いはなんでしょうか。
細かい要因もあると思いますが、私はまず第一にに
「良いものが足りて居ない」事だと思います。
どんなに辺境のお寿司屋さんでも、本当に美味しければ、そしてそれを伝えていく努力をすればやがて広まっていく事でしょう。
しかし、それほどでもないクオリティのお寿司屋さんをいくつ乱立させても、人々はそれほど愛さず、客足は遠のき、廃れるか、どこかを犠牲にする構造を取るしかなくなります。
昨年の「最後のワシリーエフ」公演は私達と皆さん、そしてワシリーエフそれぞれが全力で
「感謝」
を伝えようと真っ直ぐに走り切った結果起こった奇跡であり、
あの猛烈な大歓声は非常に純度の高い感動を象徴するものとなりました。
そしてその「声」が世界に届き、ワシリーエフの心を動かし、更に多くの関係者の心も動かしました。
改めてお礼申し上げます。
具体的に周辺で何が変わったのでしょう。1番大きいのは「人」が集まってくれた事です。
そしてあの公演が純度の高いものであった事が原因で、集まってくれた人は利害関係を求めない、ビジネスの部分ではない強い繋がりを持つ事が出来ています。
現にこの10年余りで様々な現役ダンサーや、元ダンサーが、現状を変えようとそれぞれの方向で試行錯誤を重ねて来ていました。
私もその1人で、5年間、ワークショップで東京や地方都市を巡り、沢山の人々と触れ合って心を通じ合わせて来ました。
しかしそのそれぞれのかけがえのない動きも、単独では限界があり、大きな変化を生み出すのはとても難しいのは明白でした。
そこに最強生物「イワン・ワシリーエフ」という強烈なタレントが加わり、彼に私たちの想いが伝わり、これまで各方面で別々に動いていた力が集まり、大きなうねりを生み出しているのが、今まさにこの瞬間の状態です。
僭越ながら、私達のプロジェクトの理念を中心に据えてチームとして活動する事ができている今、このお話を皆さんと共有する必要があります。
「赤字になっても、ロシアだからと逆風があっても、何があっても絶対にその時提供できる一番いいものを、心を込めてお届けする。」
これが私達のプロジェクトの根幹部分です。
良いものでなければ人は感動せず、心が繋がらなければ芸術である意味がない。いつの時代も国やあらゆる壁を超えて人々の心を繋ぎ、癒してきたのが芸術であり、それに携わるものとして、これまで繋いで来てくださった先輩たちからのタスキをまた次へ繋ぐために妥協は絶対に出来ません。
そして赤字になっても、という想いは聞こえが良くても、実際そのまま突っ走るとそのしわ寄せが結果として私だけではなく、ダンサーやお客様にも波及することとなり、そうなれば持続可能性は絶たれます。
この綺麗事で流されがちな「穴」の部分をしっかりとカバーできる道筋も今は日々のミーティングで立てる事が出来ています。
お金儲けが第1なのではなく、お金が回らなければこれまでの構造に結果として戻ってしまう。理想を掲げ、良い公演を行なっても誰かの犠牲の上に成り立つならそれは持続しない。
これらの思いから、この点についても目を逸らす事なく取り組んでいます。その為には、やはり
「質」がなにより大切です。
今年も、今お届けできる最高の内容を準備しています。手前味噌になりますが、このガラ公演には今や世界中で誰もが知るようなダンサーや日本人の国際的スターなどが参加してくださいますし、世界初演のバレエを創り上げるという事は、まったく違う次元のプロジェクトになります。
そこにもボリショイ劇場やノヴォシビルスク劇場、そして谷桃子バレエ団のご協力があり、素晴らしいキャストが名を連ねます。
なにより音楽はかのQueenです。普遍的芸術の象徴とも言える音楽の世界。オルタナティブロック、とも称されるクラシックとロックの融合を果たし、あらゆる垣根を超えて今なお愛されるQueen。
そしてこれら全ての中心にて、ドスンとまさに横綱のように腰を据えて、全てを受け止める事が出来る存在。それがイワン・ワシリーエフです。
国も、状況も、時代も、常識も、全てを凌駕してまとめ上げる事が出来るまさに「怪獣」です。
このプロジェクトにご支援いただく事で、この意義のある公演を存分に楽しんで頂けるのは勿論のこと、私たちが皆さんに興奮をお届けできれば、またあの大歓声、そしてそれを超える大歓声が響き渡ると信じています。
その声は想像もしなかった未来の扉を開いてくれます。
これは絵空事ではなく、もう既にいくつかの可能性が浮上しており、その中には、これまでのバレエの常識を覆すものも含まれます。
ワシリーエフがバリバリ踊れている今の状態も、正直なところいつまで続くのかわかりません。あと3年はないでしょう。だからこそこのプロジェクトは急成長を遂げており、ここでブレることなく、感謝と本質を忘れずに走り切る必要があります。
そうすれば更に多くの方に純度の高い感動を届ける事が出来て、そこにまた人が集まり、同じビジョンを持つ協力者と共に更に力強く進んでいく事ができます。
そうしてその波がムーブメントとなった時、そのコンテンツ、その声が文化として根付いて行くことになります。
私の働くノヴォシビルスク劇場では年間250回のバレエ公演があり、人々はバレエのことを知らなくても、単純に美しい音楽や身体の動き、バレエダンサーという、伝統文化を身体一つで受け継いでいく存在を楽しんでいます。
こういった文化に近づく為には、教育レベルで整備していく必要は勿論ですが、その前にまず私たちのように、「変えなくては」と思っている人々が協力する必要があります。
バラバラに動くのではなく、一緒に「本物」を届けていく。
その先に教育体制の確立や一本化が見えてくると思います。
はっきり申し上げると、日本の環境を考えればメソッドの統一はほぼ不可能だと考えますが、何が良くて、何が違うのか。この違いを多くの人が理解する事は可能だと考えます。
また、沢山のお教室があることは悪いことではなく、そこに正しい情報があれば、それは日本独自の色として、皆さんが楽しめるバレエとしての文化になり得ると思います。生真面目で勤勉な日本人の国民性を考えれば、正しい文化・芸術としてのバレエが理解された時、必ずどこの国よりも厳格にそれを守り、継承していく事になるでしょう。
ですからまずは私たちが一つになる事が大切なのです。
是非劇場にお越しください。
沢山の皆さんに来ていただく必要があります。内容は私達が、誠心誠意吟味してお届けします。
全5公演、三日間に渡り大歓声に包まれた時、その先の未来は想像を超えて動き出します。
是非一緒に変えていきましょう。
どうぞ宜しくお願い致します。
最後まで読んでいただいたことに感謝致します。
福田 昂平



