足をほぐして、心もほぐす。
「あしほぐ」を高齢者施設から地域へ広げたい
はじめまして。三上ひろみと申します。
私は「あしほぐラボ」を立ち上げ、「あしほぐ」というやさしい足のケアを広める活動を始めています。
2012年より名古屋市で中国足心道療術「本格足揉み 環(めぐり)」を運営し、これまで2歳から101歳まで、幅広い年代の方の足に触れてきました。
14年間、施術と指導を続け、現在までに14名の療術師を育成しています。
「あしほぐ」は、中国足心道の血液循環療法をもとに、一般の方でもできるだけ安全に、やさしく取り組めるよう、私自身が長年の施術と指導の経験の中で工夫し、再構成してきた足のケアです。
専門家だけではなく、一般の方にもできるケアとして地域に広げたい。
そんな思いから「あしほぐラボ」は始まりました。
あしほぐラボとは
「あしほぐラボ」は、やさしい足のケア「あしほぐ」を通して、高齢者施設や地域、家庭で、人と人が触れ合い、支え合える時間を広げる活動です。
まずは高齢者施設から活動を始めています。
私たちが目指すのは、単に「足を揉める人」を増やすことではありません。
誰かを大切に思ったとき、そっと足に触れられる人を増やすこと。
そして、支える側にも、
「自分にも誰かの役に立てることがある」
と感じてもらえる活動にしていきたいと考えています。
取り組む社会課題
高齢になると、身体が思うように動かなくなり、これまで自分でできていたことに手助けが必要になることがあります。
「迷惑をかけたくない」「まだ自分でできる」「人の世話にはなりたくない」
そんな気持ちと現実との間で葛藤し、自尊心や自分の役割を保つことが難しくなる方もいらっしゃいます。
また、高齢者施設では、食事、入浴、服薬、排泄、移動など、生活を支えるために多くのケアが必要です。
その中で、
誰かと目を合わせること。ゆっくり話をすること。やさしく触れられること。「自分を気にかけてくれる人がいる」と感じること。
こうした時間も、その人らしく暮らしていくうえで大切だと考えています。
「あしほぐラボ」では、
・高齢者の孤独や社会的孤立・自尊心や役割を保つことの難しさ・人と触れ合う機会の減少・介護や支援をする側の負担・地域のつながりの希薄化
といった社会的な課題を意識しながら活動しています。
もちろん、こうした課題すべてを「あしほぐ」だけで解決できるとは考えていません。
また、
「あしほぐをすれば認知症が予防・改善できる」ということでもありません。
私たちは、足のケアを一つの入口として、人と関わり、会話し、触れ合う時間を地域に増やしていきたいと考えています。
なぜ、最初に高齢者施設なのか
私が高齢者の方への足のケアについて深く考えるようになった、忘れられない経験があります。
ずいぶん前のことです。
遠方に住んでいるご家族から、
「名古屋近辺の介護施設に入所している母のところへ、週に一度、足揉みに行ってほしい」
というご依頼をいただきました。
その方は、当時94歳くらいでした。
初めてお会いした頃は、ご自分で歩くことができ、会話もしっかりされていました。
ところがある日、尻もちをついて大腿部を骨折され、しばらく足揉みをお休みしました。
久しぶりに伺ったとき、その方は車椅子になり、目線が定まりにくく、表情も乏しくなっていました。
声をかけても、すぐには私のことが分からないような様子でした。
耳も遠くなっていたので、顔を近づけて、
「足揉みに来たよ」「足、揉もうね」
と声をかけ、ゆっくり足に触れ始めました。
すると、少しずつ私の方に目線が合い、にこっと笑ってくださったのです。
さらに足を揉んでいると、
「ああ、先生、来てくれたんだね」
と声をかけてくださいました。
そこから子どもの頃のお話など、いろいろなおしゃべりが始まり、帰る頃には、
「お茶でももらっていってね」
と、私のことまで気遣ってくださいました。
私は、本当に嬉しかったのを覚えています。
