【高校生の挑戦】ペットボトルごみから、ポロシャツに。 \島まるごと資源循環/
はじめまして!隠岐島前高校3年の中谷莉緒と岩崎和奏です。私たちは、豊かな自然とユニークな魅力にあふれる島根の離島、隠岐の島にある海士町(あまちょう)で暮らす高校生です。しかし、私たちはこの島で生まれ育ったわけではありません。「高校島留学」という制度を通じて、京都と東京から移り住んだ私たちは2年前、この島で初めて出会いました。

2人の共通点は
「海を愛してる。」
ということ。放課後も休日も海がそばにいる生活。中学生まで海とは遠い場所にいた私たちにとって、寮裏から見える海士町の海はいつも、輝いていました。
しかし、ある現実が私たちの高校生活を大きく変えることになりました。島に移り住んで、3ヶ月。私たちの「憧れの海」で起きている現実。それはSNSや観光パンフレットには載っていない、もう一つの海士町の姿でした。
高校生の集いの場 菱浦地区・レインボービーチ

║第一話 海岸で見つけたもの
ある日の休日。私たちはいつものように海岸で写真を撮って遊んでいました。
「見て!あっちに道があるよ。行けそうじゃない?」
見つけたのは、海岸に繋がる岩の穴。私たちは興味本位でくぐってみることにしたのです。
豊田地区・明屋海岸
しかし、穴を抜けた瞬間、目に飛び込んできたのは想像とは全く違う景色でした。
砂浜を埋める粉々に砕けた発泡スチロール。見慣れない中国語や韓国語が書かれたペットボトル。中には注射器や、油の入った缶まで落ちていたのです。
私たちは言葉を失いました。海士町の海は、確かに美しい。でも、その足元にはたくさんのごみがあります。写真フォルダを見返せば、思い出の写真に映るごみの姿。でも、今まで気づかないふりをしていた。私たちはこのことが、ただただ悔しかったです。
「こんなにきれいな海なのに、もったいない。」
その日から、私たちは海岸清掃へ参加するようになりました。
日須賀地区・風呂屋海岸 毎日海を漂ったり、陸に漂着したりを繰り返しています。
║第二話 拾っても拾っても減らない!
気がつけば、私たちは、月に一回海岸清掃をするようになっていました。ごみ袋を片手に海岸を歩く。活動を続ける中で、一度の清掃で集まるごみは、ペットボトル約50本、発泡スチロール約100個。その数や種類を、一年半かけて記録・分析してきました。
記録•分析をしたデータは、一般社団法人JEAN(独自の方式で日本全国から分布データを収集)へ提供している。一般社団法人JEAN 詳しくはこちら
しかし、次の週。きれいにしたはずの海岸を訪れると、また新しいごみが流れ着いていたのです。拾っても、拾っても減らない。その光景を見て、私たちは気づきます。
「ごみを拾うだけでは、海は変わらない。」
もちろん、海岸清掃は大切です。でも、私たち高校生が拾えるごみの量には限界があります。将来は、海を守るために行動する人をもっと増やしたいと思っています。
でも、そのためにはまず、海ごみを「自分には関係ない問題」から「自分たちの問題」へ変えることが必要です。海のことを気にかける人、ごみを捨てない人、正しく分別する人が一人でも増えれば、その影響は私たち二人が拾えるごみの量より、ずっと大きくなります。
将来的に海ごみを減らすために「まずは海ごみをジブンゴトとして考える人を増やす」
これが私たちの目標です。

║第三話 島のごみで島のユニフォームをつくる。
「海ごみに対する意識改革」を目指す私たちが目をつけたのは、近年認知度が高まっている「アップサイクル」という方法です。ごみを価値のある商品に生まれ変わらせ、再度日常で使っていくモノづくりをアップサイクルと言います。
目指すのは、島の海ごみをみんなが自分の島の問題として考えるきっかけをつくること。だからこそ、日常の中で、自然と海ごみを思い出せるきっかけをつくればよいのではないか。そこで考えたのが、
『島のごみから、島のポロシャツをつくること。』
実は海士町では、地域のイベントや仕事、学校、出張など、さまざまな場面でポロシャツが着られています。私たち島民にとって「ポロシャツ」は、とても身近な存在なのです。
[FROM BOTTLE TO NEW LIFE AMA LOOP PROJECT] 島の様々な方の手書き文字がポイント。
子供から若者、高齢者までが繋がり続ける海士町を表しています。
だからこそ、私たちはただの記念品ではなく、日常で使われ続ける「ポロシャツ」にこだわっています。拾って終わりだった海洋ごみが、毎日の暮らしの中で活躍するポロシャツに生まれ変わる。
環境問題に興味があるかどうかは関係ありません。島の人がいつものようにポロシャツを着る。その何気ない日常こそが、海ごみを「ジブンゴト」として考えるきっかけになると、信じています。
ポロシャツは、地域行事・学校・仕事場など様々な場所で活躍しています。

