世界無形文化遺産手漉き和紙技術に必須の
原料トロロアオイが今、危機的な状況!

こんにちは。わしのねりプロジェクトの川口です。
私たちは、2021年から農家・職人・消費者がつながり、和紙の原料である“トロロアオイ(ねり)”を育てる「わしのねり」プロジェクトを進めています。


手漉き和紙技術は世界無形文化遺産に登録されており、その登録条件にトロロアオイを原料として使用するとされています。
しかし、和紙づくりに不可欠なトロロアオイの生産農家は全国的に減少しており、全国の産地の注文量を出荷できていない状況があります。
このままでは、日本が世界に誇る手漉き和紙の技術が、途絶えてしまうかもしれません。
私自身、和紙に出会ったことで、その魅力に深く惹かれました。
書いた文字が美しく浮かび上がり、感性が豊かになる感覚を、もっと多くの人に知ってもらいたいと思い、市松罫の和紙ノートを開発し、パリでも販売してきました。
そんななか、和紙を学ぶなかで、原料であるトロロアオイの生産危機という現実に直面しました。
2021年のプロジェクト開始以来、全国341名の方々とともにトロロアオイの栽培に取り組み、出荷を実現してきました。
プロジェクトを進める中で、「家庭でも栽培できるマニュアルづくり」「病気対策」「食に使用できる栽培方法」「連作障害対策」「品質向上の種づくり」を進めてきました。
ひとつひとつ課題をクリアしてきたのですが、近年の高温気象、雨不足により、また一気に栽培量が減少し、手間がかかりすぎるという理由で、トロロアオイ農家さんが減ってしまいました。
そんななかでも今年89歳になるトロロアオイ生産組合会長 黒沢さんは、和紙の産地が元気になればと自身の畑の栽培はもちろん、他の農家さんの畑まで見て回り、各和紙産地との調整など日々尽力されています。
農家さんにとっては栽培が難しく、手間がかかる割に買取価格が見合わない状況です。
黒沢さんの想い描いている食品化による単価アップに尽力できないか、
その課題を解決するために、いよいよ本格的に和紙に使う根以外を食品化することが見えてきました。
職人さんにとっては手漉き和紙市場が縮小しているなかで、手漉き和紙技術ユネスコ世界無形文化遺産登録10周年を記念して京都・高山寺協力のもと制作した『手漉き和紙新絵巻「鳥獣戯画~手漉き和紙ができるまで~」』の展示会を全国の産地で開催することで、鳥獣戯画を通して手漉き和紙・トロロアオイに興味を持っていただくことができてきています。やっとオーガニックビレッジ小川町らしい、無農薬の和紙を作ることもできました。
トロロアオイの生産は本当に難しいですが、農家さん、職人さん、消費者と情報共有し、循環型社会を形成し、和紙業界の問題をひとつひとつ丁寧に解決して、和紙を後世に残せたらと活動しています。
世界的に有名な美術品の修繕にも使われ、薄くて丈夫で保存性が高いことで世界的に知られている日本の和紙ですが、この薄くて丈夫な和紙を作るには、原料となる『ねり(トロロアオイ)』が必要不可欠です。
手漉き和紙は、水のなかに楮などの植物の繊維を拡散させて漉くことで繊維同士を絡ませて紙にしていきます。
しかし、水よりも重い繊維は、水だけで漉くと水中で拡散させてもすぐに沈殿してしまいます。
水が抜ける速度が早すぎるため繊維が均等になりません。
そこでトロロアオイの根を叩いて出てくる『ねり』を使います。
『ねり』が水中で繊維をコーティングし、均等に分散して浮遊させます。