ところが一週間後に伺うと、また目線が定まりにくく、表情の乏しい様子に戻っていました。
そして、また足に触れていると、少しずつ目線が合い、笑顔が出て、おしゃべりをしてくださる。
そんなことが何度もありました。
これは、あくまで私が一人の方を施術する中で経験したことです。
けれど、この経験から私は思うようになりました。
週に一度、専門家が足を揉むだけではなく、もっと日常の中で、誰かが足に触れてくれたらいいのではないか。
10分でも15分でもいい。
顔を見て。声をかけて。足に触れる。
そんな時間を、もっと身近にできないか。
この思いが、現在の「あしほぐラボ」につながっています。
「見る・話す・触れる」
もう一つ、私の中に長く残っている言葉があります。
中国足心道の創始者、故・直江敏男院長から教えていただいた、
「ユマニチュード」
という言葉です。
ユマニチュードはフランスで生まれたケアの考え方で、
「見る・話す・触れる・立つ」
という関わりを大切にします。
直江院長は、
「足揉みはユマニチュードととても相性がいいんだよ」
と話されていました。
その意味を、私は足揉みを続ける中で実感するようになりました。
足を揉むとき、相手の正面に座ります。
高齢の方の場合は、できるだけ相手より少し低い位置に座ります。
うつむきがちな方に「顔を上げてください」とお願いするのではなく、
こちらから、その方の自然な視線の中に入っていく。
そうすると、自然に顔と顔が向き合います。
「今日はどう?」「足を触りますね」「痛くないですか?」「気持ちいいですか?」
そんなふうに話しかけながら、足をゆっくり包むように触れる。
すると、
見る・話す・触れる
ということが自然に一緒に行われます。
「あしほぐ」で大切にしたいのは、ただ足を揉むことではありません。
その人の顔を見る。声をかける。足に触れる。話を聞く。
「あなたを大切にしています」
ということが伝わるような時間をつくることです。
これまでの活動実績
「あしほぐラボ」は、構想だけの活動ではありません。
2026年8月から実際に高齢者施設を訪問し、利用者の方への「あしほぐ」を行いながら、
施設で安全に、無理なく、継続して活動するためには何が必要なのか
を現場で学び、一つずつ改善してきました。
高齢者施設での実践
初回の施設訪問では、椅子や車椅子に座ったまま「あしほぐ」を体験していただきました。
最初は、
「私はいいわ」
と遠慮されていた方が、体験後には、
「気持ちいいね」「やってみないとわからないね」
と笑顔で話してくださいました。
職員の方からも、
・表情や笑顔が増えた
・会話が増えた
・終了後に「足が温かい」と話される方がいた
・痛みを訴えることなく行えた
といった声をいただきました。
現場から学び、改善する
初回は施術者が小さな椅子に座っていましたが、次の訪問では、より低い座布団のようなマットに変えてみました。
すると、下を向いている利用者さんの自然な視線の中に、私たちの顔が入りやすくなりました。
無理に顔を上げてもらう必要はありません。
私たちが下に入ればいい。
施設の方にも、この点をとても評価していただきました。
ほかにも、実践を通して、
・一人20分から10〜15分程度へ見直す・靴下は片足ずつ脱ぐ・活動前後の手洗いを徹底する・衛生用品を持参し、ごみは持ち帰る・音の大きくないタイマーで時間を管理する・耳が聞こえにくい方のために筆談を準備する・第三者の目が届く開かれた場所で活動する
など、安全面や運営方法を改善してきました。
療術師と実践を重ね、方法を整える
施設活動には、中国足心道の療術師にも参加してもらっています。
専門的な施術をそのまま行うのではなく、
一般の方にも学んでいただける、安全でやさしい方法にするにはどうすればよいか
という視点を大切にしながら、現場で実践を重ね、方法を整えています。
その内容を反映し、
「あしほぐサポーターハンドブック 高齢者施設訪問編」
の制作も進めています。
ハンドブックには、足のほぐし方だけではなく、
