とうきょうプレイデーから10日以上経過して、事務局もだいぶ落ち着きを取り戻してきました。現在、少しずつ取りまとめを進めています。
さて、今日はとうきょうプレイデーのモデルになったイギリスのプレイデーのことをお伝えしたいと思います。
イギリスのプレイデーは、1987年に始まりました。そもそものきっかけは1986年のサッチャー政権下に行われた、当時の首都ロンドンを含む地方自治体であった大ロンドン議会の解体と財政削減でした。これにより子どもの遊びに関する事業にも大規模な予算の削減の話が持ち上がります。
その状況をなんとかしようと、ロンドンで子どもの遊びに関わる職業の人たちに呼びかけをしたところ、集まったのが3人。その3人が「大きなイベントを開催するよりも、それぞれが子どもの遊びのために実践していることを祝う」として「遊びのための日」を考案しました。それが後のプレイデーです。
これはロンドンのとあるパブの写真です。1986年に集まった3人は、その人数の少なさもあって仕方なくこのパブに入りました。そしてそこで「プレイデー」のアイディアが生まれます。このパブの入り口に掲げてあるプレートには、「1987年、プレイデーはこの場所で始まった。それ以来、数千のイベントに数百万の子どもたちが集まった」と書かれています。
最初は7箇所からスタートしたプレイデー。1989年に10箇所に増え、その後も徐々に広がりを見せていきます。家族で自宅の裏庭で祝ってもよし。ふだんは遊べない場所や公共の広場を遊び場として開放するのもよし。いろんなアイデアが集まります。
ポスターの印刷費を出してくれるスポンサーも見つかるようになり、5年後には全国規模に広がっていきました。そして、2010年には全国で850を超えるイベントに50万人以上が参加するという一大キャンペーンに成長しています。テレビのニュースで全国各地のプレイデーの様子や、子どもの遊びについての調査結果データが報じられるようにまでなりました。
力士の着ぐるみを着て、相撲ごっこをしています。
2011年のプレイデーに、日本から視察に行ったメンバーが現地の新聞に取り上げられました。
日本がこのレベルに到達するには、まだまだ時間がかかるとは思いますが、引き続きとうきょうプレイデーも活動を続けてまいります。
まずは、より多くの方にその存在を知っていただくことからと考えておりますので、その為にもしっかりとした報告書を作成したいです。皆様のお力添え、よろしくお願いいたします。
なお、イギリスのプレイデーについてもう少し詳しく知りたい方は、とうきょうプレイデーの発起団体・協力団体の一つでもある、一般社団法人TOKYO PLAYが発行している「Playday & London Play ガイドブック」をご参考ください。