║第四話 高校生は無力なのか?
しかし、現実はそう簡単ではありませんでした。
どうやって加工するの?どこで作るの?どのぐらいペットボトル集めるんだ?
わからないことだらけ。私たちだけでは到底実現不可能なのです。
そこで、企業へメールを送り、オンラインで専門家の方々とお話し、区長さんや町議会・役場へ相談し、協力してくださる方を探し続けました。
すると少しずつ、この挑戦に共感してくださる方々が声をかけてくださるようになったのです。
海士町環境整備課の皆様。清掃センターの皆様。奈伎良海運様。ポロシャツ加工企業の皆様。そして、私たちの挑戦に正面から向き合ってアドバイスをくださる島の方々です。
「面白い挑戦だね!」「頑張って!」その言葉に何度も背中を押されました。
今では、海岸で回収したペットボトル約200本に加え、海士町で回収された家庭ごみのペットボトル約5万本、計1トンを活用する計画が進んでいます。
海洋ごみ(左)と家庭ごみ(右)のペットボトル
そして今、眼の前にした大きな壁は製作コスト。
再資源化のポロシャツづくりに必要な金額は『200万円』!!
ペットボトルからリサイクルポロシャツを500枚つくるのに総額200万円かかる。
正直、環境活動やアップサイクル活動の厳しさを叩きつけられました。
「これだったら、ごみを燃やしたほうが安いじゃないか。」「結局本土で加工するんだったら、意味ないじゃないか。」「根本的に海ごみは減らせていないじゃないか。」
まさにそのとおりです。でも、本当にそれだけでしょうか。コストも時間も労力もかかる。しかし、ポロシャツ製作と同時に島の環境問題に気がついてくれる人は着実に増えているのではないでしょうか。
そして、このプロジェクトは私たち2人だけの挑戦ではありません。
地域の方々、企業の方々、そして応援してくださる皆さまと共につくる挑戦です。

║第五話 島民みんなでつくる資源循環
ポロシャツをつくる準備を進める中で、私たちは新たな課題に直面しました。
ペットボトルの分別問題です。
海士町では、ラベルやキャップがほとんど付いたまま回収されており、その分別作業は清掃センターの方々が手作業で行っていることを目の当たりにします。
「ポロシャツよりも前に必要なことがある。」
そう感じた私たちは、島民の皆さんに分別を呼びかける活動を始めました。
区長会でのプレゼン、島内回覧板でのチラシ周知、学生寮での分別ごみ箱の設置。
また、地域の方のご協力により福祉施設でペットボトルの分別を促していただきました。
「海をきれいにしたい」一心の活動が、今では「島の資源を島で活かす挑戦」へと広がっています。私たちが目指しているのは、ポロシャツをつくることではなく、
島のみんなで資源を循環させる海士町をつくることです。

║最終話 この島から、資源循環モデルを!
海士町は人口約2,300人の小さな島です。だからこそ、行政、学校、地域住民が顔の見える距離でつながり、新しい挑戦が生まれやすい場所です。
私たちは、このプロジェクトを「ポロシャツをつくって終わり」にしたいとは思っていません。
海岸に流れ着くごみと、家庭から出るペットボトルと、これまで島の外へ運ばれていた資源。それらが一度島の外に出て、新たな価値へ生まれ変わり、また島に還ってくる。そして、人々の暮らしの中で使われ続ける。
島のごみからできたポロシャツが、1年後、誰かのお気に入りの一枚になっているかもしれない。ポロシャツを着て島の外にいくと、海士町の海がちょっとだけ誇りに思えるかもしれない。