・高齢者との接し方・声かけや目線の合わせ方・衛生管理・体調確認・施設職員との連携・個人情報や写真の取り扱い・事故、緊急時の対応
などをまとめています。
施設との契約書、活動者向けの同意書、個人情報・写真取扱規程など、継続的な活動に必要な仕組みの整備も進めています。
「あしほぐ」が生まれるまで
「あしほぐ」の原点には、東日本大震災後の足揉みボランティア活動があります。
震災後、故・直江敏男院長は、ボランティア活動をより広げやすくするため、
「一般の方向け初級足揉み実践講座」
を作られました。
災害が起きたとき、ケアを必要としている人はたくさんいます。
けれど、療術師だけでは人数が足りない。
だから、
一般の方にもできる足のケアを伝えていく。
私自身もこの講座を何度も開催し、一般の方に足揉みをお伝えしてきました。
その中で、
「指が痛い」「初めての方には少し難しい」
と感じる部分もありました。
そこで、
もっと簡単に。もっと覚えやすく。高齢の方にも、行う側にも負担が少なく。
と考え、中国足心道の血液循環療法を土台に、14年間の施術と指導の経験を生かして改良・再構成してきたものが、現在の「あしほぐ」です。

地域に「あしほぐサポーター」を
介護施設の職員さんたちは、日々多くの仕事を担っています。
その中で、一人ひとりの足元に座り、10分、15分、ゆっくり顔を見ながら触れ合う時間を十分につくることは難しい場合もあります。
そこで、
その役割の一部を担える人を、施設の外にも増やしていきたい。
そう考えています。
療術師だけでなく、一般の方にも安全な方法を学んでいただき、地域の「あしほぐサポーター」として活動してもらう。
ケアを受ける方だけでなく、活動する人にも、
「自分にも誰かの役に立てることがある」
という実感が生まれる。
そんな仕組みをつくりたいと思っています。
まずは高齢者施設から、そして地域・家庭へ
まずは高齢者施設で、安全に継続できる活動の形をつくります。
そして、体験ワークショップなどを通して「あしほぐサポーター」を育てていきます。
その先には、
・家庭での介護や見守り
・地域での「あしほぐクラブ」
・医療や介護に関わる方々との連携
・災害時の支援
などへつなげていきたいと考えています。
まずは名古屋市を中心に、愛知県内で活動を積み重ね、将来的には東海地域、さらに各地域へと少しずつ広げていきたいと思っています。
今回のクラウドファンディングにかける想い
今回のクラウドファンディングは、活動資金を集めることだけが目的ではありません。
「あしほぐ」という活動を、一人でも多くの方に知っていただくこと。
そして、
「こんな活動が地域にあったらいいね」
と思ってくださる方とつながることも、大きな目的です。
94歳の方との経験。
故・直江院長から教えていただいたユマニチュードという考え方。
東日本大震災後に生まれた一般向けの足揉み講座。
そして、現在の高齢者施設での実践。
一つひとつの経験が、
「あしほぐラボ」
という形でつながり始めています。
今回のクラウドファンディングについて
今回のクラウドファンディングでは、50万円を目標に、高齢者施設での「あしほぐ」活動を継続し、地域へ広げるための基盤を整えます。
いただいたご支援は、
・あしほぐサポーターハンドブック・教材制作 約10万円
・体験ワークショップ・サポーター育成 約10万円
・高齢者施設への訪問活動
・交通費 約10万円
・訪問用備品・衛生用品 約8万円
・パンフレット・広報物制作 約5万円
・保険・事務・活動立ち上げ費用 約7万円
に大切に使わせていただきます。
これからの展開
2026年10月
クラウドファンディング開始
2026年11月30日
クラウドファンディング終了
2027年1月〜2月
・サポーターハンドブック、教材の整備・訪問活動に必要な備品、衛生用品の準備
2027年2月〜
・「あしほぐ」体験ワークショップの開催・サポーター育成開始
