2018/10/19 17:58

こんばんは、シドニー在住の南です。
今日は、オーストラリアのパデル事情について、お話させていただきます!

 

オーストラリアは、2016年にシドニーとゴールドコーストにパデルコートを設立しました。

開設してからまだ2年ですが、世界中から訪れる本場パデルプレイヤーからは非常にレベルが高いといつも驚かれています。

 

オーストラリアのレベルの高さの理由は、オーストラリアが世界中から好かれているため、世界中から人が集まってきて、オーストラリアも異文化を温かく迎え入れる文化があるからだと私は思います。

世界中のトップパデルタレントが集まるからこそ、そういう選手と一緒にプレイする機会があるオーストラリア人のパデルレベルが非常に速いスピードで上達しているのだと思います。

振り返れば、この2年間で、シドニーには、下記のようなトップ選手が世界中からパデルをしにきてくれました。

 

ハビエル:現在、世界ランキング7位のガラン選手のジュニア時代の元ダブルスパートナー。ジュニア時代に比べるとコロコロしちゃって、昔みたいな球がどうも打てないみたいで、コートでよくイライラしているけど、パデルスキルやショットセレクションは変わらず超一流。コート外では、彼女のソニアがとにかく大好きで、いつもソニアの話をしている好青年。


クレバー:ブラジルの元トップ選手で、プロを目指していたが、コンストラクション・エンジニアの大学院へ進学し、プロになることを断念。昔、パデルをしていた仲間が世界ツアーで活躍しているのをみて、シドニーにきた当初は、パデルプロになることにまだ心残りがあったみたいで、コートでは常にイライラ。でも、ワーホリビザ延長のため、数ヶ月ファームで働いたら、「パデルは、僕の人生の一部でしかない。」って閃いて、人が変わったように、コートではいつも上機嫌。クレバーの一件があったため、もし、誰かがコートで悪態をついていると、「ファームに行け!」とつっこまれます。


ファビアン:現ドイツ男子チームのキャプテン。コンサルティングプロジェクトのため、シドニーに6ヶ月滞在。ヨーロッパのハイソサイティーの育ちの良さがにじみ出ている人格者。背がとても高くて、攻撃力もあるけど、計算された冷静なプレイで、守備も一流。


アンドレ:FIP副会長の息子兼元カナダチームの代表選手。確かな実力だけど、ルックスのせいで、シドニーパデル界トップのイケメンってことのほうで注目されがち(笑)


シルビア:元スペインの代表選手で、私の永遠のライバル。彼女も双子で、双子ペアとして、一緒にスペイン代表として活躍していたみたいです。現在は、フィジオとして活躍していて、双子の妹がいるパースで、一緒にパデルコートを新設しようと頑張っています。


マット:アジア予選のときに、オーストラリア女子代表チームのコーチとして日本にきていたマットコーチも、元イギリスチームの代表選手です。マットは、コート外ではフィットネスモデルとして、ボンダイビーチでトレーニングしている様子をインスタグラムにアップしているので、もしよかったら、フォローしてあげてください。オーストラリアには、ほかにも、オリバーというイギリス男子チームの代表選手がいます。

 

上述したように、オーストラリアには、色んな国から色んなバックグラウンドをもつトップのパデルプレイヤーたちが集まってきています。

色んな人の紹介のおかげで、オーストリアチームはすでにスペイン、アルゼンチン、ブラジル、ドイツ、および、ポルトガルチームとつながりがあって、世界大会の空き時間に各国の選手と一緒に練習してもらえるよう計画を練っています。

このような背景もあり、オーストラリアのパデル界は、異文化を受け入れることで、世界中のパデルプレイヤーと楽しみながら、パデル力をどんどん上げています。

これが、現在のオーストラリアのパデル事情です。

 

追記させていただくと、異文化を受け入れ、世界中からトップタレントを呼ぶことで、自国の実力を向上するという原則は、パデルのみならず、あらゆる分野に共通する原則だと考えています。

イギリスのブレグジットやアメリカのトランプ大統領の当選を背景に、異文化を排除する動きが以前より強くみられるようになっていますが、そんな時代の流れに反するように、オーストラリアは、ゲイマレッジを合法化し、移民政策の議論でも、異文化を受け入れるという強い姿勢を見せました。それに加え、フレンドリーでカジュアルな国民性を備えている国だからこそ、世界中からトップタレントが集まってくるのだと思います。

 

日本も国力を上げるために、移民政策を検討しないといけない時代に突入していますが、オーストラリアから学べることも多いのではないかと私は思います。日本は、移民数は多いものの、残念ながら世界のトップタレントは、日本にくるどころか、日本からトップタレントが流出しているのが現状だとニュースでよく見かけるので、パデルを通して、国のあるべき姿を考えてみると面白いかもしれません。