知的障害のある人の外出を支える制度として「移動支援」があります。日常の外出を支える制度です。けれど、制度があれば、それだけで外出できるわけではありません。実際に一緒に街へ出る人が必要です。それが、ガイドヘルパーです。制度と暮らしの間にいる人移動支援の現場では、長く人材不足が課題になっています。利用したい人がいても、ヘルパーを確保できない。希望する時間に支援者を調整できない。新しい依頼を受けたくても、人が足りない。こうした状況は、一つの事業所だけの問題ではありません。制度上は利用できることになっていても、担う人がいなければ、本人の「出かけたい」は実現しません。大切なのは「制度があります」と説明できることではなく、実際にその人が街へ出られることです。制度と本人の暮らしの間には、それを担う人が必要なのです。ガイドヘルパーという仕事を、もっと知ってほしい介護や福祉の人材不足については、社会でもよく語られるようになりました。一方で、「ガイドヘルパー」という仕事は、まだ十分に知られていません。知的障害のある人と一緒に街を歩く。本人の行きたい場所へ向かい、本人のペースを待つ。安全に気を配りながらも、必要以上に経験を奪わない。時には一緒に迷い、店を探し、電車に乗り、食事をし、街の人と関わる。ただ目的地まで付き添う仕事ではありません。外出を通して、その人の暮らしや社会との関係を支える仕事です。私たちは、この仕事の面白さや意味を、もっと社会に伝える必要があると思っています。「介護の仕事は大変そうだから、自分には無理」そこで終わるのではなく、「こんな福祉の仕事もあるんだ」「これなら自分にもできるかもしれない」と思う人との入口をつくりたい。その入口の一つが、ガイドヘルパー養成研修です。人は、待っているだけでは増えない風雷社中は2014年からガイドヘルパー養成研修を続けてきました。研修を開けば、初めて障害福祉に触れる人も来ます。資格を取ったあと、ガイドヘルパーとして働く人もいます。別の福祉の仕事に進む人もいます。すぐには仕事にしなくても、知的障害のある人の暮らしを知った人が地域に増えていきます。そうやって、少しずつ担い手と理解者を増やしてきました。2026年度は、大田区で研修を3回実施します。例年の2回から、1回増やします。そして今回は、研修を開催するだけではありません。これまで積み重ねてきた経験を整理し、他の地域でも研修づくりに使える「ガイドヘルパーから始めよう」をつくります。ガイドヘルパーが足りないなら、増えるのを待つだけではなく、育てる仕組みをつくる。知られていない仕事なら、その意味を伝える。研修を開けない地域があるなら、始めるための材料を共有するスターターキットを作ります。制度を、本当に使える制度にしていくために。本人の「行きたい」を、街の中で実現するために。私たちは、ガイドヘルパーを育て続けます。そのためのクラウドファンディングです。応援、拡散、ご支援をよろしくお願いします。文責 中村和利