2027年以降
・高齢者施設への訪問活動を拡大・地域での「あしほぐクラブ」などへ展開
活動の様子や現場から得た学びは、note、Instagram、「足からだ健康ラジオ」などでも継続して発信していきます。
最後に
「あしほぐ」は、誰かの足に触れることから始まります。
でも、私が本当に広げたいのは、足揉みの技術だけではありません。
その人の顔を見る。
声をかける。
やさしく触れる。
話を聞く。
そして、
「あなたを大切にしています」
ということが伝わる時間です。
まずは高齢者施設から。
そして地域へ、家庭へ。
少しずつ、一人ずつ。
足をほぐして、心もほぐす。
そして、
今日、目の前の一人を大切にする。
そんな活動を育てていきたいと思っています。
ご支援だけでなく、この活動を知っていただくこと、誰かに伝えていただくこと、シェアしていただくことも、大きな応援になります。
「あしほぐラボ」の第一歩を、応援していただけましたら嬉しいです。
※本プロジェクトは「CAMPFIRE for Social Good」を利用しています。ご支援の際には、支援金額とは別にCAMPFIRE所定のご協力費等が支援者さまのご負担となります。あらかじめご了承ください。
最新の活動報告
もっと見る【新リターン追加】1,500円から応援いただけるようになりました!
2026/10/05 17:03クラウドファンディングに、新しく1,500円の応援リターンを追加しました!公開後、改めてこのプロジェクトについて考える中で、「もう少し気軽に応援していただける選択肢があってもいいのでは」と思い、今回1,500円のリターンを追加しました。「あしほぐ」の活動をちょっと応援したい。高齢者施設での取り組みを広げてほしい。この活動を知って、いいなと思った。そんなお気持ちを、無理のない形で届けていただけたら嬉しいです。いただいたご支援は、施設訪問に必要な備品や教材の準備、移動費、保険、ハンドブックの印刷、広報など、「あしほぐ」を高齢者施設から地域へ広げていくための活動に大切に使わせていただきます。大きなご支援だけでなく、一人ひとりの「応援しているよ」という気持ちが、この活動を前へ進める力になります。そして、クラウドファンディングのページを周りの方にシェアしていただくことも、大きな応援になります。足をほぐして、心もほぐす。「あしほぐ」が、必要としてくださる方のもとへ少しずつ届いていくよう、これからも活動を続けていきます。いつも応援してくださる皆さま、本当にありがとうございます。 もっと見るクラファンスタート!stand.fmでも想いをお話ししました
2026/10/01 13:56本日、クラウドファンディングがスタートしました!そして早速、stand.fm「足からだ健康ラジオ」でも、今回のクラウドファンディングについてお話ししました。今回の配信では、私が「あしほぐ」を認知症の方にも届けていきたいと思うようになったきっかけの一つや、「見る・話す・触れる」を大切にするケアについてお話ししています。「あしほぐ」は、ただ足をほぐすだけではなく、足に触れながら、その方と向き合い、言葉を交わす時間も大切にしています。足をほぐして、心もほぐす。この活動を、高齢者施設から地域、家庭へと少しずつ広げていきたいと思っています。クラウドファンディングをきっかけに、これまで「あしほぐ」を知らなかった方にも、活動を知っていただけたら嬉しいです。stand.fmでは、文章だけでは伝えきれない私自身の言葉や思いもお話ししています。ぜひ、お時間のあるときに聴いてみてください。そして、クラウドファンディングの応援やシェアも、大きな力になります。始まったばかりの「あしほぐラボ」の挑戦を、これから活動報告でも少しずつお伝えしていきます。どうぞよろしくお願いいたします。三上ひろみあしほぐラボ もっと見る






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