『ねり』の助けによって簀(す)の上に繊維を長く留め、簀桁(すけた)を揺することで繊維をより一層絡ませることができ、世界でも評価される薄くて強い紙ができあがるのです。
この重要な役割を担う『ねり(トロロアオイ)』は、全国的に生産者が減少しています。
また、この2年の異常気象により、生産量が不足している年が続いています。
トロロアオイが生産不足では、
和紙が漉けない=和紙が作れない=職人が食べていけない状況に。
私たちが目指しているのは、単なる商品開発ではありません。農家さんがトロロアオイを育て、職人さんがそれを使って和紙を漉き、その和紙が一般家庭や使い手の手に渡る。そして、その想いが農家さんに返っていく。人にも自然にも優しい、そうした循環型の関係を作ることです。
現在では、参加者自身で和紙の作品やトロロアオイを使った食品の開発などが進められており、メンバーみんなで創造する場となってきました。
実は、小川町は日本有機農業の発祥地とも言われ循環経済を実現してきた町です。
トロロアオイを育てること、和紙再興に向け、職人、農家、一般者が垣根を越え妄想し合い、メンバーそれぞれが道を見つけて歩み始めています。
トロロアオイを中心に、新たなクリエイティブ・サーキュレーション(創造循環)が形成されてきています。
ぜひ、わしのねりプロジェクトに参加いただき、トロロアオイを育てるとともに、色々な方と話をして道を見つけるきっかけにもしていただけたら幸いです。
一般の皆さんも一緒に育て、農家さんや職人さんとの交流を通じて、多くの方に参加いただき、農家さんや職人さんの励みにもなってきました。
この5年間でプランターや家庭菜園などでのトロロアオイの栽培方法について実験を繰り返してきました。
参加者に、土づくりから栽培方法に関するマニュアルと種をおおくりさせていただきます。
トロロアオイの出荷にはA・B・規格外とあり、だんだんA・Bランクの良質なトロロアオイを出荷できるようになってきました。特Aは、長さ30cm以上で太さが4cmを超えるものも出てきました。
1年目はA品はたった112本でしたが、5年目は900本の根を育てるまでになり出荷※いただきました。

※根は出荷いただきますが、できが悪かった根や茎、葉、夏に咲く花や蕾はご家庭で調理することができます。
わしのねりプロジェクトは、各家庭で育て、その根を送っていただくことで、トロロアオイ農家さんに寄贈し、手漉き和紙制作現場に回していただく仕組みです。

育てていただいた方にも和紙を使っていただくため、わしのねりプロジェクトで育てたトロロアオイで漉いたユネスコ登録の細川紙一筆箋や食品などを返礼品としてお送りさせていただくとともに、A・Bランクに入った方には、細川紙での感謝状をお送りさせていただいています。特Aの方は小川町のお野菜をお送りさせていただきます。
6年目を迎え、いよいよトロロアオイの食品がラインナップします!
これにより、やっと和紙と食品で、職人、農家さん、そして私たちと循環的な関係ができます。
とはいえ、トロロアオイの出荷量増!
この5年プロジェクトとしては出荷量を伸ばしてきています。
今年はトロロアオイ食品がラインナップするので、より一層頑張らないとです!
トロロアオイは以前は漢方や蕎麦、蒲鉾のつなぎにも使われてきました。
中国では、トロロアオイは全部余すこと無く漢方に使われていることもわかっています。

またトロロアオイの茎部分の乾燥粉末を栄養成分調査を行ったところ、タンパク質と食物繊維が豊富な結果が出ています。
昨年はじめて商品化したトロロアオイが増粘剤の代わりとなる万能ソースは好評につき再販を開始しています。

今期正式に、トロロアオイ農家さんから無農薬で育てたトロロアオイの茎の買取を開始し、トロロアオイの買取単価アップに貢献します。
これにより、多くの乾燥粉末を製造することができるようになりますので、機材の整備及び使用ルートの開拓を行っていきます。
使用方法については、今回参加いただくメンバーの希望者にトロロアオイの粉末をお配りし、メニュー開発を行い、メニューブックを作成したいと考えています。
ぜひ、トロロアオイを育てながら、食への活かし方を考えてみませんか。
粉末をお配りした方には、今回制作するトロロアオイレシピ集をお送りいたします。
昨年試行錯誤したトロロアオイアイスが商品に!
手漉き和紙鳥獣戯画展で開催した際に提供したアイスがカップアイスに。
混ぜるとトロロアオイの特徴であるトロミが!それもビーガンアイスで、しつこくなくさっぱりいただけます。
また、埼玉県の特産品うどんを商品化!

和紙再興!手漉き和紙鳥獣戯画展開催!神社とも新しい関係に!
また、世界遺産栂尾山 高山寺と共同制作した手漉き和紙鳥獣戯画絵巻の展示会を福岡八女市で開催し、手漉き和紙の素晴らしさを知って頂ける機会にしたいと考えています。
福岡県八女市で運営を一緒にしてみたい方、ぜひ!


