入れ歯を必要とする人へ、
これからも届け続けたい。
わたしたちは、入れ歯をつくる人が、仕事を続けられる仕組みをつくります。
今回の挑戦は、100人の歯科技工士がデジタル技術を仕事に生かせるようになるための第一歩です。
教材と実践研修、共有する設計環境、実務の相談、採算の見直しまでをつなぐ。
今ある技術と経験を土台に、働き続けられる道を、仲間と一緒につくっていきます。
プロジェクト実施の背景

私の身近に、保険の入れ歯の注文が集中し、仕事を抱えきれなくなっている歯科技工所があります。
材料や日々の経費の負担が増えても、保険診療によって受け取る技工料は変わらず、十分な利益が残らない。
設備を買う余裕も、新しい技術を学ぶ時間もない。
それでも、患者さんのために、何とか応えたい。その使命感で働き続ける人たちがいます。
彼らにも、守りたい暮らしがあります。
子どもは大きくなる。生活に必要なお金も変わっていく。
使命感だけでは生きていけない。
やむをえず、経験と知識を持った優秀な歯科技工士が、仕事を離れてしまう状況が起きています。

自己紹介

はじめまして。オーガイホールディングス株式会社代表の野田真一です。
私の父は、45年間、歯科技工士として入れ歯をつくり続けてきました。黙々と手を動かす父の背中を見て育ち、私も同じ道を志して、歯科技工士専門学校へ進みました。
ある日、アルバイト先で尊敬していた技工所の所長から、別の業界へ進むことを勧められました。歯科技工業界の不合理や時間外労働、収入の話を聞き、この仕事で生きていくことの厳しさを知った私は、専門学校を退学しました。
その後、23歳でIT企業「フィールトラスト」を起業しました。仕事が変わっても、歯科技工の世界への想いは消えませんでした。
父の世代が積み重ねてきた技術に、自分が培ったITの力を役立てたい。
同じ理由で夢を諦める若者を、もう出したくない。
今、仕事を続けるか悩んでいる人にも、これからこの道を選ぶ人にも、技術を生かして豊かに暮らしていける未来をつくりたい。それが、私がこの挑戦をする理由です。



デンスマイルラボを立ち上げ、歯科技工士の吉田泰之とともに、父へ入れ歯を届けました。
当時、父は末期がんを患っていました。届けた入れ歯で海鮮を食べられるようになり、喜んでくれました。
長年、多くの人の入れ歯をつくってきた父。自分の入れ歯をつくる余裕はなく、歯がない状態でやわらないものを食べていた父。その父が、自分の歯で、食べたいものを食べられた。
大切な人と食卓を囲み、同じものを食べる。入れ歯は、そんな時間と、その人らしく生きる尊厳を支えるものなのだと、私自身が教えられました。
父を見送り、この体験を多くの方に届けたいと強く思いました。

第1弾では、
「100人の入れ歯難民を救う」を掲げ、入れ歯を必要としているのに、通院が難しい方へ、歯科医療を届けることに挑戦しました。
歯科医師・歯科衛生士・歯科技工士が連携し、歯科医療を届ける車両、口腔内スキャン、遠隔設計を活用する取り組みです。
第2弾では、
歯科技工士がデジタル技術を学び、日々の仕事に生かし、働き続けられる仕組みをつくります。
つくる人を増やし、支え、仕事を続けられる仕組みをつくることが、その先の患者さんの「食べるよろこび」につながると考えています。

厚生労働省の報告によると、
2024年末の就業歯科技工士は31,733人。
2022年末から2年間で、1,209人、3.7%減少しました。
50歳以上は、全体の約56%を占めています。
これらは、入れ歯以外の技工も含む、全国の就業歯科技工士全体の数字です。
経験を持つ人が仕事を続けられること。
そして、その知識や技術を次の人へ伝えられること。その両方に取り組みたいと考えています。

「高額な設備を、一つの技工所で抱え込まない。
クラウド上の設計環境を共有し、必要なときに使えるようにする。」
フィールトラストのこの取り組みは、2023年2月に経済産業省近畿経済産業局の事例として紹介されました。
ついに、このモデルを現場で使える仕組みへ進めるときがきました。
今回の挑戦では、その構想に、入れ歯づくりの実践教育、製作拠点との連携、仕事の相談、採算の確認をつなぎます。
学んだ技術を、明日の仕事に使う。その仕事が、暮らしを支える。そこまでを見据えて取り組みます。
紹介記事:近畿経済産業局「歯科技工のDX」(2023年2月16日)


