スタッフと共に脚本を作成するためのリサーチ
(これをシナリオハンティング=シナハンと言います)
に出かけました。
降りて最初の印象は、
「この場所に呼ばれている」
という感覚でした。
小生は映画の活動をすることで、全国各地に足を運ぶこととなりました。
その中でも、ご縁の深い場所というのは、
降り立ったその瞬間に、
「あ、この場所が自分を呼んでいる」
という感覚になるわけです。
この感覚は、東京の八丈島、兵庫の赤穂などで起こりました。
屋久島では、「一週間のうち十日が雨」という面白い表現があるほど、
天候が不順な場所です。
小生どもが降り立った時は、お天気にも恵まれ、
大変順調なシナハンとなりました。
島を車で散策して、
白谷雲水峡やヤクスギランドなどを回りました。
話には聞いていましたが、鬱蒼とした森の中、
空気がとても澄んでいて、河もコケもそれぞれが素晴らしい息吹を持っておりました。
日本にこのような素晴らしい場所が存在するのかという感覚になりました。
現代社会に生きていると、様々なものに囲まれ、
ついつい、生きられることが当たり前に感じてしまうのですが、
こういう場所に訪れると、人間というのは、様々な自然の恵みに支えられ
培わられ、育てられていることを再確認できると思います。
そして、最終日の前日は、映画で主人公が最後に向かう縄文杉まで参りました。
明朝4時出発、往復10時間という過酷な行程です。
ガイドの斎藤さんの先導でひたすらこのような道を突き進むわけです。
観光客も大変多く、この日は女性が8割もいる日となりました。
途中外人女性のガイドさんとも出会いました。
なんでも屋久島があまりに好きすぎて、アメリカで学位を取ってから、
こちらに移住されてきたとのこと。
その感覚、なんだかとても分かります。
休憩をちょいちょい挟みながら、ようやく縄文杉までたどり着きました!
まさに自分との闘いでしたが、
訪れて本当によかったと感じております。
やっぱり本作のメインの舞台は、この屋久島だという確信が持てた大切な時間でした。
現代人が忘れがちな、自分は誰かの支えのもとに生きている
身近な人間だけではなく、自然や動物などから恩恵を受けていることを
作品で伝えて参りたいと思います。