初めまして。株式会社山形よしだ桐箱店の代表取締役社長・近藤勇気と申します。
数多くあるプロジェクトの中から、当プロジェクトページをご覧いただき、誠にありがとうございます。

前身となる「有限会社よしだ」は、1930年に山形で生まれた桐箱工房です。
創業者・吉田長助から始まった手仕事は3代にわたり受け継がれ、95年の歴史を刻んできました。
しかし2025年6月、経営難により廃業を余儀なくされます。
その決断から、わずか4ヶ月後の10月。
新会社「株式会社山形よしだ桐箱店」として再スタートを切りました。
現在は私が代表を務め、3代目の職人・吉田長芳さんと共に、
伝統を未来へと繋ぐ新たな挑戦を始めています。
今回は廃業から再スタートを切るまでの物語と、
今挑んでいる「Kiribako Protect Project」への想いをお伝えさせてください。
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当社の桐箱は、米沢織物や山形鋳物、さくらんぼなど、山形を代表する工芸品や農産物を贈答品として納めるための器として、長く信頼を寄せていただいてきました。
3代目の吉田長芳さんが事業を継承してからは、単なる伝統の継承に留まらず、桐の米びつや桐のブレッドケースなど、現代の生活に馴染む製品開発にもチャレンジ。
2015年に製造を手掛けた製品がグッドデザイン賞を受賞、2019年には「にっぽんの宝物JAPANグランプリ」工芸・雑貨部門でグランプリを獲得。さらに2022年には、山形市の伝統工芸産業への貢献が認められ、「山形市伝統的工芸品産業技術功労者褒賞」を受賞しました。
しかし、現実は厳しいものでした。
贈答文化の衰退に加え、近年の気候変動による農作物の不作が追い打ちをかけ、桐箱の需要は激減。かつて十数軒あった山形県内の桐箱工房は次々と姿を消し、気づけば当社は「山形唯一の桐箱工房」となっていました。
何より深刻だったのは人手不足です。
後継者となる若い人材はなかなか現れず、現場から経営まで一人で工房を切り盛りする吉田さんの体力も限界に近づいていました。こうした複数の要因が重なり、2025年6月、有限会社よしだは95年の歴史に幕を下ろす決断をしたのです。
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私と「有限会社よしだ」との出会いは、2025年。私は現在、「山形よしだ桐箱店」の代表を務める傍ら、伝統工芸や手仕事の課題解決事業を展開する「株式会社ニッポン手仕事図鑑」(※)にも所属しています。
両者を結びつけたのは、同社が主催する「後継者インターンシップ」でした。職人の採用を目的としたこの事業に、有限会社よしだが参加してくださったことが、吉田さんとの出会いのきっかけとなったのです。
そこで吉田さんの技術はもちろん、伝統を守りつつ、時代に合わせた商品を提案すべく挑戦を続ける前向きな姿勢に惹かれました。また、納品の際にはお客様から笑顔で声をかけられ、時にはお土産をもらっている吉田さんの姿を見て、この工房が、吉田さんが地域にとってどれほど大切な存在であるかを実感していました。
だからこそ廃業の連絡を受けた瞬間、一つの想いが込み上げました。
「山形の桐箱の灯を、ここで絶やすわけにはいかない」
95年培われた技術と、地域に愛される工房を失うことは、日本の伝統工芸全体にとっても大きな損失です。そこで2025年10月、ニッポン手仕事図鑑の全面サポートのもと、新会社「株式会社山形よしだ桐箱店」を設立しました。
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新会社設立後、最初に立ち上げたのが「Kiribako Protect Project」です。
日本最高峰のクラフトマンシップと、
各界のプロフェッショナルが手を組んだ共同制作プロジェクトです。
プロジェクトの背景にあったのは、「桐箱の優れた機能を活かして、日本を代表するような手仕事や製品を守る箱を作ることはできないだろうか?」という問いでした。
この問いを胸に、各界のプロフェッショナルと対話を重ねました。そうして各界のプロフェッショナルの知見や「本当に欲しかった収納箱」の理想と、当社の技術を掛け合わせることで、これまでにない新しい桐箱が誕生しました。
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クラウドファンディングを通じて
今回の挑戦には、二つの大きな目的があります。
桐箱は、調湿性、防虫効果、気密性など、大切なものを守るために必要な機能を兼ね備えています。日本でも、古くから最も大事なものを仕舞う箱として重宝されてきました。