目指すのは、地域の技工所からクラウド上の作業環境に接続し、入れ歯を設計できる仕組みです。
設計で迷ったら相談する。必要な製造工程は、機器を持つ連携拠点へ依頼する。仕上げや確認は、技工士同士で役割を分担する。
歯科医師の診療・指示のもと、患者さんへ届けるまでをつなぎます。
噛み合わせを考えること。形を整えること。修正が必要な箇所を見極めること。手仕事で培ってきた経験は、デジタル設計でも土台になります。
症例に応じて、手作業とデジタルを使い分ける。得意な工程を、仲間と分担する。
今ある経験を生かしながら、対応できる仕事の幅と、働き方の選択肢を広げていきます。



今回の取り組みでは、次の4つのことをおこないます。
1.仕事を続けながら、学ぶ。
スキャンデータの確認、入れ歯の設計、修正の判断。熟練技工士の知識と技術を記録し、録画教材・実習・設計の指導を組み合わせます。
仕事を続けながらでも、学ぶ環境を整えます。
2.デジタル環境を、共有する。
クラウド上の設計環境を使い、必要な製造工程は連携拠点につなぎます。各技工所が、機器をすべて買いそろえる負担を抑えられる仕組みです。
デジタル環境を整え、どこにいても設計可能な仕組みを整えます。
3.実際の仕事で、支え合う。
自分で行う工程と、仲間に依頼する工程を整理します。設計・症例を相談できる環境、実務で生かす機会づくりに取り組みます。
デジタル歯科技工のケースを提供し、サポートしながら患者さんに届ける義歯を、共に作ります。
4.続けられる採算を、確かめる。
一つの入れ歯にかかった時間と費用を記録します。材料費だけでなく、共有環境の利用料、外注費、再製作まで含めて導入前後を比べ、工程や取引条件を見直します。
100人の歯科技工士を育てる

私たちが目指すのは、デジタル技術を日々の仕事で使える、100人の歯科技工士を育てることです。
受講して終わりではなく、自分の仕事に取り入れ、経験を重ね、次の仲間にも伝えられる人を増やしていきます。
対象は、歯科技工士の資格を持つ方です。今の仕事を続けながら学びたい方、手仕事の経験に新しい技術を加えたい方を支えたいと考えています。
第1弾でつながった「100人応援団」の力も生かします。熟練技工士が判断を教え、IT技術者が利用を支え、歯科医師や歯科衛生士と患者さんへ届ける。
一人ひとりの専門性をつなぎ、地域を越えて学び合える場を育てていきます。


皆さまからお預かりした支援金は、次の取り組みに活用します。
・教材をつくる
熟練技工士の技術収録、工程・設計・判断を学ぶ教材の制作と更新。・学びを支える
講師への謝金、受講・実習にかかる負担の軽減。・共有する環境を整える
クラウド上の設計環境の構築と利用検証、ソフトウェア・製作機器等の利用、導入支援。・実務と採算の確認を支える
症例相談、作業時間・費用の記録と分析、成果報告。・活動を運営する
募集・進行管理、リターン対応、CAMPFIRE手数料等。
技術を教える人の尽力にも、学ぶ人の挑戦にも、ご支援を届けていきます。

取り組みは、準備、研修、実務への導入、成果報告の順に進めます。
準備では、講師と教材、共有環境の利用条件を整え、参加する技工士を募ります。
研修では、設計の練習と講師の確認を重ねます。実務への導入では、症例の相談を受けながら、作業時間と費用を記録します。
支援者の皆さまへ、次の変化をご報告します。
・学習から、実務へ
何人が研修を修了し、学んだ技術を実際の仕事に生かせたか。・時間と採算の変化
利用料や外注費も含めて、時間と費用がどう変わったか。改善した点と、残る課題は何か。・技工士と、その先の患者さんへ
仕事の継続につながったか。患者さんへ、どのように入れ歯を届けられたか。
資金の使用状況とともに、CAMPFIREの活動報告でお伝えします。
今後について


私たちがつくりたいのは、
歯科技工士ひとりひとりが、自分の仕事を続けながら、必要な環境と仲間につながれる土台です。
技術を教える人には、その時間と知識に見合うお礼を。
学ぶ人には、実務に取り入れるまでの支援を。
デジタル化だけで、報酬や労働時間などの課題がすべて解決するとは思いません。
クラウドファンディング終了後も、技工士が仕組みを使い続けられるような運営を目指します。
現場の声を聞きながら改善を続けていきます。

父に入れ歯を届けたときの喜びを、同じように困っているご家族にも届けたい。
入れ歯をつくる歯科技工士が、自分の暮らしや家族との時間を大切にできるように環境を整えたい。
私は一度、この道を諦めました。これからこの仕事を選ぶ人には、未来を思い描いてほしい。
そのために、100人の仲間と、続けられる仕組みをつくります。
入れ歯は、日本のものづくりです。
つくる人を支え、大切な人と、いつまでも食卓を囲むことができる未来をつくりたい。
どうか、この挑戦を支えてください。





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