0才のあかちゃんも、舞台の観客になれることを知っていますか?
私たちは「Bambino! 0才からのパフォーミングアート」です。ダンサーや俳優、ミュージシャン、保育士などが集まり、あかちゃんと大人が一緒に楽しめる「ベイビーシアター(乳幼児のための舞台芸術)」を創り、届けています。

私たちが生きる社会には、今日もたくさんのあかちゃんが暮らしています。今あかちゃんを育てている人も、育てたことがある人も、まちの中で出会ったことがある人も。
「まだ言葉のないこの子は、世界をどう感じているのだろう」「今、何を見せてあげるのがいいのだろう」「どんな風にかかわったらいいのだろう」
そんな疑問を感じたことはありませんか?
あかちゃんたちは日々、言葉よりも先に、音や光、動き、空気の変化を全身で感じ取りながら、世界と出会っています。
言葉を話す前のあかちゃんと過ごす毎日は、愛おしくも、時に孤独で、手探りな日々。そんな毎日の中にいる、あかちゃん、そしてあかちゃんと暮らす人たちにとって「五感を解放し、同じ時間を安心して過ごせる場所」がもっとあってもいいはず。
乳幼児とその家族のための舞台芸術・ベイビーシアターは、あかちゃんも大人と一緒に、音や光、動きを全身で感じることができる特別なパフォーマンスです。大人がリラックスしてあかちゃんの反応を見守りながら観劇を楽しむことで、親子の「クオリティタイム(豊かな時間)」を生み出します。
離れて過ごす時間が多くなった現代の親子にとって「クオリティタイム」は、あかちゃんの健やかな発達を促し、安心してこの社会で生きていくための土台づくりとしてとても重要です。
欧州のダンスカンパニー所属の経験をもち、人々の暮らしの延長線上にあるダンスの場をつくり続けている千代その子と、演劇を背景に乳幼児の神経発達を学術的な角度からも探究しているLadda Kondach(ラダ・コンダッチ)の協働によって生まれたベイビーシアター作品『Kaow Kome〜いのちを育む、おこめの物語〜』は、なぜいま国際児童演劇フェスティバルへ向かうのでしょうか。

ヨーロッパで40年以上前から発展してきた、あかちゃんとその家族のための舞台作品「ベイビーシアター」。しかし、その多くは欧米の文化や感覚を前提に作られています。アジアではまだ作品数も少なく、制作環境も十分に整っているとは言えません。
あかちゃんは、社会交流(Social Engagement)や感覚受容(Sensory Reception) などを通して、世界を理解していきます。
この時期に得られる体験は、
・想像力
・柔軟性
・学びへの吸収力
・創造力
など
その後の「生きる力」につながる基盤になります。
ベイビーシアターは、こうした乳幼児期の特性に寄り添いながら、あかちゃんと大人が同じ空間で同じ体験を共有する時間を生み出す舞台芸術です。

私たちが暮らすアジアには、わらべうたや手遊びなど、特有の子どもとの距離感、身体の使い方、音楽やリズム、そして日々の暮らしの感覚があります。
だからこそ、欧米中心だったこの分野で、「アジアの文化や感覚から生まれる新しいベイビーシアター作品」を生み出したいと考えました。
タイをはじめとする東南アジアでは、日本以上にベイビーシアターが普及しておらず、今回協働しているLadda Kongdach(ラダ・コンダッチ)さんは、タイ初のベイビーシアター作品を手がけた、タイ国内で唯一と言える専門的なアーティストです。現地では担い手も制作環境も、未だ圧倒的に不足しています。
タイと日本のアーティストが協働し、アジア独自の身体感覚や文化から生まれる作品を世界へ届けること。それが、今回のプロジェクトの大きな目的の一つです。

