子どもたちが安心して過ごしてきた小さなフリースクールが、この夏、大きな転機を迎えます。
私は、この一年間フリースクールの職員として子どもたちと過ごす中で、「本来の自分らしさを育む学び」の大切さを教えてもらいました。
この学びを未来へつないでいくため、新しい一歩を踏み出します。

ある時、学校に通う子どもが二人だけになる時期がありました。
そのことを子どもたちと話していた時、一人の子が静かに言いました。
「一人になっても、僕は通うよ。」
私は、その言葉を今でも忘れることができません。
「僕はここが好きだ」と言っていました。
あの子が大切にしていたのは、人数でも、学校という名前でもありません。
安心して、自分のままでいられる場所。
目の前にいる子どもたちに必要な場所は、ここなのだと強く思ったのです。
しかし、このままの体制だと、存続は難しい。私は経営を引き継ぐことを決心しました。


私は15年前から、自然や動物からメッセージを受け取り、会話ができるようになり、動物と話せるアナウンサーとして活動や本の出版などもしてきました。
自分が親となり、自然や動物たちに、どのような環境で子どもたちを育てることが良いのかを問いかけてきました。
私にとって自然界は、人が本来の感覚を思い出させてくれる先生になったのです。
本にも書かせていただいた、私が自然界に問いかけた会話の一部をご紹介します。


自然や動物たちは、人間の固定概念を飛び越え、素直に答えてくれます。
子どもたちが自然の中で過ごし、四季を感じ、自分の感覚を大切にしながら育っていく学校。
自然の世界にいると、人は本来の感覚を少しずつ思い出していく。
私は、自然や動物と共にある学校をいつか創れたらいいなぁと密かに願っていました。
その『いつか』は、おばあちゃんになってからかもしれない。
そんなふうに思っていた夢でした。
でも、その時は思っていたよりもずっと早く訪れました。


一年間、子どもたちと過ごす中で、私自身もたくさんのことを教えてもらいました。
実は、学校ではいつも自然の中で遊んでいるわけではありません。
かくれんぼの日もあります。
室内ゲームに夢中になる日もあります。
それも子どもたちにとって大切な時間です。
でも自然へ出かけると、子どもたちはまるで何かを思い出したように変わります。
雨の日。
公園で遊んでいると、突然土砂降りになりました。
私たち大人は慌てて屋根の下へ走りました。でも、子どもたちは違いました。
「わぁー!」
そう声をあげながら、雨の中へ飛び込み、空を見上げ、全身で雨を浴びて笑っていたのです。
まるで天からのシャワーを祝福のように受け取っているかのような、その姿。
「ああ、この子たちは、今この瞬間を生きているんだ。」
その光景は、今でも目に焼き付いています。
五感をいっぱいに使い、目の前の世界に夢中になり、生き生きと遊び始める子供達を何度も見てきました。
そしてもう一つ、大きな学びがありました。
子どもたちが安心してその子らしさを表現できるかどうかは、大人の在り方と深くつながっているということです。
スタッフ一人ひとりが子どもを大切に思うことはもちろん、お互いを尊重し、安心して関われる環境があると、子どもたちは自然とその子らしさを見せてくれます。
その姿を見て、学校で大切なのは、環境であり、私たち大人の在り方なのだと気づきました。
そして私は、「ありのまま」とは何なのかを改めて考えるようになりました。

15年前から、「どうしたら自然と共に創造する学校をつくれるだろう。」と考え続けてきました。
自然の中で過ごすこと、自分らしさを大切にすること、ありのままでいられること。
それらは、私がずっと大切にしてきた想いです。
でも、この一年で一つ、大きな気づきがありました。
自分らしさは、自分だけでつくるものではありません。
自分を受け止めてくれる人がいる。
安心して過ごせる場所がある。
ありのままの自分でいても大丈夫だと思える共同体。
みんな「外側の安心」があるからこそ、人は「内側の自分」とつながり、本来の自分らしさを自然に表現できるのだと気づいたのです。


私が育てたいのは、子どもたちが勉強する学校ではありません。
自然の中で季節を感じ、動物たちと共に暮らし、一人ひとりが本来の感覚を思い出せる場所です。
風を感じること。
土に触れること。
空を見上げること。
五感を通して自然の豊かさと出会う。
お腹が空いたら、「いま、自分の身体は何を求めているのだろう」と耳を澄ませる。
そんな日々の積み重ねが、自分を知り、生きる力につながっていくのだと思っています。
目に映る自然そのものが、毎日の先生です。
この学校は、子どもの場所であると同時に、大人も学び直せる場所でありたいと思っています。
人は内側が豊かになると、その人らしい言葉を話し、その人らしい表現をし始めます。
子どもたちから家庭へ。
地域へ。
そして社会へ。
私は、一つの学校をつくりたいのではありません。
そんな循環が生まれる共同体を育てていきたいのです。


今回のクラウドファンディングでは、目標金額200万円を設定しています。皆さまからいただいたご支援は、新しいフリースクールの設立の資金と運営費として使わせていただきます。
1か月の運営費【内訳】
施設利用費(公民館の場合)…約2万円
スタッフ人件費…約12万円
ガソリン・送迎・交通費…約2〜3万円
教材・工作・消耗品…約1〜2万円
保険・通信・事務費など…約1万円
月間の合計運営費…約18〜21万
年間の合計運営費…約336〜372万
※代表者の半年分給料は無報酬で計算 その後月20万円×6か月
2026年8月中旬〜8月31日 クラウドファンディングを実施
2026年9月〜 フリースクールの活動を新しい運営体制で開始
これまで友学舎で大切に育まれてきた学びを受け継ぎ、現場スタッフを中心に、新たな拠点で子どもたちとの日常をつないでいきます。活動内容に応じて、公民館や地域の皆さまにご協力いただける場所も活用しながら、子どもたちにとってより豊かな学びの環境を育てていきます。
同時に、一般社団法人の設立手続きを進め、運営体制や環境整備を一歩ずつ進めてまいります。
活動の様子や進捗については、随時ご報告いたします。

このクラウドファンディングは、建物を守るためのものではありません。
子どもたちが安心して過ごせる場所を、未来へつないでいくための挑戦です。
そして、15年前から描いてきた夢の種を、ようやく育て始めるための第一歩でもあります。
まだ完成した学校ではありません。
これから応援してくださる皆さんと一緒に育てていく学校です。
この想いに共感していただけましたら、この小さな一歩を一緒に育てていただけたら嬉しいです。
代表 谷岡 恵里子
フリーアナウンサー/動物と話すアナウンサー著書『星の書〜どうぶつ先生の愛のはなし〜』/『NATURE生き物たちの話しかた』(2020年)










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