今年から農家さんと参加者がつながれるアプリの開発いたしますので、楽しみにしていて下さい。
さあ、今期も頑張るぞ!
トロロアオイを育てていただくことで、農家さんや職人さんとつながる、創造型循環の関係がつながります。
物価高騰により、都心でも野菜の値段があがっています。
小川町の野菜は地元の方にも健康的な食生活を過ごしてほしいという想いが慣習としてあり、実際小川町まで野菜を購入に来る都心部の方もいます。
リターン品は農家さん、職人さん、プロジェクト参加者の意見やアイディアからカタチになったものをお届けします。
トロロアオイを育てながら、こんなことできたら面白いんじゃないという妄想や気づきを楽しんでいただけたら幸いです。

2026年3月下旬
〜6月上旬 わしのねり参加者募集・クラウドファンディング
2026年4月19日 わしのねり第六期開始説明会
2026年5月上旬 第1弾 種、マニュアル、粉末発送
2026年5月下旬 育て方説明会・ライブ配信
2026年5月下旬 第2弾 種、マニュアル、粉末発送
2026年6月上旬 種まき
希望者で農業体験会開催
〜 情報共有・ 月1寄合(リアル&ZOOM)
2026年6月6日・7日
手漉き和紙新絵巻「鳥獣戯画〜手漉き和紙ができるまで」展開催 in 福岡県八女市
2026年7、8月予定 トロロアオイ畑お手伝い会
2026年10月下旬 収穫体験イベント開催
2026年11月上旬 トロロアオイ収穫・品評会・出荷
紙漉き和紙職人さんにお渡し
2026年11月中旬 トロロアオイ乾燥・粉末化
2026年11月頃 小川町で和紙イベント・メニュー発表
2027年1〜2月 トロロアオイ加工食品・感謝状配布・レシピ集配布
目標金額:1,280,000円
・「わしのねり」プロジェクト運営 242,400円
家庭菜園用トロロアオイの育て方マニュアル作成印刷・配布作業※
収穫体験・情報交流会・品評会開催、SNS管理、アプリ開発
※和紙体験学習センター使用料
※粉末化・新商品開発
・支援者様へのリターン費 570,000円
※リターン品
※新商品開発費(リターン品)、粉末化
・トロロアオイレシピ集印刷 68,000円
・展示会開催告知運営 182,000円
・CAMPFIREへの手数料(17%+消費税) 217,600円

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
本プロジェクトはトロロアオイ生産組合会長黒沢さん、わしのねり参加メンバー、トロロアオイ生産組合、紙漉き職人さん、小川町役場、小川町の農家さん、小川町の飲食店さん、水上製本所、氷風穴の里保存会さん、全国の和紙の産地さん、神社さん、企画屋かざあなメンバーをはじめ、たくさんの方々に支えていただき、起ち上げて5年間プロジェクトを運営することができました。
立ち上げ時に10年プロジェクトになるだろうと話していましたが、折り返し6年目を迎えることができました。
年を重ねるごとに深く眠っていた課題が掘り起こされ、各関係者の理解が進み、いよいよ根本となる買取価格増額へ辿り着けた気がします。
ここまで続けて来られたのも、生産増にするぞ!和紙はいいものだぞ!という使命感もありますが、メンバー間、農家さん、職人さんと少し力を抜いた楽しむという創造的な関係を構築することで、ここまで進めることができたと思っています。
また、関わる方一人一人が異なる想いをもって活動できるフィールドがわしのねりにはあるのも長く続いている要因かもしれません。
全国の産地を巡って話を聞いていると、トロロアオイの重要性を再認識されてきており、また途絶えようとしている産地や新たに産地として誕生しているところを見ますと、消費者の和紙に対するニーズも変わってきていることを実感します。
時代は大きなうねりとともに、人々の価値観や古い体制の崩壊など目に見えて変わってきています。
わしのねりは6年目に突入し、農家さん、紙漉き職人さん、消費者がつながる伝統工芸のこれからの新モデルとなり、自然をとりこむ同化感覚を持つ日本だからできる持続可能な社会に向けて、関わる方のインスピレーションを刺激し合えるクリエイティブ・サーキュレーション(創造循環)といった新しい循環の仕組みづくりに向けて確実に歩んでいます。
ぜひ、一緒に楽しんで「ねり(トロロアオイ)」を育ててみませんか。和紙に触れてみませんか。
ご参加・ご支援のほど、どうぞよろしくお願いいたします










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