2025年夏、私たちは日本とタイの国際共同制作でベイビーシアター作品『Kaow Kome(カオ・コメ)〜いのちを育む、おこめの物語〜』を生み出しました。
アジアの多くの地域で食文化や生活、祈りと深く結びついてきた「おこめ」をテーマにしたこの作品では、土の中で命が芽を出し実る過程を、やさしいダンスと音で描き出しています。
京都芸術センターの「Co-program」に選出されて迎えた京都での初演では、大きな反響をいただきました。会場には、あかちゃんが夢中になる姿と、それを微笑ましく見守る大人たちの姿がありました。ここで、この作品に寄せられた言葉の数々をご紹介します。
■ 観客アンケートより
・ちいさくて、やわらかく、ふしぎな感覚を大人も思い起こし、素敵な時間が流れていました。
・さまざまな光や音に、子どもが興味を示しているのがおもしろかったです。
・子どもも私も、きっとお年寄りも、生まれる前の子にも。食、環境、生きること、日本の文化。すべて感じられて感無量です!
■ 京都芸術センター チーフプログラムディレクター(当時)より
「大人にとっては自分自身の原風景をあらためて見つめ直す体験を与えてくれるものでした。あかちゃんたちにとっても、どこかで見たことがあるような、あるいは今後触れることになるかもしれない風景や感覚が、散りばめられていたように思います」 「ダンサーの皆さんが布の端を揺らめかせるシーンは、稲作文化を持つ国々に共通する原風景を想起させるものでした」。
■ 竹田真理(ダンス批評)さんより
「驚いたのはダンスに見入る子どもたちの集中力だ。パフォーマンスの最中におそるおそる、あるいは嬉しそうにフロアに歩み出てくる子らの姿があり、微笑みながら見守る大人たちがいる。人生におけるパフォーミングアーツとの出会いの、最初の一歩をことほぐ、祈りに満ちたダンスピースである。」

世界中のすべての子どもたちが持つ基本的人権を定めた国際条約「子どもの権利条約」。その第31条には、子どもが文化的・芸術的な生活に自由に参加する権利と、そのための平等な機会が促進されるべきことが示されています。あかちゃんも、立派な観客なのです。
しかし、あかちゃんは一人で劇場に来ることはできません。あかちゃんと暮らす人々が安心して劇場に来られる環境をまずつくることが不可欠です。
そして、あかちゃんの安全と安心を最優先にするベイビーシアターは、一度に多くの観客を迎えることができません。そのため、通常の舞台のようにチケット収入だけで継続していくことが難しい現状があります。もし観劇する各ご家庭で上演にかかる費用をまかなうとすれば、1組あたり最低でも1万円以上のチケット代が必要となり、気軽に体験できるものではなくなってしまいます。
限られた家庭に生まれたあかちゃんだけが体験できる特別なものにするのではなく、すべてのあかちゃんにひらかれた芸術体験にするために。皆さまからのご支援があれば、この作品のチケット価格を2,000円〜3,000円に抑えることができ、より多くの親子にこの体験を届けることができます。


「ベイビーシアターは、単なる舞台芸術ではなく『人間の成長と発達のためのツール』である」
Ladda Kongdach(ラダ・コンダッチ)
タイの現代演劇カンパニーで国内外のプロジェクトに携わってきたLaddaは、2019年にタイで初となるベイビーシアター作品を生み出しました。神経科学や子育ての専門プログラムを修了した彼女は、現在も大学院で「親子のクオリティタイムを育むベイビーシアター」の研究を続けています。遊び場とは違う、ベイビーシアターという芸術が子どもや家族にどれほどの恩恵をもたらすか。その重要性を社会に広く伝えたいという強い使命感を持って、この国際共同制作に挑んでいます。

「『何を演じるか』ではなく『どう在るか』。あかちゃんも共に空間を創る出演者のひとり」
千代その子
城崎・京都・滋賀の三拠点で、約10年にわたり子どもからお年寄りまで幅広い世代の人々にダンスを届けてきた千代は、2021年に自身が母になったことが転機となり、目の前のちいさな「生」と向き合う中で、言葉をまだ持たないちいさな観客にこそ、ダンスで伝えられるものがあると確信します。あかちゃんは、大人の曖昧な表現を鋭く見抜く存在。だからこそ、あかちゃん自身も「今ここにいる存在」として一緒に空間を創り上げる舞台を目指しています。

