はじめに

時は1200年前、古代の平安時代。国風文化が花開き、貴族が日本独自の文化を謳歌していた頃、一本の木が芽吹きました。

その木は「金木犀」。秋の始まりに花を咲かせ、その花からは可憐な香りが漂い人々に秋の訪れを知らせていました。

時は流れ、木はいつしかその地の守り神となりました。人々は近くに御堂を建てることにしました。その御堂には、観音菩薩を祀ることになりました。

さらに時は流れ、武士の時代・明治維新・世界大戦を経て人々に平和な時代が訪れました。人々は御堂に安置された観音菩薩を年に一度、陰暦6月17日の夜にお祀りすることにしました。

時を重ねる毎にお祀りは賑やかになり、御堂の周囲を赤提灯で飾り、広場では相撲が奉納されました。そして今では屋台も並び、老若男女が集う、この地の大事な”おまつり”となりました。

木が芽吹いてから1200年後、令和元年夏のこと、この地は未曾有の嵐に見舞われました。一夜明け、ようやく嵐は過ぎ去り、人々は安堵していました。しかし、それも束の間、人々は愕然とします。嵐は長い間この地を見守ってきた木をなぎ倒してしまったのです。木は、御堂近くの通夜堂を押し潰していました。

人々は悲しみながら思いました。

「もう観音様をお祀りすることは難しいのかもしれない。」

現在、この地は時代の流れによって少子高齢化が進み、若者は少なくなり、地域の担い手が不足しています。でも、私たちはこの地で続いてきた営みを絶やしたくありません。

壊れた通夜堂を再建し、地域のお祭りを続けていくこと。1200年前、金木犀の小さな芽から始まった人々の営みを未来へつなぎたい。私たちの心は一つになりました。

こうして再建への挑戦に向かって、皆で歩み始めたのです。



自己紹介

このページをご覧いただきありがとうございます。島﨑祐企です。私はここ土佐町で育ち、地元の中学校・高校を卒業後、熊本県で学生生活を過ごしました。

大学卒業後は滋賀県のとある会社に就職をしていましたが、3人兄弟の長男でもあったことから、「実家は俺が守る」という使命感に駆られ、妻と子ども2人でUターンしてきました(ちなみに現在は5人家族)。

県外での生活の中で地元の土佐町を俯瞰的に見ることができ、他所にはない土佐町の良さに気付くことができた反面、過疎化が進む中山間地域の様々な課題を感じ、そして興味を持ちました。そんな経験を活かして、現在は土佐町役場で勤務しており、林業の担当をしています。

少しだけ役場職員として土佐町の説明をさせてください。

私が住むここ土佐町は、四国のちょうど真ん中に位置することから、【四国のおへそ】と呼ばれています。土佐町に入ってまず目にするのは、早明浦ダム。ここから吉野川が流れており、香川県や徳島県に水が流れています(讃岐うどんを茹でる水は土佐町から流れています)。

主な産業は一次産業で、棚田等地形を活かし寒暖差のある気候から作られたお米は絶品です。米どころということもあり、【桂月】という酒蔵があります。最近では海外のコンクールで入賞するほどに有名になってきました。

また、高知県が誇るブランド牛【土佐あかうし】の県下最大の産地で、近年赤身ブームにより注目を浴び頭数も増頭傾向となっておりますが、年間約470頭しか出荷されておらず、これは和牛生産量の0.1%しかないことから「幻の和牛」と言われています。桂月、土佐あかうしはリターンに出していますので、興味もたれた方はよろしくお願いします!

私と中島観音堂

中島観音夏の大祭は昔から【十七夜】という名称で親しまれ、約300年の歴史があると言われています。中島観音堂にある【木造十一面観音立像】(県指定重要文化財)が年に一度、姿を見せる日でもあり、お祭り好きから仏像好きまで、町内外からたくさんの人で賑わいます。木造十一面観音立像

私も小さい頃から兄弟や友人と小銭を握りしめ、隠しきれない高揚感を抱き、お祭りに足を運んでいました。昔と変わらぬ幻想的な雰囲気に酔いしれることができ、現在では珍しくなりつつある盆踊りや、子どもから大人まで白熱した試合を繰り広げる宮相撲は、土佐町の夏の始まりを告げます。

幻想的な赤提灯

宮相撲の様子

平成22年8月9日 高知新聞記事

毎年当たり前のように訪れると思っていた、十七夜の風景。大人も子どももみんなが笑い、大好きだったあの風景がなくなるかもしれない。「どーにかせなぁいかん(なんとかしなくては)」と思い、今回初めてクラウドファンディングに挑戦させていただきました。

