
皆さま、こんばんは。
本日、大阪での展示がスタートしました。
平日でありながら、思ったより沢山の方々にお越しいただけて嬉しく思います。
今日は、少しポエム風に旅と年齢についての考えを載せます。
「旅と年齢」
人間は、何歳でも旅ができる。
10代でも、80代でも。
新たな土地に出向き、新たなるものと出会うこと。
いや、小学生が自転車で夕日に向かって走るのも、
美術館で、絵の筆の使いに作家の心を感じるのも、
もうそれは、旅なのかもしれない。
ただ、人生の方向性を決めてしまうような「大きな旅」ができる年齢は、限られているようにも思う。
ここでは、それを仮に「26歳〜」と置く。
大学を卒業し社会に出てから3〜4年。
社会の思い通りにならなさや、自らの至らなさ、不完全燃焼感を感じ、次なる道を考え始める頃だろう。
高卒など、もう少し早く社会に出ていたとしても、キャリアに一度区切りをつけたい時期だと思う。
それまでだいぶ先だと思っていた「30歳」というのが、だんだんと近づいてきて、リアルに自分の人生の意味を問い始める頃かもしれない。
「若いけど、若すぎない」
そんな年齢だ。
色々なものに縛られ始め、ただ、まだ思いきれば全てを切り離せる。そんな歳でもある。
沢木耕太郎さんが「深夜特急」の旅に出たのが26歳。
星野道夫さんがアラスカに移り住んだのが26歳。
一方はユーラシア大陸を横断し、放浪の趣を書いた。一方は北の大地に根を張り、自然と時間を見つめた。旅の形は全く違う。それでも二人とも、この年齢に大きく動いた。
多くの偉大な作家たちが、この頃に人生の岐路に立っている。
そこでの道の選択や出会いが、有意義な30代の土台を作り、その後の人生へも繋がっている。
10代や20代前半でも、世界を旅することはできる。バイトでもなんでもして飛び出していけば、無数の「体験」が待っていることだろう。
むしろ若い頃は、旅をしまくった方がいいと思っている。
ただ、「体験」を「経験」に落とし込むには、ある程度の成熟が必要だ。
刺激として受け取るのではなく、自分の中に統合していく力。世の不条理や虚無も知ったうえで、それでも外の世界へ光を求めて歩き出す。出会いの一つ一つを咀嚼し、人生を問うくらいには、歳を重ねている。
それが26歳だと思う。
と、ここまで色々書いたけど、
正直、年齢論はあまり意味が無いとは思う。笑
人や環境によって、違いすぎるから。
もっと若いうちの旅や、歳を重ねてからの旅が、人生に強く影響を与えることも多々あるだろう。
でも、ある種、こんなふうに自分に言い聞かせることで、自分を鼓舞している。
僕はそんな大それた人間ではないので、偉大な作家たちのようには生きられないけれど、自身の人生の固有性や表現の方向性を探して、この年齢で旅に出る。
いつか、振り返ったとき、これがどんな意味を持つのか。それが楽しみである。





