年齢を重ねてから「恋愛もの」の物語を脳内で組み上げようとすると、どうしても自分自身の過去の地層を掘り起こすことになります。かつての甘酸っぱい(いや、冷静に思い返すと「やや酸っぱい」が多めの)記憶の欠片たちを引っぱり出し、そこに新しい味付けを施していく。私にとって、その最たる存在が「なぎ」との想い出です。良くも悪くも、彼女は若かりし頃の私の青春そのものでした。その強烈な原体験が根底にあるせいか、この『なぎのえき』という作品は、私自身でもコントロールが効かなくなるほど「こだわりの強い、重たい代物」になりつつあります。現在公開している小説版もいよいよ大詰めを迎えますが、実のところ、私の脳内にある構想の半分も出し切れていません。連載という形式上、どうしても生じてしまう細かな矛盾点や、時間の制約による描写の不足。それらをすべて削ぎ落とし、底の底まで深掘りして徹底的に描き尽くすため、現在、長編純文学としての【完全版】の執筆に並行して取り掛かっています。おそらく、恐ろしいほど重厚な一冊になるはずです。そして、その妥協なき「完全版」をベースに独自の脚本を書き下ろしたのが、現在制作中の【オーディオシアター版】です。当然ながら、こちらもかなりの密度とボリュームになります。出演者には「魂のすべてをさらけ出すような演技を」と(かなり本気で)要求しているため、キャスト陣からはその圧倒的で重すぎる世界観に対して、純粋な「不安の声」が上がっています。こんなことを書くとさらに彼女たちを怖がらせてしまうかもしれませんが、この作品において、私の中に「妥協」という二文字は存在しません。絶対に、です。こんなことを書くとまた不安だというLINEがきそうです。だからこそ、ご支援いただいた皆様にお届けするリターンの「品質」と「驚き」は、絶対の保証をお約束します。現在連載中の小説版をすべて読み込んでいる方でさえ、「えっ、そこからさらにそんな展開が待っていたの?」と息を呑むこと必至です。実はここだけの話、連載版の小説では、私自身の「照れ」や「防衛本能」が邪魔をして、ラブシーンなどをかなりあっさりと綺麗に済ませてしまっていました。しかし、この物語における男女の交わりは、単なるエンターテインメントとしての性愛ではありません。それは、世界から消去されようとする理不尽なシステムに抗うための、唯一の物理的な「命の確認作業」なのです。それに気づいた今、私はすべての照れをかなぐり捨てました。自らの生々しい感情や痛みを原稿用紙に叩きつける作業は、ひどくカロリーを消費する孤独な戦いですが、そこから逃げては本当の傑作は生まれません。【完全版】では、一切の妥協を排除したリアルな描写を書き切る覚悟です。チームからは「いっそ、R18指定の完全版を創ってしまえば?」という悪魔の囁き(この意見する人が大好きになる)すら出ており、現在真剣に検討しているところです。(この件に関しては、皆様からのご意見をコメントやメッセージでこっそりお待ちしております)音響についても、少しだけ。現在ひたすら音楽制作を進めていますが、その仕上がりには絶対の自信があります。「驚き」と同時に、聴くだけで深い「リラクシング効果」を得られる【音セカイ】が完成しつつあります。手前味噌ですが、この音源にはなぜか「運気上昇」の効果すらあることが実証済みです(本当です)。さて、明日は少しだけ机を離れ、この物語のロケ地である唐津の山本駅へ足を運びます。完成したばかりの美しいポストカードを携えて、この静かで美しい場所を守り続けている地元の方々へ、敬意と感謝のご挨拶に回る予定です。ゆくゆくは、この場所にAR(拡張現実)の機能を持たせ、現地を訪れた人が「物語の気配」を五感で感じながらリラクシングできるような、そんな現実とリンクした作品世界を創造したいと本気で企んでいます。私の青春の亡霊から始まり、一切の妥協を捨てて創り上げる「極上の心の避難所」。どうかこの無謀で美しい挑戦の共犯者として、皆様の温かい応援をよろしくお願いいたします。もし、この「一切の妥協がない世界」の目撃者になりたいと思っていただけたなら。そして、日々のノイズに疲れた脳を休ませるための実用的な処方箋が必要なら、今月限定でお渡ししているこちらの切符を手に取ってみてください。【完全版】オーディオシアター先行予約はこちらhttps://camp-fire.jp/projects/959373/view