解決したい課題

令和元年9月22日の台風17号の暴風により、樹齢1200年の金木犀が倒木し、中島観音堂にある通夜堂を直撃しました。

通夜堂は現在ブルーシートを被せてありますが、手すりや階段の破損具合を見ると、かなりのダメージがあったことが伝わってきます。

石灯籠にも被害が及び、観音堂への入り口は見るも無残な状態になってしまいました。

〜地域での課題〜
①地域のシンボルでもある中島観音堂が見るも無残な状態になり、なんとか地域で寄付を募ろうと考えたが、到底修復できる金額を集めることができそうにない。このままでは夏の大祭自体の開催が危ぶまれる。
②予算の問題だけでなく、地域の後継者不足に悩んでおり、歴史ある祭りが近い将来消滅してしまうのではないかという不安がある。

このプロジェクトで実現したいこと

樹齢1200年の金木犀の倒木は、私たちに課せられた試練だと思います。ピンチを活かし地域の絆が一層深まるチャンスを観音様が与えてくれたのだと。

金木犀が倒れてしまったことは残念ですが、これをきっかけにみんなが協力して十七夜開催に向けて進んで行けることは意味があることだと思います。

今回成功したとしても、それがゴールではなく、むしろスタートに立ったつもりで、この歴史ある祭りを永代にわたり続けていくという決意です。

資金の使い道

修繕費:約200万円
諸経費:約96万円
手数料:54万円 (14%+税)

実施スケジュール

4月中旬 HP開設
6月末    通夜堂、石灯籠、手すり修理
7月25日 中島観音堂夏の大祭(十七夜)
8月下旬 リターン発送

<All-in方式で実施します。>
本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。

リターンのご紹介

ご支援いただいたすべての方に、心からお礼のメッセージをお送りするとともに、今回クラウドファンディングを実施するきっかけとなった、倒木した”樹齢1200年の金木犀”を活用したオリジナル返礼品や、特産である幻の土佐あかうし、地酒など高知県土佐町をより身近に感じていただける返礼品をご用意しました。

【とさちょうものがたりZINE】
土佐町の「人・もの・こと」など、わが町の”素敵なものごと”を発信しているウェブマガジン「とさちょうものがたり」から生まれた土佐町オリジナルの雑誌。8月発行予定の最新号へ、クラウドファンディング特集と共にご支援いただいた皆さまのお名前を載せてお届けします。

【ポストカード(お礼状)】
こちらも土佐町のウェブマガジン「とさちょうものがたり」から誕生した、土佐町在住の写真家 石川拓也がひと月に1枚のポストカードを作るプロジェクト。ご支援いただいたすべての方に、2020年中島観音堂夏の大祭(十七夜)のポストカードを作成し、地域住民からお礼のメッセージを添えてお届けします。

※土佐町のウェブマガジン「とさちょうものがたり」 https://tosacho.com

【樹齢1200年の金木犀を活用した品】
今回の試練を与えてくれた張本人、倒木した”樹齢1200年の金木犀”を地元職人の方にご協力いただき、オリジナル返礼品としてコースターやストラップへと生まれ変わりました。12,000円コースではご支援いただいた皆さまのお名前を金木犀へ印字し、お祭りに欠かせない幻想的な風景である赤提灯と共に飾らせていただきます。(※赤提灯のお届けはございません)

【土佐の酒造 桂月 の地酒】
明治10年(1877年)創業の歴史を持つ地元の酒蔵 桂月(けいげつ)。土佐町の豊かな水と澄んだ空気の中で高品質な酒造りを続けて140年。職人が丹念に仕込んだ芳醇な味と香りが特徴の純米大吟醸45「吟之夢」と、世界最大規模のワイン品評会にてゴールドメダルを獲得したスパークリング酒「匠(ジョン)」をご用意しました。

※「土佐酒造株式会社 桂月」 http://www.keigetsu.co.jp

「酒販免許について」https://store.shopping.yahoo.co.jp/keigetsu/info.html

【幻の土佐あかうし】

高知県が誇るブランド牛”土佐あかうし”。年間約470頭しか出荷されておらず、和牛生産量の0.1%しかないことから「幻の和牛」と言われています。土佐町は「幻和牛」の県下最大の産地ではあります。


