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能勢の栗林を再生しキマダラルリツバメの暮らす里山を未来に残したい

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現在の支援総額
53,500円
パトロン数
16人
募集終了まで残り
36日

現在10%/ 目標金額500,000円

このプロジェクトは、All-In方式です。
目標金額に関わらず、2019/03/31 23:59までに集まった金額がファンディングされます。

古くから栗の栽培が盛んな能勢町では栗の古木で営巣するアリと、そのアリと共棲するチョウ、キマダラルリツバメが生息しています。しかし近年、栗の栽培面積は減少しています。このプロジェクトで栗林を再生し、生きもの豊かな里山を未来につないでいきます。

こんにちは!大阪みどりのトラスト協会の諸岡です。

 大阪で生まれ育ち、大阪府の職員として自然や緑に関わる仕事をしてきました。現在は大阪みどりのトラスト協会の常務理事として、大阪府内の自然環境保全の現場を走りまわっています。

 今回クラウドファンディングにチャレンジするプロジェクトの実施場所、能勢町(のせちょう)は大阪府の最北端で兵庫県との府県境に位置し、大阪・京都市内から車で約1時間の距離です。美しい緑や、澄んだ清流、新鮮な空気や綺麗な夜空が堪能できます。

能勢の里山の風景

 歴史も古く、縄文時代にはすでに人々が暮らしており、「日本書紀」に「摂津国来狭々村」の古名で記されています。中世には源氏の流れを汲む能勢氏によって栄え、江戸時代には妙見山の妙見信仰で全国にも能勢の名前が知られました。町内には古墳や城跡といった史跡が数多く残り、歴史の深さを感じさせてくれます。山間に広がる「棚田」の風景や、国の天然記念物に指定されている「野間の大けやき」をはじめ、大阪府最大で府の天然記念物にも指定されている「倉垣天満宮のイチョウ」といった自然が豊かに残されています。

 また、大阪府の緑地環境保全地域に指定されている「三草山ゼフィルスの森」のチョウや、「地黄湿地」のモリアオガエルといった大阪府のレッドリストで絶滅危惧種に指定されている希少な種の動物たちもいます。

三草山のヒロオビミドリシジミ

 古くから稲作や炭焼きが行われ、なかでも「菊炭」は500年以上前から茶の湯で評価されている最上級の炭です。火力が強く、火持ちや香りが良く、パチパチピチピチとしとやかで上品な音を出して燃え、燃えた後も形が崩れず真っ白な菊の花が咲いたように見えるなど、見た目にも優れています。それらの名産品は、里山での生活と共に残っており、何度も訪れたくなる地域です。

能勢の菊炭

 

人が管理することで維持される里山の生き物たちを保全する

 

 歌垣(うたがき)地域にはキマダラルリツバメという、とてもきれいな小さなチョウが生息しています。

 写真では翅を閉じていますが、オスの翅の表側(開いて止まった時に上になる方)は美しい青色が入っています。

 このチョウは、幼虫期にアリの巣に入り込んで食べ物をアリからもらい、アリに育ててもらうという特殊な生態を持っています。キマダラルリツバメと強い共棲関係にあるのがハリブトシリアゲアリというアリで、このアリは土の中ではなく、木のうろや朽ち木の中に巣を作ります。能勢町では同町に起源をもち、「栗の王様」とも呼ばれる「銀寄」という栗の栽培が行われてきており、キマダラルリツバメはその栗の古木に営巣するハリブトシリアゲアリの巣を好んで共棲してきました。

 里山にはこのように、栗林、薪や落ち葉を取るための雑木林、稲作用のため池、田畑のあぜ道など、人間が作り出した環境を上手に利用している生き物たちがたくさん暮らしています。 

写真は2018年6月に、活動地で専門家とチョウの調査を行った写真です。チョウだけでなく、たくさんの生き物が観察できました。キマダラルリツバメは大阪府レッドリストで最も絶滅の危険が高い、絶滅危惧Ⅰ類に指定され、府内で確実に分布が確認されているのは、現在は能勢町のみになってしまいました。