【 2人の想いが交差する Kaow Kome 】
Laddaが持つ「神経科学や発達に基づく高い専門性と研究的視点」と、千代が持つ「暮らしの延長線上にある親子の身体に寄り添う視点」。
この2人が出会い、日本とタイの「おこめ」という共通の原風景を通して、アジア発の新しいベイビーシアターを生み出そうとしています。
現代の孤立しがちな環境のなかで子育てをする親子に、他者とつながる豊かな時間を届けたい。そして同時に、アジアで活動するアーティストたちの環境を少しでも良くしていきたい― そんな想いが、このプロジェクトの根底にはあります。
私たち人間にとって豊かな社会をつくっていくために、AIやロボットと共存してこれからの時代を生きていく子どもたちに必要なのは、人の心を感じ取り、相手の気持ちを想像し、共感する力です。ベイビーシアターは、ことばになる前の感覚をひらき、人が本来もっている非認知能力を育むことができます。その体験は、やがて他者と関わりながら生きる力となり、分断や孤立といった現代社会の課題をやわらげていくことにつながっていくと信じています。

京都の初演でたしかな手応えを得た『Kaow Kome〜いのちを育む、おこめの物語〜』ですが、この作品はまだ完成していません。
現時点では、日本のおこめにまつわる文化や原風景をベースに創られていますが、これからタイへ渡り、現地の文化や空気感の中で制作を継続し、タイの親子を迎えて上演すること。それによって初めて、日タイで取り組む「アジア発のベイビーシアター」としての第一歩を踏み出すことができます。
2026年8月にタイ・バンコクで開催される東南アジア最大級の国際児童演劇フェスティバル「BICT Fest」から正式招聘を受けており、タイの舞台芸術業界からも、私たちの挑戦は「アジアのベイビーシアターの発展にとって重要な一歩」として待ち望まれています。

しかし、その実現に必要な日本からの一部の渡航費や制作費、そしてその後の日本での巡回公演に必要な資金が今不足しています。
ゆくゆくは、東南アジア他国での巡回、そして外出が難しい病院で過ごす子どもたちにもこの作品を届けていくことが私たちの願いです。

■ 第一目標:100万円
『Kaow Kome〜いのちを育む、おこめの物語〜』のタイ公演を実現し、日本国内の巡回公演へ向かうための費用として大切に使用させていただきます。
* 日本−タイ渡航費:20万円
※一部のメンバーは助成金により補助されます
* 舞台美術・衣裳の材料費/輸送費:10万円
* 京都/バンコクでのリハーサル費:40万円
* 次年度以降の国内巡回公演に向けての準備費:30万円

7月1日〜15日 Laddaさんとのリハーサル(会場:京都芸術センター)
7月末 クラウドファンディング終了
8月 タイ・バンコクBICT Festでのリサーチと初演
9月 リターン準備
10年 リターン発送
11月 次年度の巡回公演に向けての準備
1月以降 出張ワークショップ

あかちゃんの世界は、音や光、触れた感覚から広がっていきます。 親と同じ空間で、同じ時間を過ごし、同じものに心を動かすこと。
その体験は、安心感や愛着を育み、その子の人生の大切な土台になっていくと私たちは信じています。
『Kaow Kome〜いのちを育む、おこめの物語〜』は、そんなかけがえのない時間を、舞台芸術として立ち上げようとする挑戦です。
私たちはこの作品を一度きりの公演で終わらせず、アジアにおけるベイビーシアターの未来を拓く実践として育てていきたいと考えています。もしこのプロジェクトが実現すれば、アジア発の作品が国際舞台で紹介されることになります。それは、ヨーロッパを中心に発展してきたベイビーシアターの世界に、アジアの文化や感覚を持つ作品がたしかな足跡を残す、大きな一歩になるはずです。
その一歩は、やがてより多くのあかちゃんと家族が舞台芸術と出会える未来へとつながっていきます。
アジアから新しいベイビーシアターを生み出し、「はじめての芸術体験」を多くのあかちゃんへ届けるこの挑戦に、どうか温かいご支援をお願いいたします。










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