【中島観音堂夏の大祭 餅投げ体験】

土佐町の夏の訪れを告げる中島観音堂夏の大祭(十七夜)のフィナーレを飾る餅投げ。当日は櫓に上がっていただき、思う存分餅投げを体験していただきます。



▷3,000円:とさちょうものがたりZINE・ポストカード(お礼状)
▷6,000円:樹齢1200年金木犀のコースター・とさちょうものがたりZINE・ポストカード(お礼状)
▷9,000円:日本酒桂月大吟醸45 720ml or 樹齢1200年金木犀ストラップ付きとさちょうものがたりトートバック・とさちょうものがたりZINE・ポストカード(お礼状)
▷12,000円:樹齢1200年金木犀名前入り赤提灯(お祭りで飾ります)・とさちょうものがたりZINE・ポストカード(お礼状)
▷17,000円:幻の土佐あかうし(焼肉用)5,000円相当・お母さん印焼肉のタレ・とさちょうものがたりZINE・ポストカード(お礼状)
▷30,000円:日本酒(スパークリング)桂月匠 720ml・幻の土佐あかうし(焼肉用)5,000円相当・お母さん印焼肉のタレ・とさちょうものがたりZINE・ポストカード(お礼状)
▷60,000円:中島観音夏の大祭(十七夜)のフィナーレを飾るお餅投げを体験・地場産品のお土産・とさちょうものがたりZINE・ポストカード(お礼状)
※餅投げが雨天中止の場合は餅投げ体験が幻の土佐あかうし(焼肉用)10,000円相当・お母さん印焼肉のタレに変更となります。
▷100,000円:幻の土佐あかうし(ステーキ用、すき焼き用、焼肉用)各10,000円相当・お母さん印焼肉のタレ×2・とさちょうものがたりZINE・ポストカード(お礼状)

最後に

今回このプロジェクトを進めていく上で、倒木してしまった樹齢1200年の金木犀について、地域で真剣に考えるきっかけとなりました。もちろん倒木し、石灯籠や手すりをなぎ倒した事実は大変悲しいです。
しかし、
「この金木犀、1200年も昔からここにあるがやね。私らの祖先も見たことあるがやね。」
「弘法大師がここに来たことあるって聞いたことあるけど、触ってくれちゅうろうか。」
「花開いたら、毎年地域中がすごいいい匂いに包まれよったき、寂しくなるね。」
「まだ小さい芽が残っちゅう!1200年後、また復活しちゅうろうかね。」
など、たくさんの思い出や感謝の言葉を聞くことができました。

そして、地域で金木犀に感謝の気持ちを込めて、お祈りをすることにしました。

1200年後も、私たちの子孫が、この地域を愛していますように・・・


私たちの紹介

私たちは、土佐町役場の職員です。

土佐町役場では【地域担当職員制度】というものがあり、町内の各地域に職員を配置し、町民と行政とが情報を共有し、相互の理解と連携を深めることを目的とした制度があります。地域の自立に向け、実際に地域に入り、住民目線で考え、住民とともに活動しています。

今回のプロジェクトメンバーは、この中島観音堂がある土佐町の田井地区に配置されている20代〜30代の若手職員で構成しており、それぞれ業務は違いますが、お互いに学びながら、時には喧嘩もしながら、そして何より楽しみながら、プロジェクト成功に向けて進めています。

今回、クラウドファンディングは初挑戦ですが、必ず成功させ、先人より培われてきたこの営みを、10年後も20年後も1200年後も絶えぬよう継続させていきます。

どうか応援よろしくお願いします。

  • 2020/06/23 19:59

    クラウドファンディングが終了し、もうすぐ1か月になろうとしています。改めてご寄付いただいた方に感謝を申し上げます。本当にありがとうございました。さて、添付してます写真のとおり、通夜堂・石階段・手すり・石灯籠の修繕が無事完了しました。これから台風等自然災害が多い時期となりますが、その前に修繕でき...

  • 2020/05/28 20:39

    今日の高知新聞に以前活動報告させていただいた、3Dスキャナーを使った取り組みが紹介されました。詳しくは、是非この記事を読んでみてください!ここでは、私が「目からウロコ」だったことをまとめます。◯毎秒百万回のレーザーで観測し、全て一つの図面に落とし込めること。 もう一度言います。毎秒百万回です。...

  • 2020/05/26 16:34

    残り日数が今日を含めて5日となりました。支援金額が60%を超え、多くの方から応援メッセージをいただいています。私たちが活動するにあたって大きな励みとなっています!本当にありがとうございます。さて、今日は、KUTVテレビ高知のテレビ取材を受けました。この取材の様子は、本日5月26日(火)テレビ高...

このプロジェクトの問題報告やご取材はこちらよりお問い合わせください