 近年、人が里山を利用する機会が減り、自然にも様々な変化が生じています。能勢町では、後継者不足などにより銀寄の栽培面積も減少し、キマダラルリツバメが発生する古木の供給も減ってきているため、みんなで保全をしていこうという機運が高まっていました。


他団体や地元も一緒に、みんなの栗林「歌垣 銀寄栗の森」として再生を始動

 設立30年を迎えたトラスト協会は、これまで大阪府内の様々な場所で自然環境の保全に取り組んできました。今回プロジェクトを始めようとしている栗林もその一つです。ここは2009年より、地権者の方との合意のもと、希少種であるキマダラルリツバメのために、栗林が草藪にのみ込まれてしまわないよう草刈りを続けてきた場所です。

 写真は2018年7月の草刈りの様子です。

 今までは私たちだけで草刈りを細々と行っていたのですが、本格的に栗林の再生を行おうと、2018年11月、大阪自然環境保全協会や大阪府立大学にも声をかけ、「歌垣 銀寄栗の森」と名前を付けて、みんなの栗林として維持していくことを決めました。

 春に行う栗の苗木の植樹も、大変な真夏の草刈りも、秋の楽しい収穫も、広く参加者を募って一緒に行います。希少な生き物も、そうでもない普通の里山の生き物も生息する、生物多様性にあふれた里山の自然を未来に繋いでいきます。


● 支援金の使いみち

 ・栗の苗木と動物よけのネット購入費 40万円

プロジェクト地の栗林の周りには栗の実や新芽を食べてしまうシカやイノシシなどが増加しています。彼らから栗林を守り、維持していくためには栗林の周囲をネットで囲う必要があります。この資金をこちらで募りたいと考えています。

 

写真は当協会の別の保全活動地の動物よけネットを張っている作業の様子です。

 ・クラウドファンディング手数料・リターン送料など 10万円

 ※その他、プロジェクトの実施に必要な費用(整備用具、交通費など)はクラウドファンディングとは別で準備します。

リターンは、このプロジェクトに共感して応援していただいている、絵描きのメルヘンりえこさんが能勢の自然をテーマに描かれた絵のポストカードや、プロジェクト地近くの古民家を体験できるものなどをご用意しています。本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。ぜひご支援をお願いします。

 

● 実行スケジュール

 ■2019年3月 キックオフイベント

最初の栗の植樹祭。活動地の一部を小さく囲って、その中に栗の植樹を行います。キマダラルリツバメが安定して生息するためには、もう少し範囲を広げたいところ・・・

■2019年6月~ 草刈り

植樹しただけでは木は育ちません。草がどんどん伸びる季節、夏の間は栗林が草藪に飲み込まれないように草刈りをします。特に3月に植えたばかりの小さな木の周りは念入りに。

■2019年7月 キマダラルリツバメの調査

羽化したチョウが栗林を飛ぶ季節、大阪府立大学の専門家と一緒に生息状況を調査します。 

■2019年10月 栗の収穫イベント

チョウの姿はないけれど、楽しい栗拾いと一緒に、里山に暮らす生き物とのことを知ってもらえるようなイベントにします。

■2020年2月 動物よけのネット設置

このプロジェクトで集めた資金を使って、ネットを購入。活動地をより広く囲って栗林保全エリアを拡大します。

 ■2020年3月 栗の植樹祭

2月に囲ったところに植樹を行います。ここからが本当のスタート。毎年チョウやアリのモニタリング調査をしながら、栗林を維持管理していきます。


● お問い合わせ先

 大阪みどりのトラスト協会

メール:midori@ogtrust.jp

電話:06-6614-6688(火~土 10時~18時)

このプロジェクトの問題報告やご取材はこちらよりお問い合わせください