このプロジェクトについて
はじめまして。和歌山県で果樹農家をしている、野口一予(のぐちかずよ)と申します。みんなには「ぴんちゃん」と呼ばれています。
私の農園では毎年、桃や柑橘類を育てています。収穫の時期になると、傷や斑点があるという理由だけで、市場に出荷できない果物が出てきます。でも、そのような果物も皮をむけば、ほかの果物とまったく同じです。味も、甘さも、みずみずしさも、なにも変わりません。そして、どの果物も私が愛情をこめて育てた果物です。
そうした果物を食べてくれる人に届けられないことを「もったいない」と思いながらも、どうすることもできない年月が続きました。
一時期は、もったいない果物を「フルーツビネガー(果物酢)」にして販売することを夢見たこともありました。その夢に向けて実際に行動し、「あと少し」のところまで行きました。でも、コストなどのさまざまな事情で、その夢は断念せざるを得ませんでした。
そんな私が、フルーツビネガーの次に描いた夢が「絵本」でした。
私が絵本というかたちでこの現実を伝えようと決めたのは、「知られていない」という現実に気づいたからです。廃棄される果物があることも、皮をむけば同じだということも、多くの方に届いていない。ならば、まずは言葉にして、知ってもらわなければ。そう思いました。
なぜ今、この絵本が必要なのか
果物は、収穫前・出荷後・店頭を合わせると、およそ30%が廃棄されると言われています。廃棄を免れても、見た目によって価格が下がる果物も多くあります。

農家は1年をかけて果物を育てます。実がなっていない時期も、暑い日も寒い日も、剪定や摘果をしながら手をかけ続けます。それはまるで、子どもを育てるようなものです。そうして育てた果物が、気候や病気、虫の影響で見た目に傷がつき、選ばれないまま終わる──農家にとって、これはとても辛いことです。
だって、皮をむけば同じなのです。
海外では、見た目に関わらず果物が並んでいる国もあります。日本でも少しずつ変化はありますが、まだまだ見た目で判断される現実があります。この絵本をきっかけに、子どもたちが「ちょっと待って。剥いてみようよ」と言える大人に育ってくれたらと願っています。
絵本『ももことももみ』について
イラスト制作中
<あらすじ>
主人公は、私の農園で育った2つの桃。きれいな桃の「ももこ」と、傷のある桃の「ももみ」です。姉のももこと違って、ももみは市場に出荷されませんでした。でも農園主に「雨風に耐えた証だよ」と言葉をかけてもらいながら梱包され、トラックで旅をして、ある女の子の家に届きます。「黒いところがある」と最初は怖がられますが──。
<絵本の仕様>
サイズ:縦25.7cm × 横21.0cm
ページ数:32ページ
カラー:フルカラー
装丁:ソフトカバー
対象年齢は小学校低学年を中心に、幼児さんから小学生全般に読んでいただけたらと思っています。漢字にはすべてルビ(読み仮名)を付け、お子さんが一人でも読めるようにします。食育の授業でも活用していただけるよう、巻末にはフードロス問題のページと、家庭でできるフルーツビネガーのレシピも掲載予定です。絵本をきっかけに、具体的な「行動」につなげていただけるように考えました。
私たちについて

農家の私(ぴんちゃん)が発案し、書籍編集者のツチヤユカリさんと一緒に制作を進めています。ツチヤさんは絵本の編集・構成などを担当し、私は農家として物語の素材と現場の声を届けています。イラストは、たかはらゆかさんに担当していただきます。
農家と編集者とイラストレーターがそれぞれの専門性を持ち寄って、「現場から生まれた絵本」を目指し、制作を進めています。
リターンについて

メインのリターンは今制作している絵本『ももことももみ』です。
そのほかに、私の農園で育てた桃やみかん、デコポンなどの【規格品+傷あり混合】の詰め合わせセットもご用意します。皮をむけば同じおいしさであることを、ぜひ実際に味わってみてください。
さらに、絵本でもご紹介するフルーツビネガーを実際につくってみることができるキットや、フルーツビネガーをつくるオンラインレッスン、農作業体験チケット(和歌山県紀の川市にある農園に来られる方に限ります)も検討しています。
リターンの詳細は別途ご案内します。
スケジュール
現在すでに絵本制作を進めており、2026年12月の刊行を目指しています。
桃などの農産物は、収穫時期(桃は7〜8月上旬)に合わせて順次発送いたします。絵本は刊行後、12月にお届けの予定です。
8月 クラウドファンディング開始
9月末 クラウドファンディング終了
10月 絵本の印刷部数決定
11月 絵本印刷
12月 絵本リターンの発送
12月~2027年6月 順次リターンを実施
最後に

この絵本に込めたのは、「見た目で価値を決めてしまうこと」への小さな問いかけです。果物だけの話ではないかもしれない──そう感じてもらえたら嬉しいです。
傷のある果物も、そうでない果物も、同じ場所に並び、同じように選ばれる世界になってほしい。その第一歩として、この物語を届けたいと思っています。
皆さまのご支援が、農家の想いを次の世代へ届ける力になります。少しでも応援の気持ちを持っていただけたら、まずは「お気に入り登録」をしていただき、私たちの活動を見守ってください。どうぞよろしくお願いいたします。