しかし現代では、プラスチックケースやダンボール、ビニール包装など、様々な素材の箱が登場しています。そんな安価で手軽な容器があふれる今だからこそ、「Kiribako Protect Project」を通じて、桐という天然素材だけが持つ機能性や使い心地の良さを、改めて発信したいと考えています。
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新会社として再スタートしたものの、職人は依然として1人のままです。一人前の桐箱職人を目指すには、最低でも3年という歳月が必要なため、ハードルが高いと感じる方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、このプロジェクトを通じて桐箱の認知度が向上し、その可能性に共感する方が増えれば、この道を志す若者も現れると考えています。
私たちが目指すのは、単なる「人手の確保」ではなく、山形桐箱という文化を、次世代へ繋ぐ「チーム」を作ることです。
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今回のリターンには、「Kiribako Protect Project」から生まれた4つの新商品をラインナップしました。
それぞれの特徴をご紹介します。

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至高のシューズボックスは『世界中の直せないと言われた靴』が集まる日本最高峰の靴屋であり、靴の修理を「思い出の修復」と捉えるハドソン靴店二代目・村上塁氏とのタッグで生まれた商品です。
プロと職人が知識と経験を詰め込んだ本気、そして至高のシューズボックスここに誕生です。コンセプトは「靴好きの、靴好きによる、靴好きのための一箱」。
革靴のカビやスニーカーの加水分解は、靴にとって最大の敵です。桐の気密性と調湿作用は、これらから靴を守り、最適なコンディションを維持します。

左上(ローカット・縦型)、左下(ハイカット・縦型)、左上(ローカット・横型)、左下(ハイカット・横型)
靴を愛する人にとって、大切なコレクションを眺める時間は至福のひととき。
ディスプレイとしても楽しめるよう、アクリルを採用しています。「縦型(正面向き)」と「横型(側面向き)」の2タイプ、さらに靴のタイプから「ローカット」と「ハイカット」の2タイプ、全4タイプから選択可能です。
革靴は正面から、スニーカーは側面から愛でたいという、本当の靴好きの声を反映しました。
大切なスニーカーを愛でつつ、桐で守ることができます。

大量の靴を持っている人もご安心を。スタッキングしても取り出しやすい引き出しタイプの設計にしています。スタッキングは全4タイプ、どの組み合わせでも可能です。
サイズ:
①ローカット(縦型・正面向き):W425×D300×H180(mm・外寸)、W370×D260×H140(mm・内寸)
②ローカット(横型・側面向き):W425×D300×H180(mm・外寸)、W385×D245×H140(mm・内寸)
③ハイカット(縦型・正面向き):W425×D300×H260(mm・外寸)、W370×D260×H220(mm・内寸)
④ハイカット(縦型・正面向き):W425×D300×H260(mm・外寸)、W385×D245×H220(mm・内寸)
材質:桐、アクリル


【ハドソン靴店(村上塁)】
1961年、横浜で創業。「世界中の直せないと言われた靴」が最後に辿り着く場所として、日本屈指の技術力を誇る靴修理の聖地です。二代目の村上塁氏は、「靴の修理は思い出の修復」という新年のもと、一足一足の背景にある物語までをも守り抜く手仕事に定評があります。その卓越した審美眼と誠実な姿勢は、全国の靴愛好家や各界のプロから、絶大な信頼を寄せられています。
HP:https://www.hudsonkutsuten.com/
Instagram:https://www.instagram.com/hudsonkutsuten/
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レコード制作やDJプレイを「至高の手仕事」と捉えるF'lmore recordとの共同開発により誕生しました。レコードは非常にカビやすい媒体です。湿度の変化に敏感で、一度カビが生えれば、その音質はなかなか元に戻りません。
桐の気密性と調湿効果が、レコードの大敵である湿気やカビから大切なコレクションを末永く守り、大切な音楽を次世代へ引き継ぎます。



