今回の山行は、昨年11月の挑戦で標高3500m付近まで到達できたという自負を持って臨んだ、2度目の厳冬期富士山への挑戦であった。しかし、その自負が「慢心」に繋がっていたことを痛感する結果となった。徹底した「再現性」へのこだわりアコンカグア等のさらなる高所を見据え、今回は単なる登頂ではなく、過酷な環境下でいかに安定したパフォーマンスを出せるか、すなわち「再現性」をテーマに掲げた。設営時間の短縮と効率化今回から新しく共同テントを揃えたため、実戦での設営検証を必須事項としていた。結論から言えば、設営に1時間以上を要してしまった。この結果を踏まえて、本番のアコンカグアでは45分〜1時間以内での完了を絶対的な目標に据えた。氷点下で指先が凍える中、いかに無駄な動きを削ぎ落とし、迅速に拠点を構築するかに注力したい。高所仕様のルーティン再現アタック前の食事メニューや装備の最終パッキングに至るまで、長期山行に耐えうる「型」を再現。標高が上がっても思考停止に陥らないための準備を徹底した。挑戦の結果と次への誓い結果としては、標高2000m付近で断念。前回の記録を大きく下回る地点での撤退となった。今回の学び:慢心との向き合い11月に3500mまで到達できたという経験が、どこかで判断を鈍らせていた。山は常に表情を変えるものであり、過去の成功は現在の安全を何ら保証しない。この事実を改めて胸に刻んだ。目標としていた設営時間の短縮や準備の効率化については、実践の中で確かな手応えを得ることができた。この「再現性の向上」は、決して無駄にはならない。今回の悔しさを、慢心を捨てた真の強さに変え、アコンカグアへの確かなステップとして繋げていく。
厳冬期富士山 登頂再挑戦と「慢心」への気づき
2026/03/25 19:02