島の皆さん、本土にいる皆さん、みんなでつくる「島まるごとの資源循環」が実現されるのにわくわくしませんか?離島・海士町の高校生から始まる、小さくて大きな挑戦。その一歩を、私たちは皆さんと一緒につくりたいと思っています。
║スケジュール
6月18日-6月23日 ペットボトル輸送
6月下旬-12月頃 製作期間
2027年1月頃 ポロシャツ完成 順次リターン納品
║支援金の使い道
ポロシャツ製作の費用に当てさせていただきます。
・ペットボトル輸送料(船及びトラック)
・ペットボトル加工料及びポロシャツ製作費
・ポロシャツプリント代
・リターン準備費(ポストカード・崎みかん・・大敷網絵本・高校生ガイド)
・ペットボトル品質確認用サンプルの送料
目標金額に達しなかった場合でも、本プロジェクトへ活用させていただきます。
目標金額以上の支援を頂いた場合も、本プロジェクトへ活用させていただきます。
║2人からのメッセージ
「プロジェクトの目的は、ごみを直接減らすことではなく、人の行動を変えること」
海士町に来て早3年。私たちの住む寮は、牛と海と西ノ島(隣の島)が見える場所にあり、色々な海の色を見てきました。ですが、海岸に行くと少しがっかりすることもありました。打ち上げられているごみたちが、いつも写真に映り込んでしまうからです。海士町の海は、私たちの暮らしを支える大切な存在。だからこそ、きれいな海をこれからも守りたい。この海を守るために、私たちが率先して行動を起こすことが必要だと感じました。美しい海を残し続け、訪れる人たちに海を見て感動を味わってほしい。そんな思いから、私たちは海洋ごみを活用した「ポロシャツ」の製作に挑戦しています。
私たちは、今まで島内外のたくさんの方々にご協力と応援・アドバイスを頂いてきました。これからは皆さんの応援が必要です!!私たちと共に海を守っていきませんか?ぜひ、私たちの挑戦に力を貸してください。応援よろしくお願いします。
島根県立隠岐島前高校3年 岩崎和奏 中谷莉緒

║応援者メッセージ
日頃より海士町を応援してくださり誠にありがと
うございます。海士町では島民一丸となって承前啓後の考え方を根底に「海士町の新時代」という次なるステージへ飛躍すべく、「自立・挑戦・交流 × 継承・団結」というスローガンを掲げています。より一層魅力的な町を目指していくためには、挑戦者に対して、心をひとつにみんなで応援することが大切です。本クラウドファンディングを活用して、海士町創生総合戦略「エンジン全開計画(人口ビジョン)」に基づき、町の掲げる3つの「かん」(ひとの還流、暮らしの環境、里山里海の循環)を推進する新たな挑戦が増えていくことを願っております。ぜひこの挑戦をあたたかい目で見守ってくださいますと幸いです。海士町のまちづくりを応援してくださる皆様からのご協力を心からお待ちしています。
海士町長 大江和彦
隠岐島前高校魅力化プロジェクトに長く関わって
きた立場として、このプロジェクトには隠岐島前高校が目指す学びの真髄を感じます。海岸で見つけた小さな違和感を放置せず、1年半も地道に清掃を続け、データを記録し、それでも減らないごみの現実に向き合った末に「島の資源を島で活かす」という答えにたどり着いた。「島留学」で京都や東京からやってきた中谷さんと岩崎さんが、ここまで本気で地域に向き合い、行政や企業、地域の方々を巻き込みながら一つの形にしていく過程は、教科書や教室では決して学べない、本物の課題探究そのものです。この挑戦は、これからこの島で学ぶ後輩たちへの最高の道しるべになるはずです。心から応援しています。
一般財団法人 島前ふるさと魅力化財団 常務理事 大野佳祐
海士町の海は、ただ美しい景色ではありません。
私たちの暮らしを支え、学びの場となり、多くの人の思い出が刻まれた「ふるさとの海」です。しかし、その海には海流の関係から流れ着くごみがあり、美しい海岸の景観や生態系に影響を与えています。2人は、その現実から目を背けることなく、1年半にわたって毎月同じ海岸で清掃活動とデータ収集を続けてきました。美しい海を守りたいという思いを行動に変え、地道に活動を積み重ねている姿に大きな希望を感じます。今回のペットボトルからポロシャツを作る挑戦は、単なるリサイクルではありません。海を守るのは誰かではなく、海を守るのはみんなであるというメッセージを届けるための取り組みです。美しい海を守りたい。その想いから始まった高校生たちの挑戦に、ぜひ力を貸してください。
NPO法人隠岐しぜんむら 福田貴之

║ご協力いただいている方々
・加工企業 様
・海士町環境整備課 様
・海士町清掃センター 様
・奈伎良海運 様、トラック会社 様
・その他 島根県立隠岐島前高校、海士町の皆様





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