大切なレコードを全て箱の中にしまい込むのではなく、お気に入りの一枚を入れ物の「顔」として飾れるデザインに。レコードを保護しながら、部屋を彩るインテリアとしても楽しめます。

左(LP用)、右(EP用)
軽量な桐の特性により、重量のあるレコードを大量に収めても持ち運びがしやすい設計になっています。
LP用とEP用の2サイズを展開しています。
サイズ:LP用 W370×D295×H360(mm・外寸)/約60枚収納可能
W340×D265×H340(mm・内寸)
EP用 W224×D224×H215(mm・外寸)/約70枚収納可能
W200×D200×H200(mm・内寸)
材質:桐


【F'lmore record(フィルモアレコード)】
レコード制作やDJプレイを「至高の手仕事」と捉え、60~70sサイケデリックやアシッド・フォークを中心に扱うレコードWEBショップ。当時のオリジナル盤だからこそ宿る本物の魅力を大切にし、アナログ音楽の深い魅力を多角的に発信し続けています。
HP:http://www.f-lmore.com/
Instagram:https://www.instagram.com/flmore_record/
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全国農林水産大臣賞の受賞歴を持つ澤田食品と、ふりかけマニア・みつまね氏との共同開発から生まれました。
最高の状態でふりかけを楽しめるように、桐本来の調湿性に加え、気密性を高める「内蓋」を設けることで、ふりかけの風味を損なう乾燥を防ぎ、開けたての鮮度と香りを長く保ちます。

桐箱を逆さに保管するため、「いか昆布」の焼印は逆さに押されています。ふりかけ好きを長年悩ませてきた「具材の偏り」という問題。「逆さに保管する」という独自のスタイルにより、中身の偏りを防ぎ、いつでも均一な状態でおいしくいただけます。
また、桐箱自体を振っても中身が飛び出ない、安心な内蓋仕様で、毎日のふりかけLIFEをさらに楽しめます。


食卓で毎日使えるよう、利便性も意識。350mlの缶のサイズと同じサイズで冷蔵庫のドアポケットに収まるコンパクトな設計となっています。


今回、究極のふりかけボックスのセットとなるふりかけは、澤田食品さんの看板商品である「いか昆布」のプレミアムラインである『Premium いか昆布』。
澤田食品史上最も高級な生ふりかけとして、北海道産の真いかと太白とろろ、国産煎りごまなど、全て国産素材にこだわった究極のふりかけです。
究極のふりかけボックスとともに、お楽しみください!
サイズ:W80×D80×H130(mm・外寸)、W56×D56×H100(mm・内寸)
材質:桐


【澤田食品】
1961年、神戸で創業。全国農林水産大臣賞の受賞歴を誇る看板商品「いか昆布」をはじめ、素材本来の旨味を追求した「生ふりかけ」の第一人者。独自の製法で生み出される鮮度と豊かな風味は、既存のふりかけの概念を覆す至高の食体験を提供し続けています。伝統の味を守りつつ、常に最高の一杯を追い求める探究心と誠実なものづくりの姿勢は、全国の食通やふりかけ愛好家から絶大な信頼を寄せられています。
HP:https://www.sawada-food.co.jp/
X:https://x.com/sawadafood

【みつまね(ふりかけマニア)】
毎日欠かさずふりかけを愛食し、ふりかけに関するテレビ番組にも多数出演。メディア等を通じてその奥深い魅力を発信し続ける日本屈指のスペシャリスト。毎年行われる「ふりかけグランプリ」にも携わり、具材の偏りや鮮度の劣化といった愛好家ならではの課題を提示いただき、究極のふりかけボックスの開発に大きく貢献。
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最高級の眼鏡として知られるべっ甲眼鏡を扱う銀座鼈甲眼鏡との共同開発により生まれました。
べっ甲は、亀の甲羅という自然由来の素材です。そのため、非常にデリケートで、乾燥にも湿気にも敏感です。さらに、虫が寄りやすいという課題も抱えています。
このような課題に対して、天然の調湿・防虫効果という特性を持つ桐箱はべっ甲にぴったりの素材です。


内部には、べっ甲眼鏡に必須となる防虫剤を収納するためのスペースを設けた「中蓋」を採用。デリケートなべっ甲を、複合的に守る設計となっています。

中蓋を取ると、防虫剤を収納するスペースが出現。べっ甲眼鏡ではない、通常の眼鏡を入れる方も、メガネ拭きの収納場所として活用可能です。


素敵な眼鏡をしまい込むのはもったいない。そこで蓋に透明度の高いアクリルを用いることで、いつでも鑑賞できるディスプレイとしての機能を備えました。
サイズ:W187×D88×H80(mm・外寸)、W165×D65×H65(mm・内寸)
材質:桐、アクリル


【銀座鼈甲眼鏡(有限会社TRIPLE)】
有限会社TRIPLEが運営する本べっ甲と18金フレームを専門に扱うコンセプトショップ。銀座に店を構え、希少な天然素材である「べっ甲」を用いた最高級の眼鏡を提供しています。素材への深い愛情と、確かな審美眼で本物を追求するお客様との出会いを創出しています。
HP:https://www.opt3t.com/bekko.html
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スケジュール
【プロジェクト期間】
4月1日(水)〜5月17日(日)
【発送時期の目安】
2026年8月より順次発送
本プロジェクトの返礼品(リターン)は、先着順での製作・発送となります。記載させていただいた配送スケジュールは、あくまでプロジェクト公開時点の予定です。一つひとつ手仕事で仕上げるプロジェクトの特性上、お届けに遅れが生じる可能性がございます。万が一遅延が発生した場合には、活動報告にて随時状況をお伝えいたします。あらかじめご了承いただけますと幸いです。
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お手入れ方法
桐の特性を活かすため、基本は乾拭き、または固く絞った布でのお手入れを推奨しております。万が一、落ちにくい汚れが付着した際は、細目のサンドペーパーで優しく表面を整えていただくことで、長く清潔にお使いいただけます。
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資金の使い道
皆さまからいただいたご支援金は、まずはリターンとなる桐箱の制作費用として大切に活用させていただきます。そして、その先の「山形よしだ桐箱店」が、この先もずっと続いていくための未来の準備資金として、以下の内容に充てさせていただきます。
・リターンの制作・材料費
・「桐箱のある暮らし」を広める活動費(ポップアップ出店費用、展示会の設営費など)
・次世代の職人を育てるための準備費用(新しい職人の採用・育成にかかる経費など)
・CAMPFIRE手数料
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最後の前に
今回、お届けする製品は、すべてが記念すべきファーストロット(初回製作分)です。
各業界のプロと職人・吉田がお送りする、現時点の桐箱における最高到達地点です。
このプロジェクト以降、さらなる改良を重ね、製作工数や仕様の見直しにより、価格が上がることがあっても、これ以上下がることはありません。この挑戦の原点となる一箱を、お受け取りください。
ご理解のほど、よろしくお願いいたします。
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最後に

一度は幕を閉じた山形桐箱の歴史。 しかし今、私たちは「Kiribako Protect Project」を掲げ、山形県内唯一の桐箱工房として新たな歩みを始めています。再スタートした際に、ただの平らな木の板が、吉田さんの手により、桐の箱へと姿を変える。その技術にワクワクしました。
今回のプロジェクトでは、さらにこれまでにない各界とのプロフェッショナルとの出会いにより、桐箱の新しい価値を作り出すことができました。これは、私たちの再スタートそのものであり、山形の桐箱文化を未来へと繋ぐための、大切な一歩になると考えています。
このプロジェクトを通して、まずはこの工房で今も必死に守り抜かれている、職人の手仕事を知ってほしい。そして山形の桐箱がおもしろいと感じてくれた若い世代の中から、「職人になりたい!」と名乗りを上げてくれる人いたら、これほど嬉しいことはありません。
今は一人の職人が繋いでいる技ですが、やがて二人、三人と増えていく。まだ遠い夢かもしれませんが、山形の桐箱文化が再び花開く未来を、私は実現したいと思っています。
「Kiribako Protect Project」は、ここから第2弾、第3弾と続いていきたいと考えています。
皆様からの温かいご支援を心よりお待ちしております。








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